メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

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「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

鈍獣

2009年05月27日 | 映画
鈍獣を観た。

細野ひで晃監督、宮藤官九郎脚本のシュールなコメディ映画です。

ど田舎の何故か相撲が中心の町ときわが舞台。

編集者の静(真木よう子)が賞を取ったのに行方がわからなくなった作家凸川を探しにやってくる。
もうすぐときわに着く直前に障害物のせいで電車が急停車してその衝撃でメガネが壊れる。

不思議な町に到着して唯一のホストクラブ、スーパーヘビーに行きそこのオーナーホストの江田(北村一輝)、江田の幼馴染で手下の警官岡本(ユースケ・サンタマリア)、江田の愛人順子(南野陽子)、ホステスのノラ(佐津川愛美)と会い、凸川先生の行方を聞き始める。

江田と岡本と凸川こと凸やん(浅野忠信)は幼馴染。

そしてみんなが凸やんについて語る回想ムービーです。

少年時代の回想はアニメになってます。


(ネタバレ)
ある日、スーパーヘビーに「もう、終わり?」って突然現われた凸やんに江田と岡本は驚く。

20年ぶりなのに凸やんは相変わらず鈍感。
幼い頃江田と岡本はそんな鈍い凸やんを散々いじめて楽しんだ。
凸やんはいじめられた意識は無いかもしれない。

そして江田と岡本は凸川と名乗る小説家が雑誌で人気のある小説を連載している事を知る。
内容は自伝的で、明らかに江田と岡本がモデルになったキャラも登場していて散々悪さをする。

二人は凸やんを問いただすが、本人は小説を書いていないと言う。
二人には書かれては困る事件があった。

鈍感な凸やんはそれから毎日「もう、終わり?」と店に来る。

何とか小説をやめさせようと、ノラと凸やんを同棲させたりするが、小説はますます好調に進む。

そして二人が書かれたくない事件についても書かれてしまう。

凸やんは実は相撲が強い凸川という奴に似ているから凸やんと呼ばれていてややこしい。
つまり凸やんの本名は全然違って、別に凸川が居た。

しかしその凸川は20年前に死んでいる。
江田と岡本が二人を鉄橋で競争させた際、時間を見間違えて、電車が来てしまい凸川は消えた。

そんなわけで遂に江田は凸やんを殺そうと決心する。

ネズミを殺す薬を大量に混ぜた酒を飲ませても何故か死なない。
トリカブトを混ぜた料理を食べさせても何故か死なない。
車で轢いて地中深くに埋めても何故か死なない。

鈍くて殺されようとしている事にもまったく気付かない。

むしろ江田にどんどん友情を感じてしまう。

そして江田は凸やんじゃなくて凸川だと確信する。

殺し作戦はだんだん露骨になり、ついには手錠して箱につめ鉄橋に置き、問い詰める。
体を調べ乳首が3つあることからやはり凸やんだった。
両足を銃で撃ち、さらに問い詰める。

やはり小説は書いたという。

そして静が乗っていた電車に轢かれる。

そして現在へ。

自分の乗っていた電車に轢かれた事を知った静は落ち込むが、いつものようにエレベータのランプが上がってくる。

そしてボロボロになった凸やんが「もう、終わり?!」と現われる。


(評価)
かなりシュールなコメディ映画でした。

テンポも無く同じような事の繰り返しで少々眠たくなるような空気です。

かなりすっ飛んだ事してますが、これと言って笑える場面もありませんでした。

しかし少ないキャスティングでの閉鎖的なお話は嫌いじゃないです。

浅野忠信の演技も面白かったです。

映像もパコと魔法の絵本みたいな世界観で良かったです。

アニメになったりするのも悪くなかったです。

そんなわけで5点です。

なんだかんだで僕はコメディにはテンポが欲しいです。

笑わせたいのか、考えさせたいのかはっきりしませんでした。

でも嫌いじゃないって感じ。




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