とみぞうのお気楽ブログ

クルマ、日本、北海道を愛する生粋の道産子50歳♂です。カバー画像は、PC版は増毛駅、スマホ版は733系電車の大谷ver.

フォード車の良さって伝えにくいなぁ

2014-08-07 19:22:26 | クルマ
英国の今年の新車登録台数(画像をクリックするとソース元に飛びます)


 日本では超マイナーな「フィエスタとフォーカス」が1位と2位を取っています。台数も凄いです。日本の場合はフォード車全体で2418台足らずであり、そのうちフィエスタとフォーカスが何台売れたのかはわかりません。

 20年前のアメ車と言えば、ダメなクルマの見本のようなものでした。しかし、最近のフォードやGM(キャディラック、シボレー、ビュイック、オペル、ボクスホールなど)を乗ってみると、ヘタな日本車よりずっといいことがわかります。最近のクルマ、これは日本車・輸入車のどちらにもあてはまるのですけど、「フニャフニャ」か「ガチガチ」だったり、ハンドリングは「超クイック」だったり「速度によって切れ角が変わるシステム」「切り替えスイッチで操舵力が変わるシステム」。本来は無くても支障が無いはずの刺激物が入ってないと売れない世の中です。福野礼一郎氏が以前言ってましたが、「機械として最高なモノはすでに作ってしまった。あとはヘンなことをやっていかないと、クルマは売れていかない」。見た目、機能、どちらにもあてはまります。
 そんな中、フォードやGMは「余計な刺激物が入ってない」クルマだと、最近いつも感じます(いわゆる「欧州フォード」と「フォード」がそれぞれ販売しているクルマを比べると、小さくない差がありますが向いているベクトルは同じような方向だと思います)。つまるところ、最近の流行からは外れている言っていいでしょう。でも、パニック時のクルマの動きはとっても懐が深いモノです(この実体験は後段で述べます)

 さて、我が国の今年上半期の輸入車の販売台数を見てみましょう。ソースは日本自動車輸入組合です。

2014.1~6月の累計新規登録台数(乗用車)
(累計台数1000台以上を抜粋)

    台数  前年伸び率
VW  35,534  108.2
M-Benz 27,430 112.7
BMW  22,468  107.6
Audi  16,036  111.7
BMW MINI 7,795  93.9
Volvo   7,054  96.8
Fiat    4,173  124.9
Jeep   3,323  148.0
Peugeot 2,996  100.4
Porsche 2,433  107.1

Ford  2,418  122.5 → ここ
Renault 2,407   149.9
Land Rover 1,619 91.9
Alfa Romeo 1,521 92.0
Citroen   1,264 88.2


 日本で最も売れている輸入車ブランドはVWであり、その中の最量販車種であるゴルフ7。やはりこれは世界の基準であって良いと思います。だって普通あの値段であれだけの内容の車作れないですから。そもそもクルマごときにそんなにカネかける必要があるんだろうか?と森慶太さんは仰いました(もちろんコストをかけるべきところはガッチリとかける前提の話です)。「カネかかってるでしょ、すごいでしょう?」って言われて「参りました」となる場合もありますから、商売上は一概ににそれがダメとは思いません。私も実際にゴルフ7を運転したときは、超絶カネかかってるのがわかって「降参」したい気分になりましたし。実際の車の動きも、VWの技術力という力でねじ伏せる感じです。コーナーを攻めても、可動域はそれほど広くないけど、超絶強靱で精密な足で押さえ込む。そんな感じですし。そしてあの静粛性。しかも車重が軽い。そりゃ誰だって「スゲぇなぁ」ってなりますって。フォード車だと、可動域は広く、旋回時は内側が浮くのではなく、外側が沈み込んで路面が吸い付くように曲がりますから、かなり印象は違います。

(私のフィエスタエピソード)
 ある日、うちのフィエスタで田舎道を走っていたときのこと。速度は忘れましたが、カーブを旋回しようとしたら意外と曲率がきつかったことに気づき(要するに自分の凡ミスですw)、一瞬焦ったけどハンドル切り足しただけでクリア……ということがありました。そのときは軽くヒヤッとしましたが、クリアしたあと「ヒヤッとした割にはそれほど危なっかしくなかったなぁ」という感覚を今もハッキリ覚えています。そのとき路面は結構でこぼこで、アスファルトとコンクリートの地肌が交互に出ていてでこぼこだったように記憶してます。


 これ、森慶太さんに伝えたところすごく同意していただいて「カクッとスイッチ的ではなく一筆書き的に繋げていける感じ」と仰いました。絵にすると「Γ」ではなく「( 」という感じですね。森さんの知人の方でフォードモンデオに乗られていた方(ものスゴく腕が立つ人)が「命を預けられるクルマはそんなにない」と言ってたエピソードをちょいと思い出した次第です。

 そういった意味では、数日の試乗、ましてや1時間程度の試乗ではなかなかそこまでわからないでしょうね。ちょっと乗っただけの印象だと、「ゴルフに比べたらなんかフツーのクルマ」で終わるでしょう。少なくともワインディングを飛ばせば、ゴルフより明らかに楽しいのは明白なのですが

 前車のティグアンを購入したときのVWディーラーの店長さんにフィエスタを運転してもらいました。そこで言われた「フォードの車は輸入車をいいだけ乗った人が乗るクルマかもしれませんね」というのは結構当たってると思います。

 一部車種を除いて、VWのクルマを買って失敗することはまず無いです。でも、自動車雑誌が取り扱うのは、ベンツビーエムアウディワーゲン等々、いつも同じブランドばかり。フォードやGMのように、肩の力を抜いて気軽に楽しめるクルマがあるのだということを、個人的に広めていきたいなぁと思ってます。