オン・ザ・ミルキー・ロード
を観ました。
隣国と戦争中のとある国。右肩にハヤブサを乗せたコスタ(エミール・クストリッツァ)は、村からの戦線の兵士たちにミルクを届けるため、毎日銃弾をかわしながらロバに乗って前線を渡っている。
国境を隔てただけの、すぐ近場同士で続く殺し合い。いったい戦争はいつ終わるのか、誰にも見当がつかない。
そんな死と隣り合わせの状況下でも、村には呑気な暮らしがあった。
おんぼろの大時計に手を焼いている母親と一緒に住んでいるミルク売りの娘ミレナ。
美しく活発な彼女の魅力に村の男たちはメロメロで、皆がミレナ目当てもあってこの家のミルクを注文する。
そのミルクの配達係に雇われているのがコスタだ。コスタに想いを寄せているミレナは、ひとつの計画を思い描いていた。
戦争が終わったら、兵士である兄のジャガが戦場から帰ってくる。
兄は、この家に花嫁として迎える女性と結婚する予定だ。
その時と同じ日に、自分はコスタと結婚するのだと――。
エミール・クストリッツァ監督・脚本・主演です。
相変わらず前情報無しで観てみました。
初めて見る監督さんですが、ヨーロッパ系のインディペンデント映画で、
監督・脚本・主演としてる時点でアーティスティック性が強い作品です。
”3つの実話に多くの脚色を加えた作品です”
なんて少々ウィットに富んだ注釈が冒頭に入ります。
冒頭の5分くらいは人間がほぼ出ておらず、
ハヤブサ、ロバ、アヒル、豚、蛇、昆虫などの演技で見せています。
そのつかみだけでヨーロッパ映画丸出しといいますか、芸術点の高い作品なのだろうと思いました。
とかくアヒルの演技は見事でした。
勿論の説明不足とシュールなコメディ。
登場人物たちは結構ぶっ飛んなキャラ設定で、
建物に組み込まれている時計が無茶苦茶に暴れたりと、
あり得ない様な事を当たり前の日常の様に振る舞っています。
主人公は心を閉ざしてやたら寡黙で。
最初はやばい奴系の映画かな?なんて思うような見せ方でした。
でもただの寡黙人間なだけです。
戦争の弾が飛び交う中、ミルクを運んでいる毎日。
何か蛇がミルク呑んだりファンタジーな感じもありますが、
露骨なファンタジーではなく、どっちにも取れる様な塩梅のファンタジーです。
民族音楽のシーンがちょいちょいあり、しかも結構尺を使います。
エンターテイメント性を排除しているので、この辺は自由にがっつりと描いています。
こういう観客に媚びない、作り手のエゴが強い作品は嫌いじゃないです。
言ってしまえば単純な三角関係で妙なダークさもなく、
不思議な明るさで淡々と描いています。
個人的に病気になった2人の女性の雨漏りを防ぐ主人公。
こういうマイムで表現する様な作品って良いですね。
何かおしゃれだと思いました。
中盤で物語は一気に展開して結構びっくりでした。
そこからは結構なスリルと結構な愛でした。
しつこすぎる追手と歯がゆい主人公たちの逃走劇。
クライマックスはびっくりの迫力です。
個性的すぎる描写ですが、オチはそこに行くのか・・・って感じでした。
画的に非常に印象的なラストでした。
ちょっと松本人志のR100を思い出しました。
主人公のエミール・クストリッツァって人はこんな日本に届く映画を作る時点で流石に才気あふれる人なのは伝わります。
最初は変な男だと思って観ていましたが、観ていく内に不思議とカッコよく見えてきます。
モニカ・ベルッチは結構色んな映画で見かけますね。
最近ボンド・ガールでちょっと炎上していましたが、やっぱり美人ですね。
男好きする美人だと思います。
いいおばさんですがこんなにセクシーな雰囲気出せるなんて、こういう人を美魔女というのでしょう。
スロボダ・ミチャロヴィッチって女優さんもなかなか綺麗で良かったです。
プレドラグ・“ミキ”・マノイロヴィッチはなかなかインパクト強い見た目とキャラでした。
前情報無しで観ていたので、演技が始まってまず、
この人達、何語を話しているのだろう??と必死に脳みそフル回転になってしまいました。
日本語、英語、スペイン語、中国語、ロシア語、フランス語、イタリア語、韓国語、ドイツ語、アラビア語、ヒンズー語、
あたりならその言葉を喋っているな、とわかるのですが。
そのどれにも当てはまらない言葉を聞くと結構動揺します。
ヨーロッパっぽいのに知らない言葉を喋っているな、と。
ヒロインが口ずさむ歌はイタリア語だけど、どういうことだ?と思いましたが。
結果セルビア語でした。
映画がセルビア映画なのですね。
セルビア映画を観ること自体が初めてだった気がするのでその点でかなり印象的でした。
ヒロインはそもそもイタリア人の設定でした。
セルビア語ってこんな感じなのだなと勉強になりました。
まあ映画としては退屈と言えば退屈です。
メッセージ性はありますが、説教臭くならない程度でした。
好きか?嫌いか?で言えば好きではあります。
そんなわけで6点。
を観ました。
隣国と戦争中のとある国。右肩にハヤブサを乗せたコスタ(エミール・クストリッツァ)は、村からの戦線の兵士たちにミルクを届けるため、毎日銃弾をかわしながらロバに乗って前線を渡っている。
国境を隔てただけの、すぐ近場同士で続く殺し合い。いったい戦争はいつ終わるのか、誰にも見当がつかない。
そんな死と隣り合わせの状況下でも、村には呑気な暮らしがあった。
おんぼろの大時計に手を焼いている母親と一緒に住んでいるミルク売りの娘ミレナ。
美しく活発な彼女の魅力に村の男たちはメロメロで、皆がミレナ目当てもあってこの家のミルクを注文する。
そのミルクの配達係に雇われているのがコスタだ。コスタに想いを寄せているミレナは、ひとつの計画を思い描いていた。
戦争が終わったら、兵士である兄のジャガが戦場から帰ってくる。
兄は、この家に花嫁として迎える女性と結婚する予定だ。
その時と同じ日に、自分はコスタと結婚するのだと――。
エミール・クストリッツァ監督・脚本・主演です。
相変わらず前情報無しで観てみました。
初めて見る監督さんですが、ヨーロッパ系のインディペンデント映画で、
監督・脚本・主演としてる時点でアーティスティック性が強い作品です。
”3つの実話に多くの脚色を加えた作品です”
なんて少々ウィットに富んだ注釈が冒頭に入ります。
冒頭の5分くらいは人間がほぼ出ておらず、
ハヤブサ、ロバ、アヒル、豚、蛇、昆虫などの演技で見せています。
そのつかみだけでヨーロッパ映画丸出しといいますか、芸術点の高い作品なのだろうと思いました。
とかくアヒルの演技は見事でした。
勿論の説明不足とシュールなコメディ。
登場人物たちは結構ぶっ飛んなキャラ設定で、
建物に組み込まれている時計が無茶苦茶に暴れたりと、
あり得ない様な事を当たり前の日常の様に振る舞っています。
主人公は心を閉ざしてやたら寡黙で。
最初はやばい奴系の映画かな?なんて思うような見せ方でした。
でもただの寡黙人間なだけです。
戦争の弾が飛び交う中、ミルクを運んでいる毎日。
何か蛇がミルク呑んだりファンタジーな感じもありますが、
露骨なファンタジーではなく、どっちにも取れる様な塩梅のファンタジーです。
民族音楽のシーンがちょいちょいあり、しかも結構尺を使います。
エンターテイメント性を排除しているので、この辺は自由にがっつりと描いています。
こういう観客に媚びない、作り手のエゴが強い作品は嫌いじゃないです。
言ってしまえば単純な三角関係で妙なダークさもなく、
不思議な明るさで淡々と描いています。
個人的に病気になった2人の女性の雨漏りを防ぐ主人公。
こういうマイムで表現する様な作品って良いですね。
何かおしゃれだと思いました。
中盤で物語は一気に展開して結構びっくりでした。
そこからは結構なスリルと結構な愛でした。
しつこすぎる追手と歯がゆい主人公たちの逃走劇。
クライマックスはびっくりの迫力です。
個性的すぎる描写ですが、オチはそこに行くのか・・・って感じでした。
画的に非常に印象的なラストでした。
ちょっと松本人志のR100を思い出しました。
主人公のエミール・クストリッツァって人はこんな日本に届く映画を作る時点で流石に才気あふれる人なのは伝わります。
最初は変な男だと思って観ていましたが、観ていく内に不思議とカッコよく見えてきます。
モニカ・ベルッチは結構色んな映画で見かけますね。
最近ボンド・ガールでちょっと炎上していましたが、やっぱり美人ですね。
男好きする美人だと思います。
いいおばさんですがこんなにセクシーな雰囲気出せるなんて、こういう人を美魔女というのでしょう。
スロボダ・ミチャロヴィッチって女優さんもなかなか綺麗で良かったです。
プレドラグ・“ミキ”・マノイロヴィッチはなかなかインパクト強い見た目とキャラでした。
前情報無しで観ていたので、演技が始まってまず、
この人達、何語を話しているのだろう??と必死に脳みそフル回転になってしまいました。
日本語、英語、スペイン語、中国語、ロシア語、フランス語、イタリア語、韓国語、ドイツ語、アラビア語、ヒンズー語、
あたりならその言葉を喋っているな、とわかるのですが。
そのどれにも当てはまらない言葉を聞くと結構動揺します。
ヨーロッパっぽいのに知らない言葉を喋っているな、と。
ヒロインが口ずさむ歌はイタリア語だけど、どういうことだ?と思いましたが。
結果セルビア語でした。
映画がセルビア映画なのですね。
セルビア映画を観ること自体が初めてだった気がするのでその点でかなり印象的でした。
ヒロインはそもそもイタリア人の設定でした。
セルビア語ってこんな感じなのだなと勉強になりました。
まあ映画としては退屈と言えば退屈です。
メッセージ性はありますが、説教臭くならない程度でした。
好きか?嫌いか?で言えば好きではあります。
そんなわけで6点。