goo blog サービス終了のお知らせ 

メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

重力ピエロ

2012年07月05日 | 
重力ピエロ を読んだ。


遺伝子の研究をしている兄泉水とイケメンで落書きを消す仕事をしてる弟春の兄弟。
二人は仙台市内で起きている連続放火事件と放火現場の近くに書かれるグラフィティアートの文字との関係性に気付いて調査を始める。
それは遺伝子の配列と重なるように出来ていた。
亡くなった母、癌で闘病中の父を含め辛い宿命を持つ家族の絆や過去への物語。


ってお話。

伊坂幸太郎作品なので高いクオリティです。
映画を先に観てしまっていたので大筋はわかっていましたが、それでも面白く読めました。

テイストはいつも通り、深刻な内容ですが登場人物たちの小粋な言い回しやユーモアでどことなくクールなテイストで見せていく。
それでいていつも通り、結構深い哲学的なフレーズも出てきます。
僕は伊坂幸太郎作品で一番美味しく頂くのがこの辺の哲学的フレーズがクールにサラッと語られる部分です。
「本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ」
「楽しく生きていれば地球の重力なんてなくなるんだよ」
「俺達は最強の家族だ」
「レイプされる女を可哀想と思う奴は想像力が足りない、俺はその更に向こうの自分まで想像する」というレイプ犯
などなど。

色んな作品に触れる僕は、名言などを受け入れるハードルが高いのですが、
伊坂幸太郎の名言はいつもながら不思議と胸に刺さります。

映画はテイストや作品の放つオーラなどかなり維持して作られていたのだな、と改めて評価してしまいました。
結構肝となるラストの展開は変えていたのですね。

しかし映画先に見ちゃうとどうしても役者さんの顔がちらついちゃって。
しかも思い出せないキャストは誰がやってたっけ??とかなっちゃって。
やはり先に原作を読むのは鉄則ですね。


そんなわけで7点。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。