アントマン&ワスプ

アントマン&ワスプ
を観ました。


頼りなさすぎるヒーロー＜アントマン＞と、完璧すぎるヒロイン＜ワスプ＞──ふたりの前に、すべてをすり抜ける神出鬼没の謎の美女＜ゴースト＞が現れ、アントマン誕生の鍵を握る研究所が狙われる。
敵の手に渡れば、世界のサイズが自在に操られてしまう!? さらに、金目当ての武器ディーラーの襲撃や、アントマンを監視するFBIの追跡も巻き込み、人や車、ビルなど全てのサイズが変幻自在に変わる“何でもアリ”の大騒動に！
ユニークなパワーと微妙なチームワークで、アントマンとワスプは世界を脅かす“秘密”を守り切れるのか？


アントマンシリーズの2作目、前作同様ペイトン・リード監督です。

妥当に楽しい映画のイメージがありますが、妥当な間隔での続編ですね。
内容はガッツリと前作からつながっていました。

前作がどんなストーリーだったかはかろうじて覚えている程度でした。
そしてマーベル映画なのでシリーズだけではなくアベンジャーズともつながっているので。
アベンジャーズでアントマンなにしたっけな？も思い出さないといけません。
観ながら徐々に思い出せてはいきましたがここの細かい状況や関係性、登場人物たちの感情までは思い出せず。

シリーズものって単品でも成立するような微妙なバランスを求められることが多いですが、
アベンジャーズ系はもうすっかりそれを諦めていて、それ以上に前作までの細かいところまでをも引っ張っていくことに割り切っている感じがします。

なのでもし今作だけ観る人が居たら冒頭から結構置いていかれたまま観ることになりそうです。

前作同様、小さくなるシステムの理論に量子力学の要素があるので大学でそれを専攻していた自分には嬉しいです。
量子の世界のイマジネーションはまた宇宙の正反対的にロマンがあり、そこに着目している点で好感持てる作品ではあります。
冒頭に過去のエピソードが描かれるプロローグがありますが、
量子の世界で時間軸的に現代の量子世界とその時代の量子世界が繋がるのはいい感じでした。

演出はコメディチックで愉快な感じで、マーベルの中でも深刻な雰囲気が相当薄い方ですね。
ただ前作はもう少しコメディが面白かった印象がありましたが。
今作はサブいとまでは言いませんが笑えるほど面白いシーンも無かったですね。

体が大きくなったり小さくなったりで表現的に面倒臭そうだなぁと余計なことが気になりました。
ヒーローの割にさほど強すぎないのはこの作品の特徴でしょう。

ライバル的な透明になる能力者が出てきますがそれがなかなか怖めでしたが。
そこまで勧善懲悪なキャラでも無かったです。

研究所の建物が建物ごと小さくなってキャリーバッグみたいになって。
その小さくなった研究所を奪い合うストーリーがなかなかシュールでした。

主演は前作からのポール・ラッドです。
主役にしてはちょっと存在感弱い印象です。
特別なアクションも特別な演技も無く妥当にこなしていました。

相棒のワスプを演じるのは前作からのエヴァンジェリン・リリーです。
ヒーローとしてはこちらのキャラのほうがふさわしい感じの活躍で。
案の定のアントマンとの恋模様でした。

天才科学者で初代アントマンはマイケル・ダグラスです。
マイケル・ダグラスがこんな役をやるとはすっかり丸くなったって印象を受けますが。
結構バタバタと頑張る役どころでした。

ちょっと間抜けなアントマンの友人をマイケル・ペーニャが演じていました。
今やすっかりハリウッドの名バイプレイヤーな感じですね。

悪者ディーラーをウォルトン・ゴギンズがやっていましたが、この人は見た目にインパクトがあって良いですね。
自分の好きな作品でよく見かける印象です。

マイケル・ダグラスの旧友でライバル的なポジションをローレンス・フィッシュバーンがやっていました。
どんどん太ってきて貫禄が出ています。

マイケル・ダグラスの妻のポジションをミシェル・ファイファーがやっていてちょっと驚きました。
マイケル・ダグラス同様、こんな役をやるようになって丸くなった印象ですね。
いいキャリアの歩み方だと思います。

妥当に楽しめますがインパクトは弱かったですかね。
ガッツリ前回のアベンジャーズの影響を受けていてショッキングなエピローグでした。
この手のライトなマーベル作品はもはやアベンジャーズの前菜的な扱いですね。


そんなわけで5点。