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「ごらん、世界は美しい」

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バーバラと心の巨人

2018年10月12日 | 映画
バーバラと心の巨人
を観ました。



ウサギの耳を頭に付けたちょっと風変わりな少女バーバラは、今日もまたひとりで森にやって来ては、木々に自作の“餌”をなすりつけて回っている。
町の人々は誰一人気づかないが、ここ最近、町に不穏な空気が流れ込んでいるのだ。
そう、町に“巨人”が襲来する日が近いことにバーバラだけが気付いている。実は、バーバラは“巨人ハンター”なのだ。
巨人を倒す呪文は“コヴレスキー”。奇跡の大逆転を遂げた大リーガーの名前と同じだ。
巨人襲来を誰も信じないことはバーバラ自身もよく知っているから、バーバラは自分の殻に閉じこもり、どんどん孤立していく。
そんな彼女を、兄のデイヴは“オタク”と呼びバカにし、妹と弟の世話や家事を一手に請け負う姉のカレンは、バーバラの言葉に耳を貸す時間がない。
ある日、一人で“罠”の見回りをしていたバーバラに、イギリスのリーズから引っ越してきた少女ソフィアが声を掛ける。
バーバラがすることにソフィアは興味津々だが、バーバラは無視。
次の日も、一緒に登校したがるソフィアを頑なに拒絶する。なぜなら学校でもバーバラは、不穏な巨人の気配や予兆を、おまじないで遠ざけるため忙しいのだ。
そんな不審な行動に、新しく赴任してきたスクールカウンセラーのモル先生が目を留める。
昼食時、イジメっ子のテイラーら3人組がバーバラをいじめにやって来るが、そこにモル先生から呼び出しが入る。
だがバーバラはモル先生とのカウンセリングも拒絶。
すべての人に心を閉ざし、交流を拒絶するバーバラだったが、またも話しかけて来るソフィアに、遂に重い口を開き、“巨人”について話して聞かせる。
半信半疑ながら真剣に聞くソフィアに、少しずつバーバラも心を開きはじめる。
そしてまたもバーバラをイジメにやって来たテイラーらを、ソフィアが機転を利かせて救い出し、2人は急接近していく。
巨人から町を守ろうとするバーバラの行動は、不穏な空気の濃度が高まるにつれ、益々常軌を逸していく。
バーバラの味方であるソフィアでさえ疑問を感じ、「巨人はいない」と忠告するようになる。
そしてある日、テイラーらに襲われたバーバラを家に送り届けたソフィアは、決してバーバラが上がろうとしない二階のある部屋で、バーバラが避けて来たものを目撃してしまう。
バーバラの秘密を知ったソフィアは、どうにかバーバラの力になりたいと思うが、バーバラは耳を貸さない。
姉のカレンに聞いて事情を知るモル先生は遂に、「巨人はいない。
現実から目を逸らすな」と正面からバーバラに語り掛ける。
現実を受け入れきれずパニックを起こし、嵐の中に飛び出していくバーバラ。
そんなバーバラに、荒れ狂う波間から巨人が襲い掛かる―。


アンダース・ウォルター監督作品です。
今作が長編映画デビューらしいです。

風変わりな少女がかなり真剣に、一人ぼっちで巨人と戦っています。
なかなか謎めいた設定の映画なので色々と想像してしまいます。
なぜ少女にだけ巨人が見えるのか?なぜ巨人と戦うのか?巨人は本当に居るのか?妄想なのか?居ないとしたらなんなのか?
その点を論理的に考えながらついつい見てしまいました。

ちょっとネタバレ的な意見ですが、
予告編を見た時に、自分の大好きなフアン・アントニオ・バヨナ監督の「怪物はささやく」と似た雰囲気だなと思ったのですが。
見てみたら内容もどことなく似ていました。

少女が明らかに何かを抱えて自分だけの世界を構築してる設定は結構好きです。
ただあまりに譲歩が無く周りに迷惑をかけまくっているのでだんだんストレスになっていきます。
姉妹も先生も友人もとっても親切にしてくれているのにそれをひっくり返してしまうような主人公の言動がだんだん辛くなります。
感情移入出来ず、周りに感情移入してしまいそうなほどでした。
おそらく、それほど辛いことを抱えているというための振り幅なのでしょうが。
ちょっと振りすぎて個人的には最後まで回収出来ずって感じでした。
もちろん最後には理由はわかりますが、それでも腑に落ちないくらいの少女の傍若無人っぷりでした。
振り幅が強すぎたって感じですかね。
上手に描けば結構感動しそうな物語ではありましたが。

少女が抱えている現実逃避してしまうほどの恐怖や不安はよくわかります。
正直それを見るのは死よりも辛い感じってのはあるかも知れないですね。

アメリカ映画の小学校シーンには確実にいじめ描写がある気がするのですが、アメリカっていじめ文化が当たり前になっている印象です。
しかもいじめの内容が日本では考えられないくらい過激に思えます。

巨人が出てくるファンタジー感、日常のいびつ感は良くて。
巨人のCG描写も結構好きな感じでした。

主演のマディソン・ウルフは変な格好して奇行する役でしたが、ルックスはかなり良いですね。
トランボにも出ていたのですね、多分娘役やってた子かな?
この映画をきっかけに良い作品と巡り合って欲しいです。
将来有望な予感はかなりありました。

その友人となるめっちゃいい子をシドニー・ウェイドって子がやってましたがこの子もとてもかわいかったです。
大人の女優を子供にしたみたいなルックスの印象だったのでこの子も将来有望な予感プンプンでした。

ゾーイ・サルダナが先生役でしたが控えめで良い人でした。
SFの作品のイメージ強いですが、良い作品でも良いスパイスになる女優さんですね。

おねえさん役のイモージェン・プーツもなかなか印象的でした。

渋い映画だったためか、映画好きっぽい一人客が多かったのですが、帰り際年配の男性に
「難しい映画だったね、、、結局〇〇が〇〇だったのかねぇ、、、」
なんて軽く声をかけられてちょっと素敵な経験だと思いました。
一人映画で誰かと交流できれば良いことですね。


そんなわけで5点。
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