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石巻ボランティア日記 4日目

2011-08-23 06:48:00 | 徒然なるままに
8月12日(金)

今日は、素敵な仲間が千葉から駆け付け、一緒にボランティアに参加してくださった。

先日、千葉県の女性教員の有志で出かけた研修旅行のバスの中で、一人ひとり自己紹介をした際、石巻にボランティア活動をしに行くことを話したら、香取市の小学校の先生が声をかけてくださった。
「私もボランティア活動をしたい」
と・・・。

それがきっかけで、はるばる千葉から、娘さんと一緒に、ご親戚もご友人もいらっしゃらない石巻まで来てくださり、1日一緒にボランティア活動をしてくださった。

今日の作業は、大街道東地区の民家の泥出しと家屋洗浄だった。
その家は、ご主人を亡くされ、子どもたちも独立して家を出た、現在入院中の一人暮らしのおばあさんの家だった。
その息子さんが、お盆には自宅に帰りたいと言うお母様のために、ご実家を少しでも元の状態にしたいということで、ボランティアを要請したのだそうだ。

息子さんは、私たちと一緒に泥出し作業をしながら、ヘドロの中から発見される、どこの誰のものかもしれない写真などを確認する作業もしてくださった。
自分の家にあったものは流され、自分の家のものではないものが家の中に散乱し、堆積してしている。
お盆を自宅で過ごせることはできなくても「家に帰りたい」おっしゃる、あの震災後、自宅がどうなっているかまだ一度も見たことがないお母様をお迎えするために、少しでもショックが少なくなるように、息子さんはじめ、みんなで必死に頑張った。
私は前半は床下の泥出し、後半は今日も、洗面所とお風呂場だった。
洗面所の時計は2時56分を指していた。
工業港のすぐそばにあるこの家の、私の身長より高い位置にあるこの時計のところまで津波による浸水が届くのに、わずか8分ということなのか?!

周囲の家は、平屋にお住まいの方はほとんどなくなっており、わずか100mほど行った隣の区域の木造家屋の何十件家は、土台ごと流されて、跡型もない。

ここにお母様が戻られても、長年の付き合いのあったお友達のほとんどの方が亡くなられているのではないか…。
そのショックと悲しみを思うと、胸が詰まった・・・。
でも、この家には、家族の思い出がたくさん詰まっている。
来年のお盆には、この家から独立して行った子どもたちの家族が集まってくれるだろう。
生き残ったご近所の方たちと励まし合って、助かった命を大切に生きていってほしい。
そう願いながら、お家をきれいにし続けた。


今日は、昨日、お弁当を忘れてきたメンバーに私のおにぎりを分けてあげたら、お礼に送り迎えをしていただくことになっていたので、今日は、その人の分と、ずっと真空パックのごはんに、ビニール袋に入ったお惣菜をかけて食べているという若者に、お弁当(おにぎり)を作ってきた。
帰りは、千葉から来てくださったお二人もいっしょに乗せて頂いて、家まで送ってもらった。

私の両親も、わざわざ千葉からボランティアにいらしてくださったことに感激し、現職時代JRC(青少年赤十字活動)の顧問をしていた父と、その先生もお話が合うようだった。

前回の帰省の時に、石巻で教員をしている友人に連れて行ってもらった、吉浜小学校や相川小学校の被災した校舎やその周辺の地域の画像などを見てもらい、災害時の対応や、安全対策、子どもたちの心のケアなどを話し合った。

その先生の勤める学校やお住まいの地域も、今回の震災で大きな被害を受けたうえに、福島の原発の影響を受けて、深刻な状況になっているということだった。


不思議なご縁で、はるばる千葉から石巻にいらして、今、こうして我が家にいらっしゃることは、ただの一期一会ではないと感じた。
私たちのボランティア活動は短い期間でしかないが、ここで見聞きし、肌で感じたことを、千葉に帰ったら、多くの人に発信していかなくてはならないという、新しいミッションを自覚した。

先生、娘さん、本当に、ありがとうございました。
また、お会いしましょう!

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