メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

人生が2度あれば

2007年10月19日 | なんとなく書いてます
人生が2度あれば・・・。
三十路のぼやき。
もし過去に戻るならばいつに戻ろうかな?
妄想世界の住人。

くだらない事でコントロール不能なほどテンションが上がってしまっていた小学校時代。
終業式、通信簿を配られるのを待っている時のドキドキ感をもう一度味わってみたい。
弾かれるように校庭に向かっていた休み時間の感じをもう一度味わってみたい。
野球に夢中だった日曜日の朝をもう一度味わってみたい。
友達の家にファミコンをしに行くワクワク感をもう一度味わってみたい。
余ったお菓子の事が嬉しくてたまらなかった遠足の帰り道をもう一度味わってにたい。
土曜日の夜、一つ上の兄とめちゃめちゃ楽しみに8時だよ全員集合を見ていたあのお茶の間感をもう一度味わってみたい。
幽霊が出るとか、誰かが自殺したとか、乞食が追いかけてくるとかめちゃくちゃな噂があった雑木林に行ったときのあの冒険気分をもう一度味わってみたい。
どこかに泊まりに行くだけで別世界だったあの小さな世界に戻ってみたい。

岩井俊二の映画のように喧嘩やら補導やら激動だった中学校時代。
女子の目ばかり気にしていた3年間、かわいい女の子に放課後告白されて脳みそが沸騰していたあの夕暮れの時間をもう一度味わってみたい。
修学旅行の晩御飯まで少し時間があって旅館で特にすることもなくて友達とはしゃいでいただけのあの時間をもう一度味わってみたい。
不良達と少し仲良くなって、授業も出ず使われていない校舎とか学校の裏の林とかでサボっていた時の優越感をもう一度味わってみたい。
友達の家でみんなで髪の毛を脱色していたあの変身気分をもう一度味わってみたい。
初めてエレキギターを手にした時、もう世界の全てがロックンロールになってしまったあの興奮をもう一度味わってみたい。
塾帰りの夜の公園でみんなでたむろをしていたあのかけがえの無い感じの仲間意識をもう一度味わってみたい。


今までの人生でもっとも不安定だった高校時代。初恋、相対論との出会い、本気になったバンド活動、一気に世界が広がったファミレスバイト、受験ノイローゼ。
朝の電車で次々といつもの仲間が集まっていく感じをもう一度味わってみたい。
初めてのアルバイト、まだ好景気だったファミレスには沢山のバイトが居て高1の僕は当然最年少で年上の人に大学生活やバイクや恋愛や少し大人の世界を次々に注ぎ込まれたあの露骨な世界の広がって行く感じをもう一度味わってみたい。
人生一の大恋愛だった初めての彼女と一緒にバイトをサボって海に居たあの冬の夜をもう一度味わってみたい。
やはり海でしたファーストキスの瞬間をもう一度味わってみたい。
早朝にこっそり家を抜け出して彼女を迎えにいき一緒に海へ日の出を見に行ったあのトキメキをもう一度味わってみたい。
まだまだ天狗でやってやるって気持ちでいっぱいだったライブの前夜の高揚感をもう一度味わってみたい。
物理学に溺れ、宇宙の神秘に絶望すら感じてしまっていたあの研ぎ澄まされて、冴えきっていた頭脳をもう一度味わってみたい。
大学受験を終えた時の開放感をもう一度味わってみたい。


残酷なほど面白かった大学時代。

・・・・とキリが無い。

人生には戻りたくてたまらない輝かしい思い出で溢れかえってしまう。
その器はいつもジャボジャボとこぼすからなんだか頭がパニックになってしまう。
その時代は絶対早く大人になりたいと時間よ早く過ぎろと感じていたくせに。
人間ほど無いものねだりする動物も無い。
無いものねだり・・・これが一つの結論。
あまりに無い部分を作ってしまうと余計欲しくなってしまう。
かといって色んな部分を少しずつの在るで埋めてもお腹が空くばかり。
振り幅の調整が実に難しく、それが人生の極意と思う。

でも過ぎてみなきゃその時代の美しさも、価値も、幸福も知れないなんて少し哀しいシステムで宇宙は作られてしまったね。
先人の言葉に皮膚感覚なんてないから結局自分が歳をとるまで何一つわかりっこないのさ。

もし人生が2度あれば・・・。
僕はかけがえの無さで溺れてしまうでしょう。

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