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ビール・ストリートの恋人たち

2019年03月13日 | 映画
ビール・ストリートの恋人たち
を観ました。


「赤ちゃんができたの」

1970年代のニューヨーク。ティッシュは19歳。恋人のファニーは22歳。
幼い頃から共に育ち、自然と愛を育み、運命の相手を互いに見出した二人にとって、それは素晴らしい報告のはずだった。
しかし、ファニーは無実の罪で留置所にいる。彼はティッシュの言葉を面会室のガラス越しに聞いた。
小さな諍いで白人警官の怒りを買った彼は強姦罪で逮捕され、有罪となれば刑務所で恥辱に満ちた日々を送るしかない。
二人の愛を守るために家族と友人たちはファニーを助け出そうと奔走するが、そこには様々な困難が待ち受けていた...。
魂を試されるようなこの試練を乗り越え、恋人たちは互いの腕の中に帰ることが出来るだろうか。


バリー・ジェンキンス監督作品です。
ムーンライトでアカデミー賞取ったばかりですが、なんだか似たテイストの映画でまた賞を賑わせているなって印象です。
そして内容はぱっとは想像できないですが、見る前からなんて素敵な邦題だろうか、と思っていました。
そして原題の"if beale street could talk"ってのも非常に深みを感じさせる素晴らしいタイトルだと思いました。

例によって黒人差別が色濃く残る時代の理不尽な目に遭う可愛そうな黒人たちの物語です。
白人はなかなかの悪として描かれるパターンです。

物語やその純愛っぷりは非常に高品質で見応え充分です。
そしてシンプルに白人を悪にするだけではなく、黒人同士のイデオロギー闘争もなかなか熱いです。
夫側の母親や姉妹がひどく差別的でなかなかストレスでした。
そして社会的には非常に不利で金銭面でも苦しい主人公たちの姿は切なかったです。
ただやはりそれ以上に、どんな困難でも輝くような主人公二人の愛は美しかったです。

そして彼らを助けようとする嫁側の家族の健気な努力もとても感動的でした。

主演のキキ・レインは初めて見ましたがとてもいい女優さんでした。
キレイだし熱量も伝わる素晴らしい演技で、いろいろな賞にノミネートされたのも納得です。

ステファン・ジェームスは栄光のランナーでも見てましたがこれまたいい役者です。
イケメンでスタイルもよく存在感もあります。
どんどん大作の主演になっていく予感がプンプンします。

淡々とした典型的な差別時代映画で純愛物語です。
ちょっと冗長的に感じる作風ですがそれを上回る高品質で見れました。
なんともジーンと来る上級者向けな映画でした。


そんなわけで8点。

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