メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

私の中のあなた

2009年10月10日 | なんとなく書いてます
私の中のあなた を観た。

”あなた史上最高の涙が落ちる”と大きく出ていたので、
お前、こんなもんで、俺史上の最高の涙が・・・落ちてる!・・・

結論めっちゃ良かったっス、すげー泣けたっス。
あまり人に映画を勧めない僕ですが、これは勧めます。

家族全員の目線で描かれている群像劇のようなスタイルなので決定的な主役はありません。
一本のメインストーリはあるが、小さなエピソードを時系列に沿う事無く色々描いています。


アナ・フィッツジェラルド(アビゲイル・プレスリン)の語り。
家族計画など言っても、ほとんどの命は酒の勢いや、避妊失敗で生まれる。
しかし私は姉の命を救う為に生まれた。
何にせよ今私はここに居る。 的な素敵な語りから始まります。

5歳にして白血病になり、免疫不全になり色々な合併症になり余命僅かなケイト(ソフィア・ヴァジリーヴァ)。
助けようと必死の母サラ(キャメロン・ディアス)は弁護士を辞めケイトに全てを捧げる。
消防士の父ブライアン(ジェイソン・パトリック)も良き父で家族を支える。
両親、弟のジェシー(エヴァン・エリングソン)も骨髄が適合せず、ケイトはドナー待ちで余命僅か。

サラとブライアンは医者からとある提案を受ける。
体外受精で適合する子供をもう一人生む。
適合するか否かは遺伝子の時点で判断できる。

サラは迷わず実行し、アナが生まれる。
アナは何も分からない幼い頃から姉の為に手術の繰り返し。

家族には後サラの妹のケリーおばさんが居て、6人はいつも仲良しで幸せに暮らしていた。
しかし何時しかその家族の絆にひびが入る。


ある日アナは自力でお金を貯め、有力弁護士のキャンベル・アレクサンダー(アレック・ボールドウィン)を雇い手術拒否の為両親を訴える。


(ネタバレ)
アナとケイトはとても仲良し。
サラはアナの行動が理解できずヒステリックになる。
大好きな姉が死んでもいいのか?と。

アナは手術が嫌いで、将来スポーツをしたいから障害が残る手術は嫌だと言う。
法律では11歳の少女の決定権は両親が持つが、これは理不尽だとキャンベルは指摘する。

ケイトは醜いから外に出たくないとなる事があった、怒ったサラは自分も坊主になりケイトを連れ出す。
そして皆で楽しむ。

父はいつも冷静で優しく、手術を拒むアナを自分の職場に連れて行き同僚と遊ばせ、アナの意思を尊重すべきとサラを説得する。

失読症のジェシーはケイトの絵を描いてケイトを喜ばせる。
大人しくてとても好青年。
家族はケイト中心で留守がちな為、ジェシーは何かに悩んだように一人夜の街を彷徨う。

ケイトはある日病院で自分と同じように投薬されているテイラーと出会う。
そして恋に落ちる。
二人はいつでもサラの目の前で堂々といちゃつく。
サラとブライアンはあたたかく二人を見守る。
テイラーのおかげでケイトは元気になっていく。

どんどん髪が抜けていきテイラーの前で嘔吐したりするケイト。
「吐いてごめん」と言うケイト
「バカだな、明日は俺だよ」と泣かせる台詞を言うテイラー。

二人は院内の若者がやる年に一度のパーティに行く。
ケイトは一生懸命綺麗になろうとサラ、ケリー、アナに連れられ着飾り、とても綺麗になってテイラーの元に現れ家族は大喜び。
一歩下がったところで涙を堪えながらそんなケイトを静かに見守る父。

パーティの日二人は抜け出し病院のベッドで抱き合う。
「癌になったおかげで君に会えた・・・癌になって良かった」とめっちゃ泣かせる台詞を言うテイラー。

しかしその日を境に姿を見せないテイラー、怒るケイトとサラだが、聞くとどうやらテイラーは死んでしまったようだ。
(この映画要所要所音声なしで役者さんたちの動きや表情のみで描きます)

元気を無くしていくケイト。

一時退院の際、テイラーに会いに行くと暴れて部屋中のものを壊し自殺しようとするケイトをアナが必死に止める。

医者はもう長くないと家族にもケイト本人にも伝える。
しかし絶対にあきらめないサラ。

家族はかわりがわりにケイトに会いに来る。

ケイトはメッセージ入りの家族のアルバムをひっそりと作っている。
作りながら、思う。
私は病気に負けたけど、家族も病気に負けている、と。
失読症なのに両親の関心が自分に向けられていてジェシーにすまないと思う。
幼い頃から自分の為に傷だらけになったアナにすまないと思う。
父からは母を奪ってしまいすまないと思う。
母からは全てを奪ってしまったとすまないと思う。
そんな事を思いながらケイトは病院で一人で寝ている。

衰えたケイトをジェシーが見ている。
ケイトはビーチに行きたいと繰り返す。
そこに現われた父が、医者に特別な許可を得てケイトを連れ出し、アナを迎えに行き家に帰り海の支度をする。
それを見て驚いたサラはヒステリックに止める。
ケイトが死んでしまう、と必死に止める。
命令だ!お前も来ないと離婚すると言うブライアン。
ヒステリックに止めようとするサラ、父さんは離婚する、さあ行こうと、さっさと出発する。

結局後からサラとケリーおばさんもやってきて、サラとブライアンは仲直り。
皆で最後の素敵な思い出を作る。

裁判官はサラの古くからの知り合いで最近娘を亡くしている。
アナと面談してアナの意思を確認し裁判を続行する。

健康体のアナが幼い頃から受けた手術は不当だと裁判でサラは徐々に追い詰められる。
キャンベルは自身が癲癇持ちで自分の体を自由に出来ないからアナの依頼を受けた。
ケイトを殺す為の裁判のような物なのだが、裁判の最中アナはこっそりケイトに辛いと電話する。
ケイトはあなたならできるとアナを励ます。
そんなアナとジェシーの動きを疑う父。
裁判を見ていたジェシーが我慢できず裁判に割り込み遂に全てをばらしてしまう。

動けなくなったケイト。
大量に鼻血を出したり血を吐いたりする。
アナはそんな姉を健気に看病する。
下の世話までちゃんとする。
ケイトはそんなこんなが辛い。

そしてアナにもう死なせてくれと懇願する。
そしてサラを訴えて手術を拒否する計画を伝える。

とても悲しむアナだがケイトは勇気付ける。
いつかまた天国で会おうと二人は青空の下に寝転び手を繋いで約束をして待ち合わせ場所を決める。

ジェシーはそんな二人を知っていた。
ジェシーの発言に驚く両親。

医者はもう助からないと言っているのにサラは諦めず手術を繰り返す。
このままでは母に切り刻まれるとケイトは死にたがる。
そんな事ない!と否定するサラをブライアンがなだめる。
医者には何度も言われてきたが君が認めないだけだ、と。

そして全て理解した家族はケイトの病室に集まる。
そしてケイトは妹アナと弟ジェシーを抱きしめ、良くやったわ、と二人を褒める。
暫く家族団欒。

面会時間終わり、ケイトは今日は母と二人きりになりたいと言う。
二人きりになり話をする。
こっそり作っていたアルバムを渡され驚くサラ。
そして泣き崩れる。
そんな母をケイトは優しく抱きしめる。
お母さんは大丈夫だよ、と。

その夜ケイトは死ぬ。

裁判はアナの勝訴。

最後もアナの語り。
ケイトが死んで家族の生きる力が強まったわけでも、法律が変わったわけでもない。
ただケイトが居なくなっただけ。
母は弁護士に戻り、父は問題がある子供を世話する仕事を始める。
ジェシーは奨学金でNYの美術学校に行く。
ケイトの死後、家族はそれぞれの道をしっかりと歩んでいた。
それでも毎年ケイトの誕生日には全員で集まり、キャンプをする。

私は生まれて良かった と言う。



(評価)
いやー超泣けます。
思い出し泣きしてまいそうです。

思ってた感じと違って、全体的に静かでジーンとさせる、ミニシアター系の雰囲気でした。

細かい一場面一場面がイチイチ繊細でよかったです。
素晴らしかったです。

テーマ、設定はとても悲しいものですが、その割りに全然優しい感動です。

ケイトとアナの仲良しな感じ、
ジェシーを心配するブライアンの感じ、
幼い頃特別学校に入る事になったジェシーを慰める両親、
テイラーとケイトの恋愛、
ケイトとアナをひっそりと見守る無口なジェシーの感じ、
ケイトとサラの関係、
全てがとてもいい感じでした。

家族感が凄い伝わりました。
兄弟が居るっていいもんだなーと思いました。
兄弟は多きゃ多い方がいいですね。

みんな表情だけで伝えるような素晴らしい演技をしてました。
台詞の音声がカットされている部分も多々あったので演技力無いと出来ないです。

ケイト役の子は病気役だけあって辛そうなメイクや減量や坊主など良くやってました。
アナ役の子はかわいくて演技も上手でした。

ジェイソン・パトリックとキャメロン・ディアスも素晴らしかった。

お涙頂戴ものですが、非の打ち所の無い完成度でした。

そんなわけで9点です。

今年No.1かもしれないです。
僕は映画を沢山観るので聞かれたら答える事はあっても積極的に勧める事はありません。
でもこの映画はかなり勧めたいですね。
是非映画館で観るといいと思います。

これに感動できない人は心がどうかしていると思います。



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