メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

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希望の国

2013年06月11日 | 映画
希望の国 を観た。


舞台は東日本大震災から数年後の20XX年、日本、長島県。
酪農を営む小野泰彦(夏八木勲)は、妻・智恵子(大谷直子)と息子・洋一(村上淳)、その妻・いずみ(神楽坂惠)と満ち足りた日々を送っていた。
あの日、長島県東方沖を襲ったマグニチュード8.3の地震と、それに続く原発事故は、人々の生活をたちまち一変させる。
原発から半径20キロ圏内が警戒区域に指定される中、強制的に家を追われる隣の鈴木家と、道路ひとつ隔てただけで避難区域外となる小野家。
だが、泰彦はかつてこの国で起きた未曾有の事態を忘れていなかった。
国家はあてにならないと言い、自主的に洋一夫婦を避難させ、自らはそこに留まる泰彦。
一方、妊娠がわかったいずみは、子を守りたい一心から、放射能への恐怖を募らせていく。
「これは見えない戦争なの。弾もミサイルも見えないけど、そこいらじゅう飛び交ってるの、見えない弾が!」
その頃、避難所で暮らす鈴木家の息子・ミツルと恋人のヨーコは、消息のつかめないヨーコの家族を探して、瓦礫に埋もれた海沿いの町を一歩一歩と歩き続けていた。
やがて、原発は制御不能に陥り、最悪の事態を招いてしまう。
泰彦の家が避難区域となり、強制退避を命じられる日も刻一刻と迫ってきた。
帰るべき場所を失い、放射能におびえる人々。
終わりなき絶望と不安の先に、果たして希望の未来はあるのだろうか?

って話。


公開決定の園子温監督のトークショーに行ったにも関わらず劇場鑑賞出来なかったのでレンタルして観ました。

色んな圧力があって今コレを描くのはとっても難しい事でしょう、
世の中に発信力を持った監督がこんな映画を作るのはとても勇気が要るでしょう。

それでも流石の激情家・園子温監督は容赦なく、迷いなく原発事故を真正面から描きます。
トークショーでも言われていましたが、確かに戦う映画監督です。

いつもは情熱的にぶっ飛んだ演出も多い園子温作品ですが、
コレはちゃんとドラマで見せれるようなまとまった展開になってました。

夏八木勲の演技はかなり一級品でした。
非常に惜しまれる役者さんでした。

大谷直子さんのアルツハイマーな演技も素晴らしかったです。
こういう設定を入れてくるのが園子温らしいですね。

神楽坂惠もすっかり園子温には欠かせない演技派ですね。
なかなか鬼気迫る演技で最も作品を象徴してるキャラだと思いました。

急いで作った感じもありますが実際の被災地で撮影したのか?
って思われるようなロケーションでした。
ドラマ性や展開力はそんなにありませんが、
淡々とした展開が逆に生々しさを表現していたと思います。


そんなわけで7点です。


しかし福島の現在はこんななのかな?って悩んでしまいました。
実際自分の目で見るべきなのでしょうが、なかなか出不精なので難しい。
日本中にそういう人は沢山居るでしょう。
そんな僕みたいな人間の為にこういう映画を作ってくれる人が要るのは良い事だと思います。
あまり気にしたことなかったですが、差別的な行為もどうしてもあるんだろうな、などと思えました。

あれだけ日本中を揺るがした事故なのに正直少々麻痺しつつあります。
もっと現在も知らないといけないな、そう思えただけでも観て良かったと思えました。

夏八木勲素晴らしいです。

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