さまよう刃 を観た。
東野圭吾原作の非常に難しいテーマのお話です。
(お話)
建築家の長峰重樹(寺尾聡)は中学生の一人娘の絵摩と二人暮らし。
その夜もいつものように晩御飯を用意して娘の帰りを待っていた。
しかし娘はあと少しで家というところで男達の車に無理矢理詰め込まれる。
翌朝荒川べりにゴミのように放り捨てられた絵摩の死体が見つかる。
レイプされ何本も注射を打たれた痕がある。
事件の捜査を担当する織部孝史(竹野内豊)と真野信一(伊藤四郎)は長峰に連絡を入れる。
長峰は変わり果てた娘の姿に絶望し悲しむ。
妻を亡くし、娘の成長を見守るのだけが生きがいで溺愛していた。
その日から長峰は廃人のようになってしまう。
織部はそんな長峰を哀れみ、感情移入しつつある。
(ネタバレ)
織部たちも事件に使われた車等の情報から徐々に犯人に近付きつつあった。
そして事件に使われたと思われる車の持ち主の息子中井誠(佐藤貴広)を連行するが喋らない。
ある日長峰の家の留守番電話に「娘さんを殺したのは菅野カイジと伴崎アツヤ」と伴崎の部屋の住所と鍵の隠し場所、そして証拠のビデオがあるというメッセージが入っていた。
誠は二人と同じ高校でずっと使いっ走りをさせられてきた。
そんな誠が復讐の為、警察ではなく長峰に匿名で連絡をした。
長峰が伴崎の家に行ってみる。
メッセージ通りに部屋に入れた。
めちゃくちゃ汚い部屋。
そしてビデオデッキのテープを再生するとそこにはレイプされる娘が映っていた。
クスリでハイになった二人は何のためらいもない。
注射を打ってるうちに娘は動かなくなり死んでしまう。
こんなもん捨てちゃえばいいよ、などと言って笑っている。
あまりの衝撃に腰を抜かしゲロを吐きそして号泣する長峰。
そして静かに伴崎の帰りを待ち、帰ってきたところ後ろから刺し菅野の居場所を聞いて殺す。
菅野は長野のペンションに居るという情報だけ得る。
警察は菅野と伴崎に辿り着くが伴崎は既に死んでいた。
織部と真野の嫌な予感は的中し伴崎を刺した凶器と長峰の指紋が一致する。
既に長峰の家に姿は無かった、誰もがもう一人の犯人に復讐に向かったと理解する。
長峰は全国指名手配される。
菅野は伴崎が殺された事も知らない。
マスコミは未成年者が殺害された、警察の失態だなどと騒ぐ。
警察は菅野の行方をつかめず。
長峰も長野に来たものの手がかりが少なく一軒一軒家出した甥を探していると偽りペンションを回る。
そんな長峰から警察に宛て手紙が届く。
そこには、自分の行為は決して許されないが、唯一の生きがいだった娘をただの肉の塊と扱われた極悪非道な行為を許すことは出来ない。
わが国の法律では未成年の犯罪に極刑は望めないので自分で裁く。
まだ捕まるわけには行きません、と。
この手紙は世間を騒がす。
世間としては長峰が悪として扱われる。
織部は警察が守るのは市民では無く法律なのか?と葛藤する。
長峰とあるペンションに偽名で泊まりそこのオーナー木島隆明(山谷初男)と一人娘の和佳子(酒井美紀)に親切にされる。
佐藤から長峰に再び連絡があり菅野はとある土地の廃ペンションに居ると知る。
警察も菅野と長峰が長野に居ると知り捜査する。
和佳子は新聞を読み今泊まっている男こそ長峰ではないのか?と気付く。
そして自分も父と二人きりで生きてきたが、娘は父の人生まで失うことを望まないと説得する。
しかし長峰は無言のまま消える。
翌日長峰は廃ペンションで足を怪我してしまい偶然、猟の帰りの木島隆明に助けられる。
しかしペンションには既に和佳子が連絡した警察が待ち構えていた。
隆明は銃と車を奪われる演技をして長峰を逃がす。
実は隆明は既に気付いており長峰に思いを遂げて欲しいと思っていた。
それが父親の立場からの気持ちだった。
警察は菅野が廃ペンションで売春斡旋をしている事を突き止め包囲する。
そこに長峰もやってくるが警察の姿を見つけ隠れる。
ペンションに菅野は折らず、売春させられてた女の電話で近くに帰ってきていた菅野は逃げてしまうがそれを猟銃を持った長峰が追い、さらにその長峰を織部が追う。
しかし織部はわざと長峰を逃がす。
警察は佐藤に菅野と会うように依頼して、翌日金を渡す為に佐藤と菅野を川崎駅で会う約束をさせる。
警察が包囲する中佐藤は逃げ出す。
そして警察が見失った商店街で菅野と落ち合い、そしてナイフで刺そうとするが失敗。
警察も追いつき包囲するがそこに長峰が現われる。
実は織部が長峰に知らせていた。
長峰は猟銃を菅野に突きつける、警察が皆銃を構えるが織部が警察陣に撃つなと阻止する。
そして長峰は思いの丈を話し撃とうとしたところ真野に撃たれ絶命する。
実は長峰の銃には弾が入っていなかった、織部はそれを知っていた。
織部が電話で知らせた際に長峰は、奴等に必要なのは死ではなく死に値する恐怖。
それを抱いて今後生きていかせるべきだと織部に語っていた。
しして自ら目の前で死んで見せて菅野に最大の恐怖を与えた。
織部は菅野の裁判の傍聴へと向かう。
(評価)
予想通り非常に重い気分にさせられる映画でした。
日本に本当にあんな悪党が居たらと思うと子供なんて居ない方が気楽で良いと思えてしまいます。
安全の確保のしようがないです。
映画自体は正直薄かった印象です。
原作の力で何とかそれなりにはなっていますが、何か薄かったです。
ラストが何か無理矢理の展開で、何か不自然でした。
ペンションの木島親子の父と娘の考え方の違いは、なるほどと思わされました。
前半、寺尾聡が全然台詞が無く無言の演技が多くてさすがでした。
益子昌一の脚本ものの映画は比較的好きなものが多いですが、この映画は少々物足りなかったです。
そんなわけで5点です。
もうちょっといい感じに描けなかったかしら?と思ってしまいました。
しかしこの映画を観た時、誰も自分が長峰の立場ならばどう行動するだろうか?と思うでしょう。
娘を持つ父親ならなおさら。
僕は非常に悩ましいです。
復讐しようと思うかも知れないです。
東野圭吾原作の非常に難しいテーマのお話です。
(お話)
建築家の長峰重樹(寺尾聡)は中学生の一人娘の絵摩と二人暮らし。
その夜もいつものように晩御飯を用意して娘の帰りを待っていた。
しかし娘はあと少しで家というところで男達の車に無理矢理詰め込まれる。
翌朝荒川べりにゴミのように放り捨てられた絵摩の死体が見つかる。
レイプされ何本も注射を打たれた痕がある。
事件の捜査を担当する織部孝史(竹野内豊)と真野信一(伊藤四郎)は長峰に連絡を入れる。
長峰は変わり果てた娘の姿に絶望し悲しむ。
妻を亡くし、娘の成長を見守るのだけが生きがいで溺愛していた。
その日から長峰は廃人のようになってしまう。
織部はそんな長峰を哀れみ、感情移入しつつある。
(ネタバレ)
織部たちも事件に使われた車等の情報から徐々に犯人に近付きつつあった。
そして事件に使われたと思われる車の持ち主の息子中井誠(佐藤貴広)を連行するが喋らない。
ある日長峰の家の留守番電話に「娘さんを殺したのは菅野カイジと伴崎アツヤ」と伴崎の部屋の住所と鍵の隠し場所、そして証拠のビデオがあるというメッセージが入っていた。
誠は二人と同じ高校でずっと使いっ走りをさせられてきた。
そんな誠が復讐の為、警察ではなく長峰に匿名で連絡をした。
長峰が伴崎の家に行ってみる。
メッセージ通りに部屋に入れた。
めちゃくちゃ汚い部屋。
そしてビデオデッキのテープを再生するとそこにはレイプされる娘が映っていた。
クスリでハイになった二人は何のためらいもない。
注射を打ってるうちに娘は動かなくなり死んでしまう。
こんなもん捨てちゃえばいいよ、などと言って笑っている。
あまりの衝撃に腰を抜かしゲロを吐きそして号泣する長峰。
そして静かに伴崎の帰りを待ち、帰ってきたところ後ろから刺し菅野の居場所を聞いて殺す。
菅野は長野のペンションに居るという情報だけ得る。
警察は菅野と伴崎に辿り着くが伴崎は既に死んでいた。
織部と真野の嫌な予感は的中し伴崎を刺した凶器と長峰の指紋が一致する。
既に長峰の家に姿は無かった、誰もがもう一人の犯人に復讐に向かったと理解する。
長峰は全国指名手配される。
菅野は伴崎が殺された事も知らない。
マスコミは未成年者が殺害された、警察の失態だなどと騒ぐ。
警察は菅野の行方をつかめず。
長峰も長野に来たものの手がかりが少なく一軒一軒家出した甥を探していると偽りペンションを回る。
そんな長峰から警察に宛て手紙が届く。
そこには、自分の行為は決して許されないが、唯一の生きがいだった娘をただの肉の塊と扱われた極悪非道な行為を許すことは出来ない。
わが国の法律では未成年の犯罪に極刑は望めないので自分で裁く。
まだ捕まるわけには行きません、と。
この手紙は世間を騒がす。
世間としては長峰が悪として扱われる。
織部は警察が守るのは市民では無く法律なのか?と葛藤する。
長峰とあるペンションに偽名で泊まりそこのオーナー木島隆明(山谷初男)と一人娘の和佳子(酒井美紀)に親切にされる。
佐藤から長峰に再び連絡があり菅野はとある土地の廃ペンションに居ると知る。
警察も菅野と長峰が長野に居ると知り捜査する。
和佳子は新聞を読み今泊まっている男こそ長峰ではないのか?と気付く。
そして自分も父と二人きりで生きてきたが、娘は父の人生まで失うことを望まないと説得する。
しかし長峰は無言のまま消える。
翌日長峰は廃ペンションで足を怪我してしまい偶然、猟の帰りの木島隆明に助けられる。
しかしペンションには既に和佳子が連絡した警察が待ち構えていた。
隆明は銃と車を奪われる演技をして長峰を逃がす。
実は隆明は既に気付いており長峰に思いを遂げて欲しいと思っていた。
それが父親の立場からの気持ちだった。
警察は菅野が廃ペンションで売春斡旋をしている事を突き止め包囲する。
そこに長峰もやってくるが警察の姿を見つけ隠れる。
ペンションに菅野は折らず、売春させられてた女の電話で近くに帰ってきていた菅野は逃げてしまうがそれを猟銃を持った長峰が追い、さらにその長峰を織部が追う。
しかし織部はわざと長峰を逃がす。
警察は佐藤に菅野と会うように依頼して、翌日金を渡す為に佐藤と菅野を川崎駅で会う約束をさせる。
警察が包囲する中佐藤は逃げ出す。
そして警察が見失った商店街で菅野と落ち合い、そしてナイフで刺そうとするが失敗。
警察も追いつき包囲するがそこに長峰が現われる。
実は織部が長峰に知らせていた。
長峰は猟銃を菅野に突きつける、警察が皆銃を構えるが織部が警察陣に撃つなと阻止する。
そして長峰は思いの丈を話し撃とうとしたところ真野に撃たれ絶命する。
実は長峰の銃には弾が入っていなかった、織部はそれを知っていた。
織部が電話で知らせた際に長峰は、奴等に必要なのは死ではなく死に値する恐怖。
それを抱いて今後生きていかせるべきだと織部に語っていた。
しして自ら目の前で死んで見せて菅野に最大の恐怖を与えた。
織部は菅野の裁判の傍聴へと向かう。
(評価)
予想通り非常に重い気分にさせられる映画でした。
日本に本当にあんな悪党が居たらと思うと子供なんて居ない方が気楽で良いと思えてしまいます。
安全の確保のしようがないです。
映画自体は正直薄かった印象です。
原作の力で何とかそれなりにはなっていますが、何か薄かったです。
ラストが何か無理矢理の展開で、何か不自然でした。
ペンションの木島親子の父と娘の考え方の違いは、なるほどと思わされました。
前半、寺尾聡が全然台詞が無く無言の演技が多くてさすがでした。
益子昌一の脚本ものの映画は比較的好きなものが多いですが、この映画は少々物足りなかったです。
そんなわけで5点です。
もうちょっといい感じに描けなかったかしら?と思ってしまいました。
しかしこの映画を観た時、誰も自分が長峰の立場ならばどう行動するだろうか?と思うでしょう。
娘を持つ父親ならなおさら。
僕は非常に悩ましいです。
復讐しようと思うかも知れないです。
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