メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

ブルックリン

2016年07月03日 | 映画
ブルックリン
を観ました。


エイリッシュ・レイシー(シアーシャ・ローナン)はアイルランドの小さな街の食品店で働いていた。
とりとめのない日々だったが会計士の姉のローズがアメリカに行くチャンスを作ってくれエイリッシュは迷わずアメリカ行きを決意する。
慣れない船旅はトラブルだらけ、ようやく辿り着いたアメリカでも寮生活、仕事に戸惑いホームシックに陥る。
相談役の同郷の神父が大学行きを勧めてくれ、学費も負担してくれ徐々にアメリカに慣れていく。
そしてダンスパーティーでイタリア系の若者と出会い恋に落ちて心身ともにニューヨーカーになっていく。
しかし故郷から訃報が届き、一時帰国したエイリッシュは引き止める故郷の人々とニューヨークの人々の間で揺れ動く。


ジョン・クローリー監督作品です。

アメリカにおけるアイルランド移民たちの苦悩や寂しさや母国愛をテーマにした作品ですね。
正直この手の物語は大好きです。

生きるためにアメリカに夢を抱くが理想と現実に悩みホームシックになったり。
ようやくアメリカになれたら今度は故郷の人々の誘いが辛くなったり。
ふたつの故郷を持った女の子の成長物語ですが。

主人公の女の子の成長の感じがベタでわかりやすいですが、
最初できなかったことがさり気なくできるようになってる描写などはかなり感動してしまいます。
自分も海外経験が多く、この手のホームシックや戸惑いは痛いほどわかるので酷く共感しました。

演出的は必要以上に登場人物に喋らさず、と言って難解映画のような静かなものでもなく。
とても良い塩梅だと思いました。
登場人物達の表情だけを長く映したりの演出は非常に好みでした。

物語も盛り上げるために必要以上に展開することも無く、実に生々しくありがちな苦悩を表現していました。

そして当時のアメリカにおける移民コミュニティの文化や問題がわかり勉強になりました。
きっと遠からずこういう文化は未だにあるでしょう。
移民を受け入れる先進国のさだめですね。

主人公を演じたシアーシャ・ローナンはもう子役な面影もなくすっかり本格派女優でした。
若干太りすぎな印象もありますが、この作品の時代背景を考えるとマッチしていました。
見た目にも非常に観客を惹きつけるスペシャルな雰囲気を持っていると思います。

別に豪華キャストでもない作品ですが、アカデミー賞にノミネートされたのも納得の高品質映画でした。
ラストも素敵でエンドロールの最中ポロリポロリと泣いてしまいました。


そんなわけで8点です。

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