メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

ドラマ批評 2018冬

2018年03月20日 | テレビ
冬クールもぼちぼち終わってきたので品評。


・わろてんか(NHK)
吉本興業創業者をモデルにした朝ドラですが笑い要素はそんなに無く。
序盤は結構サブくてきつかったけど終盤はなかなか見れるようになりました。
おそらく濱田岳と高橋一生の存在のおかげでしょう。
相変わらず若い女優さんにおばあちゃん役までやらせるのは違和感ですが。
5点。


・海月姫(フジテレビ)
能年玲奈大好き人間なので映画版は非常に好きですが、そんなわけでちょっと斜め目線で観てましたがそれなりでした。
芳根京子は素朴な可愛さでこの役に合ってるかもですが、全般的には映画版のキャストの方がピンと来ましたね。
内容や演出はほとんど一緒だったのでキャストは重要だったかもですね。
芳根京子は好きでポップな演出も好きですが正直あまり面白いとは思えず。
4点。


・ラブラブエイリアン2(フジテレビ)
大大大好きで前作は永久保存版にしていますが、残念ながら大好きな森絵梨佳が不在に。
内容は相変わらず女子の生々しさと男子の本音の痛快さで。
ぶっ飛んだ展開もさらっと転がしてしまう感じは非常にハイセンスですね。
宇宙人の存在の当たり前感が独特なファンタジーでした。
8点。


・FINAL CUT(フジテレビ)
亀梨和也演じる主人公が母を間接的に殺したメディアに復習する物語。
まあ、シリアスだったりメディアの振る舞いへのストレスだったりを描いてますが社会派には程遠いほどの演出。
何より全体的な演出やら決め台詞でのBGMのかかり方なんかが非常にダサかったです。
4点。


・きみが心に棲みついた(TBS)
キョドコこのくせに。
大好きな吉岡里帆主演ですがちょっと僕が望まない側で売れつつありちょっと冷めつつあります。
自分はドS人間なのでこの手のモジモジ女の子は好みではありますが。
なので悪役な最低男を演じた向井理の気持ちもわからなくは無かったです。
グイグイの女子に引きつつも結局好きになってしまい振り回される桐谷健太の役も結構生々しくて共感できました。
しかし全体的にはシンプルに変なドラマでした。
5点。


・バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~(テレビ東京)
大好きなドラマの第二弾、今作は何故か寺島進が居なくなり5人でのバイプレイヤーズでした。
無人島に遭難したり島生活を送ったりとスケール感がアップして映像の質感などからドラマの温かみの様なものがかなり増してました。
そして撮影期間中にリーダーで主演の大杉漣さんが急死してしまい過去に例を見ないような特別なドラマとなりました。
個人的に大杉漣さんは非常に好きな俳優で日本映画を沢山見てきた自分の青春の象徴の様な俳優でした。
訃報があってから多分3回放送がありましたが、涙なくしては見れなかったですね。
ドラマの中のメッセージの一つ一つが非常に重かったです。
最終回に至っては現実と虚構の合間のドラマの特性を活かして、オフショットも交えた編集で素晴らしかったです。
そして海に向かって大杉漣さんへのメッセージ、多くの人の心を揺さぶる作品になったと思います。
悲しかったけど週に一度のホッコリをちゃんと提供してもらえました。
9点。


・anone(日本テレビ)
日本の連続ドラマ界では最大のヒットメーカーかもしれない坂元裕二脚本のドラマです。
行き場のない3人の人間、広瀬すず、阿部サダヲ、小林聡美が大金を奪い合い田中裕子の元に集まりなんだかんだで一緒に暮らしだす不思議な偽装家族に。
そして偽札づくりに魅せられた瑛太が4人を偽札づくりに巻き込んでいくなかなかショッキングだけど温かいドラマでした。
未来が無い予感に満ちているのにとてもほっこりできるドラマでした。
特等なセリフのやり取り、世界観強い映像、豪華キャスト、カルテットと近い満足度はありましたね。
ただちょっと狙い過ぎ感が強くて、洋服で言うならば着せられてる様な。
しっくりハマってない様な空気感もたまにありましたね。
でも社会的なコンプライアンスへの反抗も感じましたし、流石に上質なドラマでした。
7点。


・漫画みたいにいかない。(日本テレビ)
東京03、山下健二郎、そして大好きな山本舞香によるシチュエーションコメディ的なドラマです。
監督・脚本はお笑い好き、バナナマン好きにはお馴染みのオークラでした。
オークラ&東京03らしいセンス、アドリブ感の強い演出、山本舞香のキュートさ、動く漫画によるストーリーテリング。
笑えるし素敵だし、それでいて昔のバラエティみたいなノスタルジックさすらありました。
相当好きな作品でした、是非定期的にやって欲しいドラマですね。
8点。


・BG~身辺警護人~(テレビ朝日)
キムタクのキムタクによるキムタクのためのドラマ。
民間のボディガードがSPと対立しながらもその立場だからできる仕事でどんでん返ししていくような設定です。
キムタクと江口洋介の無理矢理感が強い衝突が1話目からピンとこないのにそれを延々と繰り返されたのが苦痛でした。
今ブランド力が強い石田ゆり子が変なバカ女政治家の役で残念でした。
斎藤工、間宮祥太朗、菜々緒、上川隆也などの豪華同僚は良かったのですが。
期待値が低かった分悪くない部分もありましたが、良くもなかったですね。
「誤差なし!」はやらせたい感がちょっとつらかったですね。
4点。


・隣の家族は青く見える(フジテレビ)
オシャレな集合住宅に住む4つの家族もホームドラマ。
不妊に苦しむ若い夫婦、籍入れないスタイルの夫婦、ゲイカップル、世間体重視の4人家族。
何か溢れてこぼれてるけど、ってくらい要素が盛り沢山でした。
どれかひとつの家族だけでも一本のドラマにできた様な気がするくらい。
でもわかり易い悲しさとわかり易い嬉しさ、雨が降った後に固まる地面な感じ。
普通に面白かったですね。
松ケンのらしさ上手さが光ってたし、深キョンの可愛さ維持は素晴らしいですね。
7点。


・リピート~運命を変える10か月~(日本テレビ)
謎の男に選ばれた数人の男女が10ヶ月前に戻ってその10ヶ月をやり直すSF。
戻って上手く行かなかった事を上手く行かせようとするが、リピートした人々が一人また一人と死んでいくミステリー。
キャスト的にも演出的にもインパクトが弱い感じで盛り上がりに欠けました。
わかり易い演出でわかり易い前振りからの落ち、どんでん返しな感じで。
ただ真相が意外と良かったので最終的に巻き返された感じはありました。
4点。


・アンナチュラル(TBS)
新しい解剖医たちの組織が不思議な死の真相を暴くミステリードラマでした。
1話目に結構度肝抜かれるくらい面白くてかなり心掴まれました。
謎の具合、その謎解きのの過程、その真相、そこに至る人間たちの感情。
そして小馴れた台詞回し、それを表現する演技派なキャスト、全部完璧なほど見事でした。
とにかく石原さとみ史上でも相当上位に来るくらい美しかったですね。
一話完結でありながら裏で進む大きな事件へのアプローチ、そのクライマックスも見事でした。
9点。


・ホリデイラブ(テレビ朝日)
2つの夫婦によるゴリゴリの不倫モノですね。
松本まりかが演じた不倫女がヤバくてなかなかホラーでした。
”奪い愛、冬”以降この手のドラマがアリになった感じですね。
塚本高史、中村倫也など好きな役者が出ているのですが、演出は半分笑われるのを意識してるかの様なものでした。
でもコレが結構今の若い夫婦のリアルだったりするんですかね?
サレ妻って言葉が市民権を得そうな感じですね。
3点。


・オー・マイ・ジャンプ!~少年ジャンプが地球を救う~(テレビ東京)
週刊少年ジャンプを愛する人々が集うバー、そこに集まる人々の困難を少年ジャンプの漫画をヒントにクリアしていく話です。
まあ、テレ東深夜ドラマらしい、本気じゃなく低予算の半おふざけ的なテイストです。
最終回に突然ぶっ飛んだ展開になりましたが。
意外とライトに楽しめるドラマでした。
4点。


・MASKMEN(テレビ東京)
斎藤工が芸人を目指すと言い出し、それをくっきーがプロデュースするフェイクドキュメンタリーです。
その「おこだわり」、私にもくれよ!!にも斎藤工は出てましたが、山田孝之の後ろを行くフェイクドキュメンタリー俳優になってますね。
かなり観ている方だと思いますが、冷静になると、どういう目線で見るべきか?って思う部分はありますね。
もっと笑いに強く傾倒してくれていると良いのですが、妙なシリアスさを笑うのって難しいんですよね。
面白いとは思うのですが、純粋なコメディ程は面白くない、まあシュールの極地ですね。
3点。


・もみ消して冬 ~わが家の問題なかったことに~(日本テレビ)
お金持ち一家で底辺の扱いを受ける末っ子の山田涼介が家族の問題を犯罪を犯してまでもみ消して行くコメディです。
タイトルからしてパロディの空気感強めですが、なかなかまっとうなコメディでした。
細かい演出、ツッコミの細かさなど想像以上にハイセンスな演出で面白かったですね。
山田涼介って僕の中では良いって思う時とそうでない時のギャップがある俳優ですがコレは良かったです。
波留のドSキャラっぷりも素晴らしかったですね。
注目している恒松祐里が売れつつありますね。
毎話の展開の起承転結も見事でシンプルに楽しめる上質な娯楽ドラマでした。
6点。


・明日の君がもっと好き(テレビ朝日)
ちょっとややこしい恋愛ドラマですが説明するのは難しいですね。
舞台が近所の谷中なので観てましたが、演出はなかなか強烈なやつですね。
昼ドラテイストと言いますが、ものすごいわかり易いフリやら漫画みたいなリアクションやら。
岩井俊二チルドレンとも言うべき伊藤歩や市原隼人がこういうドラマをやってるのは少々複雑ではありますが。
レズ要素もあったりと現代を反映してると思いました。
いやはや昔の少女漫画みたいな大袈裟な演技、展開が印象的でした。
コレは完全に笑わせに来てると思いますが、なかなかシュールなコメディですね。
4点。


・家族の旅路 -家族を殺された男と殺した男-(フジテレビ)
滝沢秀明演じる弁護士が30年前に起きた一家惨殺事件を起こした死刑囚、自分の家族を殺した犯人の再審請求から事件の真相がわかっていくなかなか重厚なミステリーでした。
久々にタッキーをドラマで観た気がします。
何かこんなに演技が下手だったっけ?って思うような感じでしたが、やはり昼ドラ的なテイストだからかも知れません。
衝撃的な真相が次々とわかっていく、小説を読んでいるみたいに複雑で見事な展開をしていました。
思ったより見れました。
4点。


・電影少女 -VIDEO GIRL AI 2018-(テレビ東京)
昔少年ジャンプではやったちょっとセクシーな漫画の実写化です。
西野七瀬がヒロインの天野アイで飯豊まりえが主人公の片想い相手というのが複雑でしたが。
そもそもその二人の女優としての特性を考えると逆の方しっくり来そう、と思いながら観てしまいました。
漫画を読んでいた人には結構期待と違うテイストでピンとこないのでは無いか?と思いました。
期待の大友花恋が出ているが今後ブレイクして欲しいと思う女優さんです。
3点。


・99.9~刑事専門弁護士~SEASON II(TBS)
冤罪を無くそうとする人気の弁護士モノドラマのシーズン2です。
前作よりかなりぶっ飛んだ演出になってた気がします。
榮倉奈々が居なくなった代わりに木村文乃になってましたが、どちらも素晴らしいです。
プロレスネタ、激しすぎるコマ割り、寒いダジャレ、よそのドラマの小ネタパロディの数々。
ちょっとやりすぎて見るのに疲れる程でした、とかく激しいコマ割りは具合が悪くなりそうだったのでもう少し控えて欲しかったです。
プロレスネタも前作くらいならばまだしもこれだけ新日本プロレスブームとなった今ではちょっと効果薄い気がしますが。
プロレスファンとしてはプロレスの認知度が上がってる感じがして嬉しさもありますが。
ドラマの内容は毎回素晴らしかったです。
どうやってここから真実を暴くのか?と毎回読めないくらいよくできていましたね。
テーマ、演出、脚本、どれも上質だと思います。
松本潤苦手な僕が楽しめるってことは余程言い仕上がりだと思います。
8点。


・トドメの接吻(日本テレビ)
成り上がることにしか興味がないホストの山崎賢人が令嬢の新木優子を落とそうとするが次々と過激な困難が。
しかし門脇麦演じる謎の女性とキスをすると時間が巻き戻るので失敗したらキスして時間を戻してやり直す話。
ダークヒーロー的な設定で善悪の所在地がなかなかわかりにくい物語でした。
主人公はずるくてしかも人知れず時間を戻せて、敵役の新田真剣佑にも悪さはあるけど主人公ほどじゃなく。
そして菅田将暉がジョーカー的な謎の存在で。
菅田将暉がもう自由にやれる次のステップに来てる印象でした。
この時期に山崎賢人、菅田将暉、新田真剣佑そして門脇麦、新木優子を共演させたことは価値があると思いますが、活かしきれたかは疑問でした。
5点。



なんかLGBTを扱うドラマが増えた印象が強いですね、そのへんに時代を感じました。
そして時間を巻き戻したりなSF感が強い作品も増え気味でした。
そして昼ドラみたいなヤバい演出のクセが凄いドラマが普通に放送される様になってきましたね。

全体的にはアンナチュラルが一番良かったですかね。
先鋭的な深夜ドラマでは無い、王道的な作品が一番と思えたのは久々な気がしました。

ラブラブエイリアン、漫画みたいにいかない。等かなり好みなテイストの癒やしのドラマがあって良かったです。
これらはシリーズ化して今後も続けて頂きたいですね。

そしてバイプレイヤーズが伝説のシリーズになってしまいましたね。
語りだすと止まらないくらい大杉漣さんには思い入れがありますが、最後のドラマがコレで良かったとしか思えないですね。

名作と呼べるようなドラマは少なかったですが、好みのドラマはまあまああった今クールでした。

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2 コメント

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初めまして。 (師子乃)
2020-05-30 14:39:01
この時期のドラマ、見ていたのがたくさんあります。

いい時期ですね!
返信する
コメントありがとうございます (Unknown)
2020-07-27 16:34:25
メモ程度に書いていますが、見返すと確かに魅力的なドラマが多いですね。
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