メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

君の名は。

2016年09月01日 | 映画
君の名は。
を観ました。


千年ぶりとなる彗星の来訪を一か月後に控えた日本。山深い田舎町に暮らす女子高校生・三葉は憂鬱な毎日を過ごしていた。町長である父の選挙運動に、家系の神社の古き風習。小さく狭い町で、周囲の目が余計に気になる年頃だけに、都会への憧れを強くするばかり。
「来世は東京のイケメン男子にしてくださーい!!!」
そんなある日、自分が男の子になる夢を見る。見覚えのない部屋、見知らぬ友人、目の前に広がるのは東京の街並み。念願だった都会での生活を思いっきり満喫する三葉。一方、東京で暮らす男子高校生、瀧も、奇妙な夢を見た。行ったこともない山奥の町で、自分が女子高校生になっているのだ。繰り返される不思議な夢。そして、明らかに抜け落ちている、記憶と時間。二人は気付く。
「私/俺たち、入れ替わってる!?」
いく度も入れ替わる身体とその生活に戸惑いながらも、現実を少しずつ受け止める瀧と三葉。残されたお互いのメモを通して、時にケンカし、時に相手の人生を楽しみながら、状況を乗り切っていく。しかし、気持ちが打ち解けてきた矢先、突然入れ替わりが途切れてしまう。入れ替わりながら、同時に自分たちが特別に繋がっていたことに気付いた瀧は、三葉に会いに行こうと決心する。
「まだ会ったことのない君を、これから俺は探しに行く。」
辿り着いた先には、意外な真実が待ち受けていた……。
出会うことのない二人の出逢い。運命の歯車が、いま動き出す。


待望の新海誠監督作品です。

自分の様な極度にナイーブでセンチメンタルな人間にとって、
秒速5センチメートル以来、新海誠という文字列もはやトラウマと言っていいでしょう。

しかし、商業世界に乗り出して来た感じのある新海誠はどうなってしまうのか?
あのテイストはもう生み出されないのか・・・などと憂いで見に行きました。

序盤の展開を観て、やっぱりベクトルはそっちなのか??
とも思いましたが。

いやはや・・・猛烈に感動しました!!
これほど胸を締め付ける物語があるのでしょうか?
これほどロマンティックで泣ける男女の出会いのシーンがあるのでしょうか?
これほどロマンティックで手の込んだ告白があるのでしょうか?
感情が追いつかないくらい揺さぶられまくりました。

男女の入れ替わりSF、時をかける少女的SF、日本の美しい風景や文化を売りにした世界観、思春期男女のラブロマンス。
扱っているテーマ、要素はびっくりするくらいベタなものです。
散々あちこちでこすられて来たものばかりです。
なのにそこに真っ向から向き合い設計して驚くような仕上がりです。

こういうあるあるの設定も料理人が変わるとこうも変わるのですね。

そしてベースとしては誰にでもある体験、
何か夢を観てたけど思い出せない、起きた時は覚えてたのに今は思い出せない。
というモノ。
もしそこにとても大切な記憶があったら?的な着想なのではと想像しました。

予想外の展開、ハリウッド映画も顔負けのスケールのでかい展開に衝撃。
こんなに祈るような気持ちで映画を観たのは初めてかもしれません。

美しい映像の新海誠らしさはふんだんなれど、今作ではそれはそれほど前面には出ていないですね。
大体4つくらいの山で描かれていまして。
その都度凄い引きと感動がやってきます。
引っ張って引っ張って時々ダイジェスト的に凄い疾走感で物語を展開させます。
まるでRADWIMPSのMVの様に映画と音楽のマッチングも半端ないです。
アニメ映画を見ているのにロックコンサートさながらの高揚感があります。

ネタバレになるようなことは一切書きたく無いですが、とにかく感動し過ぎて。
ものすごく混んでいたので必死に涙は堪えましたが、もう窒息寸前くらい切なくて感動したのでたまらず涙は流しました。
ガラガラの映画館だったら慟哭してたでしょう。

これほどの大作なのに繊細な心の描写が凄いのです。
高揚感の凄いのです。

そして過去の新海誠作品のトラウマがもはや恐怖にすらなる終盤。
ただただ祈るような気持ちで物語に食い入っていました。

しかし何でしょうこの切なさ怖さ悲しさ嬉しさ爽やかさ。
心のその部分をえぐれる物語を作れる人は人100倍の繊細さを持っているのでしょう。
天才の作品ですね。

もうー、だとしたら予告編の作りからして上手すぎるわ!とも思いました。

沢山映画を見てきましたが諸々の最高点が更新されてしまった様な気分でした。

きっとこの映画は宮﨑駿作品の様にスタンダードになり、
この先の日本人はこの映画のあの場面が好きだった、私はあそこで泣いた、などと普通に会話に織り込まれて行くでしょう。


そんなわけで10点。

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