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サクラダリセット 後編

2017年05月24日 | 映画
サクラダリセット 後編
を観ました。


能力者が集う街・咲良田。浅井ケイ(野村周平)は、圧倒的な「記憶保持」能力を持つ高校生。
彼と行動を共にする春埼美空(黒島結菜)は、「リセット」―世界を最大3日分巻き戻すことができる。
そんな2人の取り戻せない過去-それは、2年前に「リセット」の影響を受けて死んだ同級生・相麻 菫(平 祐奈)のこと。
ケイは、街中の様々な能力を組み合わせ、相麻の再生に成功する。だが、相麻菫の再生こそが、すべての始まりだった。
今まで平穏だった咲良田市のいたるところで〝能力の暴発事件〟が発生。
咲良田の能力者たちを制御・監視する公的機関・管理局の対策室室長 浦地正宗(及川光博)の〝一掃計画〟によって、街から能力がすべて消滅してしまう。
「私は貴方を、覚えていません」リセットを失くした春埼美空―
咲良田に能力があった記憶を持つ者は、世界中で浅井ケイただ一人となってしまった。
みずからの過去に区切りをつけるため、ケイは初めて咲良田を出る。
2年前に相麻がなぜ世界から消えなければならなかったのか?咲良田がどのようにして能力者の街になったのか?すべての謎を解き明かすケイを待っていたのは、能力の再生を賭けた浦地との対決だった。


深川栄洋監督作品です。
そこそこ評価してきた監督です。

前編は予想外にしっとり淡々、悪く言えばとても退屈を感じる作品でした。
それでいてストーリーはなかなか光明で複雑で難しく。
そのせいか、青春系映画にしては想像以上にヒットしてませんでした。
それを受けてか?後編は上映規模が一気に縮小した印象を受けます。

相変わらず複雑な物語を淡々と描くので人によってはかなり眠くなりそうな作風は変わらなかったです。
ただ個人的にはこういう非常に巧妙な物語は好みです。
賢い人と賢い人が、変に感情的にならずにクールに戦います。
戦うと言ってもバトル的なものではなく、ある種政治的な闘争です。
極端な勧善懲悪でも無く、お互いがお互いの正義をぶつけ合うような。

その最中で相手を出し抜くために程よく能力を使うって感じです。
前編と同じ感想ですが、能力の質が程よくて実に良いですね。
主人公の能力が記憶することっていう。
相棒の女の子のリセット能力がなかなか強烈な能力ですが、
そのリセットが行われると全ての人間、本人さえ覚えていないのに唯一記憶を残せるという。
なかなか見事な設定です。
ただ主人公は能力以上に賢さ、その戦術性が一番の武器ってのが良いですね。
今ある能力を組み合わせて最大限の威力を作り出すのは前編同様見事です。

仲間は特定の人間に声を届ける子、
記憶を操って能力を消す子、
触れたものを消す子、
能力をコピーする子、
超能力ものにしては非常に些細でいい塩梅です。

ストーリーはこじんまりとしつつも何処か壮大で。
みんな淡々としているのにいつの間にか恐ろしいピンチになっていたり。
あれ?それは余裕だったんじゃないの?
みたいな意外性があったりしました。

主演の野村周平は非常にクールで知的で、体つきも良くてカッコよかったです。
若いのに色んな役をやるイメージがありますが今作もクセの強い方だと思います。

大好きな黒島結菜が大人しいもじもじした女の子で相変わらず可愛いですね。
非常にいいオーラを持った女優ですね。
原作を知りませんが、この役には非常に合っていたと思います。

平祐奈が蘇る魔女役で非常に謎めいた存在でした。
強いのか?弱いのか?単純には掴めない感じで。
しかしこの子は上手だし可愛いし、最近の青春系映画には全部出てくるイメージです。
今後も快進撃は続きそうですね。

及川光博が相手のラスボスポジションでしたが、いつもの及川光博って感じです。
不気味な男を演じさせると非常にハマるので良かったです。

上記以外のキャストはいかにも脇役な活躍ですが、
脇役にしてはみんな非常に重要な役割を持っていました。

前編から重ね重ねな感想ですが、青春系映画の雰囲気なのにそれを期待する人には不向きな仕上がりなのが残念ですね。
時をかける少女的な雰囲気というか。
口コミ等で面白さを拡散しないと成立しなそうですが、
そこまで面白さもない絶妙に武器が無い感じなんですね。
個人的に内容は好きなのですが、
ヒットしないだろうなーという感じの映画です。


そんなわけで7点。

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