きばいやんせ!私
を観ました。
不倫報道で左遷された女子アナウンサーが日本の奇祭を取り扱う企画をやらされ、子供時代に1年ほど住んだことがあった鹿児島県の奇祭の取材に。
最初は女子アナに戻ることしかモチベーションが無くやる気が無かったけど徐々に目覚めていく成長物語。
武正晴監督作品です。
百円の恋はかなり好きでした。
結構幅広い作品を作ってる印象ですが、今作はその百円の恋に近いタイプですね。
あそこまでアングラな雰囲気は無いですが、かなり生々しいその世代の女性を描いている感じです。
序盤はなかなか堕落した女の子の描写で。
仕事をなめていて観ている観客にもいい感じのストレスを与えます。
演じている夏帆が魅力的なので全然見れますが主人公の周りの人に共感してしまうような作りでした。
それが鹿児島の田舎町に舞台を移すとそこにいる人々のクセの強さに今度は主人公に共感しやすくなりました。
この辺の展開のさせかたはとても上手だと思いました。
少しずつ現地の人々の人間性をわからせていくのもいい塩梅で良いスピード感でした。
わかりやすく勧善懲悪も無ければ人が変わったりもせず。
ただ少しずつ少しずつ変わっていく感じが良かったです。
その最中急に決心するのはわからなくも無いです。
いろいろ説得されても人は変われないですが、急に情熱的に変わってしまうこともありますね。
そんな登場人物の感情の移り変わりはとても共感出来ました。
ど田舎でのしばしの生活、都会とはまるで違う文化のコントラスト。
極端描写のようで実際もそんな感じなのでは?って思えるくらいの田舎です。
あまり知られていない伝統芸能やらニッチな職業や田舎の祭りなどを描くのは映画の一つの役割のように思います。
その点でこの映画はそのような王道手法には真正面から取り組んでいる感じです。
ただチョイスが非常に独特でそのセンスは流石でした。
近年のNHKドラマばりにものすごい方言で、理解できるかはギリギリなところでした。
西郷どんでも字幕が入ったりしていましたが、そのレベルの方言っぷりでした。
娯楽作品的な明確な強烈設定キャラも多くてその辺でコミカルさを出していました。
コミカルさとシリアスさがいいバランスで順番に来る感じでした。
そして武正晴監督らしさはクライマックス。
実際に奇祭が行われるシーン、もう役者たちは演技というよりはドキュメンタリーです。
おそらく演技でもなく役者たちが本気で奇祭に参加しているような状況です。
ただ困難な路を重いものを運んで移動するだけですがめちゃめちゃ力が入りました。
映画を見ていてこんな感情になったのは初めてかも知れません。
ナチュラル演出は星の数ほどあれどある種の最たる演出でした。
主演の夏帆は彼女のキャリアハイくらい素晴らしい出来でした。
不倫する女子アナのようなキャラ、飲んだくれで自暴自棄、ガサツで人徳が無い。
とにかく仕事をなめている、それが周りにバレまくっている。
そんな女性の描写をほぼ完璧にこなしていました。
そしてかつての縁の地での変化、人は恥ずかしがらずに変われる時に変わった方が良いと教えられました。
今作の夏帆の演技は今年度の俺アカデミー賞主演女優賞ノミネートクラスのクオリティでした。
大賀はかなり好きな俳優で近年は様々な役で非常に売れていますね。
多分もう間もなくガッツリ主役級になっていくと思っています。
今作は田舎の青年を見事に演じていました。
ルックスの説得力もあり演技力の説得力もあり、方言の上手さもさすがでした。
奇祭での熱演はもはや演技でもなくほぼドキュメンタリーでした。
本年度の俺アカデミー賞主演男優賞ノミネートクラスのクオリティでした。
同じく最近急激に売れてきている岡山天音も相変わらずいい味出していました。
ちょっと脱力系の男の子をやらせるとピカイチですね。
それでいて大賀同様奇祭での重要な役をほぼドキュメンタリーでやっていました。
見ていて「頑張れ!」ってなるほどの熱演でした。
伊吹吾郎の頑固親父っぷりも凄かったです。
一番方言がすごくてその今まで見たいろんな方言演技でも相当上位に来るクオリティでした。
榎木孝明が意外にもコミカルな役をやっていていい味出してました。
宇野祥平がかなり凄いクセの役をやっていました。
この手の役ができると今後もバイプレーヤーとしてずっと活躍できそうですね。
百円の恋ほどアウトローでは無いですが好きな人は遠からず似たような感情になれるかもです。
そんなヒロイン像でした。
替えが効かない映画を作ってるのは評価出来ました。
そんなわけで8点。
を観ました。
不倫報道で左遷された女子アナウンサーが日本の奇祭を取り扱う企画をやらされ、子供時代に1年ほど住んだことがあった鹿児島県の奇祭の取材に。
最初は女子アナに戻ることしかモチベーションが無くやる気が無かったけど徐々に目覚めていく成長物語。
武正晴監督作品です。
百円の恋はかなり好きでした。
結構幅広い作品を作ってる印象ですが、今作はその百円の恋に近いタイプですね。
あそこまでアングラな雰囲気は無いですが、かなり生々しいその世代の女性を描いている感じです。
序盤はなかなか堕落した女の子の描写で。
仕事をなめていて観ている観客にもいい感じのストレスを与えます。
演じている夏帆が魅力的なので全然見れますが主人公の周りの人に共感してしまうような作りでした。
それが鹿児島の田舎町に舞台を移すとそこにいる人々のクセの強さに今度は主人公に共感しやすくなりました。
この辺の展開のさせかたはとても上手だと思いました。
少しずつ現地の人々の人間性をわからせていくのもいい塩梅で良いスピード感でした。
わかりやすく勧善懲悪も無ければ人が変わったりもせず。
ただ少しずつ少しずつ変わっていく感じが良かったです。
その最中急に決心するのはわからなくも無いです。
いろいろ説得されても人は変われないですが、急に情熱的に変わってしまうこともありますね。
そんな登場人物の感情の移り変わりはとても共感出来ました。
ど田舎でのしばしの生活、都会とはまるで違う文化のコントラスト。
極端描写のようで実際もそんな感じなのでは?って思えるくらいの田舎です。
あまり知られていない伝統芸能やらニッチな職業や田舎の祭りなどを描くのは映画の一つの役割のように思います。
その点でこの映画はそのような王道手法には真正面から取り組んでいる感じです。
ただチョイスが非常に独特でそのセンスは流石でした。
近年のNHKドラマばりにものすごい方言で、理解できるかはギリギリなところでした。
西郷どんでも字幕が入ったりしていましたが、そのレベルの方言っぷりでした。
娯楽作品的な明確な強烈設定キャラも多くてその辺でコミカルさを出していました。
コミカルさとシリアスさがいいバランスで順番に来る感じでした。
そして武正晴監督らしさはクライマックス。
実際に奇祭が行われるシーン、もう役者たちは演技というよりはドキュメンタリーです。
おそらく演技でもなく役者たちが本気で奇祭に参加しているような状況です。
ただ困難な路を重いものを運んで移動するだけですがめちゃめちゃ力が入りました。
映画を見ていてこんな感情になったのは初めてかも知れません。
ナチュラル演出は星の数ほどあれどある種の最たる演出でした。
主演の夏帆は彼女のキャリアハイくらい素晴らしい出来でした。
不倫する女子アナのようなキャラ、飲んだくれで自暴自棄、ガサツで人徳が無い。
とにかく仕事をなめている、それが周りにバレまくっている。
そんな女性の描写をほぼ完璧にこなしていました。
そしてかつての縁の地での変化、人は恥ずかしがらずに変われる時に変わった方が良いと教えられました。
今作の夏帆の演技は今年度の俺アカデミー賞主演女優賞ノミネートクラスのクオリティでした。
大賀はかなり好きな俳優で近年は様々な役で非常に売れていますね。
多分もう間もなくガッツリ主役級になっていくと思っています。
今作は田舎の青年を見事に演じていました。
ルックスの説得力もあり演技力の説得力もあり、方言の上手さもさすがでした。
奇祭での熱演はもはや演技でもなくほぼドキュメンタリーでした。
本年度の俺アカデミー賞主演男優賞ノミネートクラスのクオリティでした。
同じく最近急激に売れてきている岡山天音も相変わらずいい味出していました。
ちょっと脱力系の男の子をやらせるとピカイチですね。
それでいて大賀同様奇祭での重要な役をほぼドキュメンタリーでやっていました。
見ていて「頑張れ!」ってなるほどの熱演でした。
伊吹吾郎の頑固親父っぷりも凄かったです。
一番方言がすごくてその今まで見たいろんな方言演技でも相当上位に来るクオリティでした。
榎木孝明が意外にもコミカルな役をやっていていい味出してました。
宇野祥平がかなり凄いクセの役をやっていました。
この手の役ができると今後もバイプレーヤーとしてずっと活躍できそうですね。
百円の恋ほどアウトローでは無いですが好きな人は遠からず似たような感情になれるかもです。
そんなヒロイン像でした。
替えが効かない映画を作ってるのは評価出来ました。
そんなわけで8点。
すいません&ご指摘ありがとうございます。
修正しました。