メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

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「ごらん、世界は美しい」

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忘れないと誓った僕がいた

2015年04月01日 | 映画
忘れないと誓った僕がいた を観た。

大学受験を控えた平凡な高校三年生・葉山タカシ(村上虹郎)の前にふと現れた少女・織部あずさ(早見あかり)。
タカシはあずさに一目惚れしデートを重ねてゆくが、ある時、あずさはタカシに不思議な告白をする。
「私に会った人たちは全員、数時間後には私の記憶が消えているの。ただ理由もなく私のことだけが記憶から消えているの」と。
そんな馬鹿げた話を信じるはずもないタカシだったが、ふとしたときに、あずさのことを忘れていることに気づく。
昨日、自分は誰と会っていたのか?
今日これからデートする相手は果たして誰だったのか・・・。
あずさと会った日の出来事や、デートの約束などを細かくメモに書き留め、自分だけは絶対あずさを忘れないと奮闘するタカシだったが・・・。

って話。


あまり知らないですが、新進気鋭な若手監督の堀江慶だし、
なんだかタイトルが僕好みな感じだったので、わざわざ遠出して観てきました。

・・・面白かったです!切なかったです!

言葉に出来ないような、たまらない青春の淡さに溢れていて、
もがきそうなほど切ない気持ちになりました。

主演の早見あかりと村上虹郎が素晴らしかったです。

若手俳優の何かまだ役者感や演技に毒されて無い、
蒼さや素朴さがフルに活かされた演出で素晴らしかったと思います。
ふたりとも鼻声で。

早見あかりは不思議少女な役が多い感じですが、ハマりますね。
僕から見れば女の子はみんなこれくらい不思議だから全然違和感も無く観れました。
思春期の頃なんて女の子なんてみんな意味不明過ぎたものね。

大沢ひかるがなかなか可愛らしくて気に入りました。
進撃の巨人にも出るようなので観ておきたいですね。

少々チープなテイストで序盤は疑心暗鬼でしたが、徐々に世界に引き込まれました。

設定は突拍子もないしその謎もよくわからないですが、
とにかくその設定をフルに活かした切な過ぎる青春物語でした。

人の記憶から消えてしまう女の子の存在、
クリストファー・ノーランの出世作メメントの逆ですね、トンメメですね。

彼女を愛する彼氏が忘れないようにメモしまくります。

こんなピュアなキスシーンとか滅多に見られないと思いました。

忘れたくない男の子と忘れられたくない女の子の抗い。
終盤、エンディング手前でも既に女性たちはボロボロ泣いてましたね。
僕も密かに涙しました。

予告編の通り、ラスト3分に切な過ぎるオチが待ってて・・・。
主人公ばりに僕も絶叫して夜の街へ走り出したくなっちゃいました。

序盤のヒロインの意味不明過ぎる言動もそこで納得しました。

ちょいとネタバレですが、ラストにこのタイトルがバン!と出るんですね。
物語観させられた後にこのタイトルを観させられると猛烈に泣けてくるんですよ。

タイトルで泣かせてきた映画は初めてかも知れないですね。
タイトルに引っかかって観に行っただけの価値はありました。

青春映画の大事なことって、
僕にとってはやっぱりタイムスリップ感なんですね。
その温度感や湿度感なんです。

なんてこと無い授業のシーンでも一瞬自分の学生時代に心だけタイムスリップするみたいな感覚を感じられる映画って凄いと思います。
それってとてもハイセンスなことだと思います。
「あー、そうそう、こんな感じだったよねー高校生の感じって」
ってなりたいんですよね。

結論としては村上虹郎くんのキャスティングが勝因だったでしょうか?
高校生の恋愛の切なさが存分に発揮されていた予想外の名画でした。


そんなわけで8点です。


昔、長澤まさみ目当てでセカチュー観に行った時、
本当に長澤まさみが死んでしまった気分になり、
後遺症の様にしばらく落ち込んでしまったことがありましたが、
これはそんな気持ちを数年ぶりにそれを思い出させられた映画でした。

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