田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

あんどーなつ

2008-10-12 14:34:36 | よもやま話・料理編
TV番組 『 あんどーなつ 』 の1シーンに、こんなのがあった。
京都の職人が訪ねて来て、主人公に “ 目隠し ” で仕事を理解させる。
これは、ある意味、京都の全ての職人仕事では、当たり前だった。
       ( 過去形なのは、ゴメンナサイ )
どの1ステップさえも、全て目を隠してでも出来るというのが、
京都の世界の粘着質で、ものすごい恐ろしい所か?

『 目=見る 』 という事では、次のような事がありました。
ヒゲがこの世界に行ってすぐの事です。
丸 ( スッポンの事 ) を解体する所でした。
鍋洗いが終わったヒゲは、ソーッと覗きに行くと、
    「 お前、何してんのや? 早う、あっちかたせや! (片付けろ)」
要するに、“ 見とくな ” という訳です。
それを鵜呑みにしていると、仕事が回って来た時、
当然ながら 「 出来ません。 」 と答える。  見てないんだから・・・
しかし、 「何や、お前、見とらんのかい!」 と。
この辺が、京都のとんでもなく、いやらしく、難しい所です。
解りやすく例えると、「 京のぶぶ漬でもどうどす? 」 か。

そこで、窮地のヒゲが考えたのは、チェスで使う残像能力でした。
鍋洗いしながら、ほんの一瞬振り返って見て、再び洗い物。
ほんの一瞬ですが、チェス・プレイヤーなら頭の中に焼き付けられます。
これを繰り返せば、10のプロセスなら、1・3・5・7・9の部分を学習出来る。
さて、それから一週間後、再び “ 丸 ” の料理。
ヒゲは、チョット間をずらして、2・4・6・8・10をプリントします。
終了するや、すぐにトイレに駆け込む。
便器の水栓に頭をつけて、1・3・5・・・と2・4・6・・・を組み合わせて、
一連のプロセスを摑みます。
再び、鍋洗いしながら、出来上がった “ 写真 ” を “ 動画 ” に
イメージにします。

そして、後はチャンスを待つだけ。
    「 おい、片山! お前 “ 丸 ” やって見るか? 」
             「 はい、喜んで!! 」  (待ってました)
ヒゲは、活きた丸をひっくり返したので御座います。

      修業時代のヒゲと先輩(谷本氏) 
   谷本氏の著書

   【 祇園たに本 】         彼の店です。
℡ : 075-551-8011     熊本出身の後輩も頑張っています。
                      上京の機会がありましたら・・・



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