メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

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「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

グミチョコレートパイン

2010年08月03日 | 映画
グミチョコレートパイン を観た。

大槻ケンヂ原作、ケラリーノ・サンドロヴィッチ監督といういかにも僕好みな感じの映画なので観てみました。

大槻ケンヂの半自伝的なお話です。
あまり優秀ではない高校生たちのバンドや恋やらの青春映画です。


(お話)
38歳になったケンゾー(大森南朋)は久々に実家に帰る。
母(高橋ひとみ)から溜まっていた手紙を渡される。
そして近所の人に渡されたドロだらけのバッグを渡される。
父はボケている。

その手紙の中に高校時代に想いを寄せていた山口美甘子からの手紙があった。
「あなたのせいよ」と書かれていて、ケンゾーは悩む。
友人のカワボン(マギー)に聞くと美甘子は数年前に自殺して死んだと言う。

ケンゾーは昔のことを思い出す。

高校時代。
ケンゾー(石田卓也)はオナニーばかりしていて母も呆れている。
友人のカワボン(森岡龍)とタクオ(金井勇太)と共に取り留めのない日々を過ごす。

ケンゾーはクラスメイトの美甘子(黒川芽以)に片想するが、相手はケンゾーの存在すら気にしていない。

ケンゾーは毎日の様にカワボンとタクオのアパートに入り浸り、ノイズバンドの音楽を聞いて酒を飲んでいた。
ある日レコード屋でクラスメイトの山之上(柄本佑)が万引きで捕まっているのを見かける。
そこを偶然大好きなノイズバンドのメンバーが助けていた。

ケンゾーはカワボン、タクオ、そして山之上とバンドを組む。
山之上はいじめられっ子で女子のブルマを盗んでいた変人。
しかし金持ちで超ギターが上手い。
ケンゾーは山之上の家から美甘子のブルマをさらに盗む。

ケンゾーは大好きなカルト映画を一人で観に行くと、そこに美甘子が居た。
勇気を出して話しかけると二人の映画や音楽の趣味は一緒で意気投合する。

またクラスメイトが喜んでいるようなカルチャーを小馬鹿にして自分はもっと質の高いカルチャーに興味を持っているという裏の心理も一緒だった。

美甘子は人生はグミチョコレートパインだという。
ジャンケンでチョキで勝った人だけどんどん先に進んでしまい、勝てない人はどんどん置いて行かれる。
美甘子は先に進みたいと思っていた。
純粋に美甘子を好きなケンゾーは美甘子をおかずにしないで頑張っていた。


(評価)
予想以上にチープな仕上がりでしたが面白かったと思います。
流石ケラリーノ・サンドロビッチのセンスです。
テンポも良く、空腹しのぎに水を甘くするために輪ゴム噛んでるのとか良かったです。

少なからず、大半の男子の思春期はこんな感じだと思います。
くだらなくて、うだつが上がらなくて、なんかしたいけど特別な事も無くて。

なので感情移入し易いし、めっちゃ応援したくなってしまう様な恋でした。
あんな風に片想いの女の子と近づいたらめっちゃテンション上がりますよね。

僕は子供の頃から筋肉少女帯、大槻ケンヂが好きだったので何かとっても近い距離感のお話でした。
親近感持てます。

ラストシーンの感じは好きです、ジーンとしました。
僕も若い頃の自分に会えたらどんなに嬉しいか・・・。

そんなわけで6点です。

大槻ケンヂの本を読んでみようかしら・・・。



(ネタバレ)
ケンゾーは美甘子と親しくなっていく、美甘子は「あなたのおかげ」を間違った日本語で「あなたのせい」と言う。
そしていつしか学校に来なくなる。
そしてある日雑誌に美甘子のヌードが載っていて学校の話題になっていた。

美甘子は映画の世界に憧れ芸能活動を始めており、巨匠監督の作品に出る為度胸を付ける為ヌードに挑戦していた。

そして学校を退学処分になってしまう。

ケンゾーは美甘子を追いかけるが好きと言えず別れてしまう。
そして時は流れる。

大人になったケンゾーは山之上と再会し謝られる。
実は美甘子の事が好きだった山之上はケンゾーに嫉妬しており、ケンゾーへの手紙を預かって最初の2枚を抜いていた。
そこにはケンゾーとの思い出が綴られていた。

気持ち悪い手紙だったが謎が解けて晴れ晴れした気持ちになる。

少年時代の自分がハイテンションで目の前を駆け抜けていく。



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