メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

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光をくれた人

2017年05月28日 | 映画
光をくれた人
を観ました。


1918年、トム・シェアボーン(マイケル・ファスベンダー)は戦争の英雄として帰国したが、心に深い傷を負い、人生のすべてを拒むかのようにオーストラリア西部バルタジョウズ岬から160キロも離れた絶海に浮かぶ孤島、ヤヌス島の灯台守の仕事につく。
ヤヌスとは、JANUARY(一月)の語源で、二つのものを見つめ、二つの物事の間で引き裂かれるヤヌス神から取られた名前。インド洋と南極海がぶつかる大海に浮かぶ、誰一人住む者のいない孤島だ。
3カ月後、正式採用となったトムは、契約を結ぶためにバルタジョウズの町へと戻る。町でトムは、カモメに餌をやる若い女性に目をとめる。トムの心にさざなみがたった。
彼女の名はイザベル (アリシア・ヴィキャンデル)。その地の有力者である小学校校長の娘で、眩しいほどの生命力に輝いていた。
束の間の休日をイザベルと過ごすことになったトムは、彼女もまた戦争で二人の兄を亡くし、“兄を失った妹”とは別の生き方を求めていることを知った。
ヤヌス島に戻ったトムは、イザベルとの出会いが、人生に光を取り戻させてくれたことに気付き、彼女に感謝の手紙を送る。
二人は想いを綴った手紙をやり取りするうち、心を通い合わせ、やがてトムはイザベルにプロポーズ。二人は結ばれ、孤島での結婚生活を始める。
島と外の世界をつなぐのは三ヶ月に一度の定期便だけで、本土に戻れるのは三年に一度。
親の愛情にも恵まれなかったトムは、惜しみなく愛を与えてくれるイザベルとの暮らしに、初めて幸福とは何かを知る。
二人にとって、何者にもじゃまされない孤島での暮らしは楽園だった。
しかし、流産という試練がイザベルを襲う。一度目の流産を乗り越え、再び身ごもったのに、またも流産。失意から立ち直れないイザベル。
そんな時、島に1隻のボートが流れ着く。中には既に事切れた男と女の子の赤ん坊が乗っていた。
すぐに保全局へモールス信号を送ろうとするトムを、「赤ちゃんを少し休ませてあげて」と制するイザベル。
一晩赤ん坊と過ごしたイザベルは、もはやその子を手放すなど考えられなくなっていた。
自分たちの子供として育てようという彼女の強い懇願に負けたトムは、それが間違っていると知りながら、「赤ん坊が早く生まれた」という信号を送り、男の遺体を埋めるのだった。
それから2年、赤ん坊にルーシーと名付け、ありったけの愛情を注ぐイザベルとトム。
ところが、洗礼式のため、初めてルーシーを連れてバルタジョウズに戻った日、トムは教会の墓の前でむせび泣く女性を見かける。
その墓は、ボートで海に消えたまま消息がわからなくなった彼女の夫と娘の墓だという。
彼女の名前はハナ・ポッツ(レイチェル・ワイズ)。地元で一番の金持ちの娘だが、親の反対を押し切ってドイツ人の貧しい男性フランクと結婚した。ドイツは、敵国だった。
ある時、戦争で家族を失った者たちにドイツ人と言う理由だけで絡まれたフランクは、生まれて間もない娘とボートに乗って海へ逃げた。その結末が、ヤヌス島に流れ着いたあのボートだった。
罪悪感に苛まれたトムは島に戻る前に、「夫君は神の御許だが娘さんは大切にされている」とだけ記した匿名の手紙をハナの家に届ける。
驚いたハナはその手紙を警察に持っていくが、何の手がかりもないまま時は過ぎた。
さらに2年後。トムは、ハナのことは自分だけの胸に秘め、イザベルには何も知らせていなかった。親子3人だけの楽園で過ごす幸福と、ハナの悲しみ思い返す時の苦しみ。
ある日、トムは、灯台建設40周年を祝う式典に出席するため、イザベルとルーシーを連れ、バルタジョウズに渡る。式典の会場にはハナがいた。ついにイザベルも真実を知った。
「打ち明けるべきだ」「今さら手遅れよ」「彼女は母親だ」「あの子にとって母親は私よ」――自分たちのしたことの重大さにおののきながら対立するイザベルとトム。
そして、トムは島へ戻る前に、思いがけない行動をとる――。


デレク・シアンフランス監督作品です。

なかなかドラマティックな物語の映画でした。
きっと原作が非常に人気あるのだろうな、って想像出来る感じの内容でした。


自分としては大好きな大好きなアリシア・ヴィキャンデルが出ているので鼻息荒く劇場に向かいました。
相変わらずめちゃくちゃ可愛くてそれだけで観る価値はあるくらいの美貌ですね。

誰も居ない孤島の灯台守という世界設定はかなり良いですね。
そんな場所にアリシア・ヴィキャンデルが嫁いできて二人で暮らすなんて最高過ぎて羨ましくて仕方なかったです。
秘密基地的な閉鎖的な環境ってなんかワクワクするものがありますし。

そんな目で観ていたら案の定、大きな秘密の出来事が出来てしまいます。
ああ、やめとけやめとけ・・・と思いながらも、そっちの選択をしないと映画にならないものな、って感じです。

日本だと八日目の蝉というヒット小説&映画があったのでこの手の物語への抵抗が低いと思います。
最近だと沢尻エリカがやっている「母になる」というドラマにも近いです。

運命のいたずら的なミラクルですが。
2度めの流産したばかりで立ち直れない妻の元にやってくる赤ちゃん。
抱いていた男が死んでいたために夫婦で秘密にしてその赤ちゃんを娘として育ててしまいます。
夫は罪悪感に苛まれつつも妻は頑なに母親のポジションを守ろうとする感じで。

生みの親と育ての親が母親ポジションを争うような、
そこにある難しさがテーマです。
結局人間も鳥類なんかと一緒で、最初に認識した人を母親として認識するものですね。
遺伝的なものなんて些細なんだな、と複雑な気分になります。

大好きなアリシア・ヴィキャンデルですが役的にはちょっとメンヘラで傲慢で面倒くさい女性でした。
可愛いので許せますけど。
なかなか長い半生を描いたような役どころですが、
大きな幸せと大きな不幸せが交互にやってくる難しい役立ったと思います。

ちょっと苦手なマイケル・ファスベンダーですが、今作は良かったですね。
寡黙でなかなか感情を表に出さないタイプで。
一度人生に絶望した男が再び幸せに触れ、それからのドラマティックですね。
なんか凄くいい人でした。

あと、子役の子がどの子も非常に可愛かったです。
凄く自然な演出で、こんな小さい子に指導してるとも思えないので自由演技のように思えました。

レイチェル・ワイズが生みの親の役で非常に切ない役どころでした。
最近は渋めの女優のイメージになってきましたが、美人ポテンシャルはありますね。
役の上でも大人でいい人でした。
若い母親のアリシア・ヴィキャンデルが結構聞き分けない非常識なのに対して、
一番損をしているレイチェル・ワイズの方が良識的なのは良いコントラストでした。

ドラマとしてはありがちなパターンですが、非常にドラマティックな展開はのめり込んでしまいます。
テーマはありがちでも舞台設定が独特なのでそれが良かったです。
アリシア・ヴィキャンデルが可愛いし。


そんなわけで6点。

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