7月20日(火)
今日は終業式。それでもしっかり午前中は授業があり、1年生の美術と数学を教えた。
1年生の美術は、現在、オルセー美術館展が開催中であり、この秋にはゴッホ展が開かれるのにちなんで、『ゴッホとゴーギャン』の作品と生涯についての鑑賞授業を3回シリーズでやった。今日はその最後の授業だった。
私はよくその時にやっている美術の授業内容にちなんだり、現在開催中の展覧会にちなんだTシャツを着て授業をする。
仏像の時は、仏足石とか、薬師如来や阿修羅像がプリントされたTシャツ、土器作りの時は埴輪がいっぱいプリントされたエプロン、『龍馬伝展』の時はばっちり3種類の龍馬Tシャツを着まわしていた。
今回はもちろん、ゴッホとゴーギャンのTシャツだ。
最初は何の絵か分からなかった生徒も、授業が終わった後は、興味津津。ひまわりの絵のTシャツを着て行った時は、会う生徒会う生徒、みんなでひまわりの本数を数えるのだ。
「先生、14本あるね」
「そうだね。でもね、15本の絵もあるんだよ。その15本目はね、テオの分なんだ。弟のテオは絵は描かなかったけれど、テオが仕送りしてくれたから自分は絵がかけているんだと、ゴッホは感謝をし、黄色い家の14人目にテオの事を描いたんだね。」
画家のユートピアを作ろうとしたゴッホは、アルルに「黄色い家」を買い、13人の画家仲間を「黄色い家」に招待した。その仲間を待ちわびていたころに描いていたのがひまわりの絵だ。自分を入れて14本。ゴッホが理想に燃え、どれほど仲間を待ちわびていた気持ちが痛いほど伝わってくる絵だ。
photo by toliton717 from OCNフォトフレンド
廊下や昇降口、校内のいたるところで、鑑賞授業の続きをやっているみたいだ。
私のお気に入りのバックは美術館でゴッホの「夜のカフェテリア」の絵が丸ごとプリントされている。
生徒たちはこの絵が大好きだ。
この黄色と青のバランスの良さがまた切ないゴッホの気持ちをとてもよく表現している。
photo by toliton717 from OCNフォトフレンド
ゴーギャンはそのアルルの黄色い家にやってきてくれた唯一の友だった。
その強烈な個性とたぐいまれなる才能の持ち主たちの共同生活は2年で破たんし、ゴッホの「耳切り事件」の後、ゴーギャンは新天地タヒチに渡り、その後二人は2度と生きてこの世で会うことはなかった。(文通は続いていたらしいが)
ゴッホがゴーギャンと別れてから描いた2脚の椅子の絵が切ない。この椅子に座って、二人はどんなことを語り合ったのだろう・・・。
photo by toliton717 from OCNフォトフレンド
オルセー美術館には、ゴッホとゴーギャンの絵だけの展示室があるという。今回の展示もそうだ。それらの絵たちは、1つの部屋でどんなことを語り合ってきたのだろう。ぜひ、その部屋でじっくり二人の絵を鑑賞してみたい。
*(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)*
今回の1年生の夏休みの宿題は、「美術館、博物館に行ってみよう!」というものだ。
毎年、ポスターや読書感想画を描かせていたのだが、夏休み明けは10日後に体育祭があり、コンクールに出品する前の手直し作業をさせる時間が取れないので、今年は宿題にはしなかった。
その代わり、1学期に習った土器作りにちなんで、博物館に本物やレプリカの土器を見に行ったり、縄文体験をやってみたり、ゴッホの本物の絵を見に行ったり、『借りぐらしのアリエッティ』の世界を実体験してみたり、チョコレートを使った鋳金体験をしてみたりして、それをレポートにまとめてくるという宿題にした。
夏休み中に開催中の展覧会やワークショップの一覧表を配布して説明したところ、
「夏休みに親戚の家に行くんだけど、その近くの美術館とかでもいいですか?」
「OKだよ。ぜひ、私やみんなにそこの美術館を紹介してね!」
「先生、忙しくて行けそうにないんですけど絶対行かないといけないんですか?」
「どうしても無理な時は仕方がないから、TVの「日曜美術館」を観たり、PCで検索したり、図書館で画集を見て書いてもいいけど、映像や印刷物で見る絵と本物は全然違うよ、大きさとかタッチとか。その人がどんな思いで描いたのか、ひと筆ひと筆にどんな思いが込められているのかは、本物見ないと分からないかもしれないよ。」
「行かないと成績下がりますか?」
「下げはしないけど、「A」は付かないかも。」
「1つしか行けないんですか?」
「レポート用紙は1枚ずつ配ったけれど、行けるならいろいろ行ってみるといいよ。用紙が足りなかったらコピーして使って」
さてさて。夏休み明け、生徒たちはどんな「本物」たちと出会って、どんなレポートを仕上げてくるか楽しみだ。
今日は終業式。それでもしっかり午前中は授業があり、1年生の美術と数学を教えた。
1年生の美術は、現在、オルセー美術館展が開催中であり、この秋にはゴッホ展が開かれるのにちなんで、『ゴッホとゴーギャン』の作品と生涯についての鑑賞授業を3回シリーズでやった。今日はその最後の授業だった。
私はよくその時にやっている美術の授業内容にちなんだり、現在開催中の展覧会にちなんだTシャツを着て授業をする。
仏像の時は、仏足石とか、薬師如来や阿修羅像がプリントされたTシャツ、土器作りの時は埴輪がいっぱいプリントされたエプロン、『龍馬伝展』の時はばっちり3種類の龍馬Tシャツを着まわしていた。
今回はもちろん、ゴッホとゴーギャンのTシャツだ。
最初は何の絵か分からなかった生徒も、授業が終わった後は、興味津津。ひまわりの絵のTシャツを着て行った時は、会う生徒会う生徒、みんなでひまわりの本数を数えるのだ。
「先生、14本あるね」
「そうだね。でもね、15本の絵もあるんだよ。その15本目はね、テオの分なんだ。弟のテオは絵は描かなかったけれど、テオが仕送りしてくれたから自分は絵がかけているんだと、ゴッホは感謝をし、黄色い家の14人目にテオの事を描いたんだね。」
画家のユートピアを作ろうとしたゴッホは、アルルに「黄色い家」を買い、13人の画家仲間を「黄色い家」に招待した。その仲間を待ちわびていたころに描いていたのがひまわりの絵だ。自分を入れて14本。ゴッホが理想に燃え、どれほど仲間を待ちわびていた気持ちが痛いほど伝わってくる絵だ。
photo by toliton717 from OCNフォトフレンド
廊下や昇降口、校内のいたるところで、鑑賞授業の続きをやっているみたいだ。
私のお気に入りのバックは美術館でゴッホの「夜のカフェテリア」の絵が丸ごとプリントされている。
生徒たちはこの絵が大好きだ。
この黄色と青のバランスの良さがまた切ないゴッホの気持ちをとてもよく表現している。
photo by toliton717 from OCNフォトフレンド
ゴーギャンはそのアルルの黄色い家にやってきてくれた唯一の友だった。
その強烈な個性とたぐいまれなる才能の持ち主たちの共同生活は2年で破たんし、ゴッホの「耳切り事件」の後、ゴーギャンは新天地タヒチに渡り、その後二人は2度と生きてこの世で会うことはなかった。(文通は続いていたらしいが)
ゴッホがゴーギャンと別れてから描いた2脚の椅子の絵が切ない。この椅子に座って、二人はどんなことを語り合ったのだろう・・・。
photo by toliton717 from OCNフォトフレンド
オルセー美術館には、ゴッホとゴーギャンの絵だけの展示室があるという。今回の展示もそうだ。それらの絵たちは、1つの部屋でどんなことを語り合ってきたのだろう。ぜひ、その部屋でじっくり二人の絵を鑑賞してみたい。
*(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)* *(ひまわり)*
今回の1年生の夏休みの宿題は、「美術館、博物館に行ってみよう!」というものだ。
毎年、ポスターや読書感想画を描かせていたのだが、夏休み明けは10日後に体育祭があり、コンクールに出品する前の手直し作業をさせる時間が取れないので、今年は宿題にはしなかった。
その代わり、1学期に習った土器作りにちなんで、博物館に本物やレプリカの土器を見に行ったり、縄文体験をやってみたり、ゴッホの本物の絵を見に行ったり、『借りぐらしのアリエッティ』の世界を実体験してみたり、チョコレートを使った鋳金体験をしてみたりして、それをレポートにまとめてくるという宿題にした。
夏休み中に開催中の展覧会やワークショップの一覧表を配布して説明したところ、
「夏休みに親戚の家に行くんだけど、その近くの美術館とかでもいいですか?」
「OKだよ。ぜひ、私やみんなにそこの美術館を紹介してね!」
「先生、忙しくて行けそうにないんですけど絶対行かないといけないんですか?」
「どうしても無理な時は仕方がないから、TVの「日曜美術館」を観たり、PCで検索したり、図書館で画集を見て書いてもいいけど、映像や印刷物で見る絵と本物は全然違うよ、大きさとかタッチとか。その人がどんな思いで描いたのか、ひと筆ひと筆にどんな思いが込められているのかは、本物見ないと分からないかもしれないよ。」
「行かないと成績下がりますか?」
「下げはしないけど、「A」は付かないかも。」
「1つしか行けないんですか?」
「レポート用紙は1枚ずつ配ったけれど、行けるならいろいろ行ってみるといいよ。用紙が足りなかったらコピーして使って」
さてさて。夏休み明け、生徒たちはどんな「本物」たちと出会って、どんなレポートを仕上げてくるか楽しみだ。
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