ケイタイの品格

店をやっている時、メニューにどうしても書きたかった一文を、ここで書きます。

　『　私共の方から、こんな提案をさせて頂くのも何なのですが・・・
お客様達が日本を背負って、一瞬の間も惜しんで働いておられるのは解ります。
が、せめて田園においでの間だけでも、携帯の電源をお切りになりませんか？
そして、まず目の前の相手の方に１００％集中されては。
きっと、もっと素敵な方かも！
その後、酒と料理　（あまり上手ではありませんが）　に集中してみては。

例えば、明るい部屋のテレビで映画を見られますが、
何故、人は暗い映画館まで行って映画を見るんでしょう？
思うに、その作品をとことん味わいたい為では。

一期一会なんて、大上段には言えませんが、席を同じくするも何かの縁では？
現場で、よく目撃するシーン・・・
　　　カップルでお出でになって、男性に携帯コール。　　　　
　　　どうやら女性らしく、長話。　連れの女性のイヤーな顔。

　　　男性同士の二人組。　　　　　　
　　　一人が携帯を取り出しピコピコ。
　　　もう一人も負けて堪るかと取り出して画面とにらめっこ。
二人の間には、見えないベルリンの壁が。
何の為に、御二人で御出でになったのでしょう？　　』

と、ここで２カ月前のヒゲ中学時代の同窓会での事。
　　　　「　片しゃん　（ヒゲの事）、携帯の番号は？　」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　「　俺はケイタイ持っとらんタイ。　」
　　　　「　なァ～んや、じゅんも貧乏しとっとねぇ！　」　　　ヒェッーツ？！