メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

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「ごらん、世界は美しい」

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運命じゃない人

2013年01月07日 | 映画
運命じゃない人 を鑑賞。


婚約破棄となり、二人で住む家を出てきた桑田真紀。
婚約指輪を質屋に持って行ったが3500円にしかならず、一人入ったレストランはカップル、家族、友達同士でにぎわっている。
寂しさがこみ上げて今に泣きそうだ。
サラリーマンの宮田武は、頼まれ事は断れず、すぐに人を信じてしまう典型的ないい人。
結婚前提でマンションを購入した途端、行方知れずになってしまった前の彼女・あゆみのことでさえ、心配しているほどの人の良さだ。
そんな宮田の親友で私立探偵の神田は、宮田のことが歯がゆくて仕方がない。
いつまでも前の彼女にことを引きずっていても仕方がないと、宮田のために女の子をナンパしてやる。
それはレストランで一人で寂しそうに食事をしている真紀だった。
泊まる家もない真紀に、宮田は自分の家に泊まるようすすめ、二人は宮田の家に帰っていく。
そこに行方知れずだったあゆみが現われる。
あゆみのあまりの身勝手な言動に、真紀はあきれて宮田の家をでていってしまう。
宮田は追いかけ、勇気を振り絞り真紀の電話番号を聞くことに成功する。
宮田にとってはちょっと勇気を出した一晩。
しかし実は彼を取り巻く人々、真紀、神田、あゆみ、そして、あゆみの現在の恋人である浅井の視点から見た一晩はまったく違う夜だった。
複雑な人間関係に、浅井の金2000万円が加わり、事態は誰も予想がつかない方向へと転がっていたのだ──


ってお話。


僕が非常に評価してる内田けんじ監督の長編1作目ですね。
これずっと見たかったのですがなかなか借りれずようやく鑑賞できました。

流石コレ一本で一線の監督になっただけあって見事な物語。
かなり面白かったです。

最初はよくある典型的な群像劇なのかな?って思いました。
1作目だしこんなものかな?と思いました。

結果その通り。
よくある典型的な群像劇でした。
しかしその手法ながらその質の高さに感服です。
ささやかな始まり、些細な物語だなと観る人を油断させます。
しかしながら些細な素材を使ってその後ビックリするような見事な展開。
同じ一晩の狭い場所で起きた何気ない出来事。
しかしそこに関わった人間たち、それぞれの目線で観るとそれは全く別のもので。
全く予想つかない様な何層にもなってる構造。
最初に平凡なサラリーマンの目線で描いているのがセンスがいいですね。
そうしてコイツは最後まで平凡。

笑えるわけじゃ無いですが、なんともウィットに富んだ物語。
最後までその素敵な空気感は衰えることは無かったです。
ずっと観ていたいと思えるほど面白かったです。

僕からするとホント彗星のごとく現れたハイセンスコメディ監督ですね。
きっとどんどん日本映画や、ひょっとしたらドラマ業界とかの中心になっていきそうですね。
三谷幸喜やクドカンに匹敵するようなハイセンスコメディ脚本家だと思います。
演出家としてのセンスも抜群です。
こんな才能羨ましいですね。


そんなわけで8点です。


今激アツな監督の一人ですね。

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