田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

三四郎

2011-06-17 17:25:07 | ヒゲの毒舌
6/16   熊日新聞・新生面 より

 江戸っ子の夏目漱石は、地方の習俗には冷淡だった。
   「 熊本にはぼくの従弟もいたが、ずいぶんひどい所だそうですね。 」
   「 野蛮な所です。 」

 小説 『 三四郎 』 で、主人公に手厳しい会話をさせている。
 例として挙げているのは、熊本の牛肉屋 (牛鍋屋) だ。
 牛と偽り馬肉を出している店がある。
 学生は座敷の壁に肉をたたきつけ 「 落ちれば牛肉で、貼付けば馬肉 」
 『 まるで呪 』 のような見分け方をしていたのだという。

 牛鍋好きだったという漱石が、旧制五高の教師時代に、実際に見聞きしたことだろう。
 学生のふるまいが、あまり都会的でないことは認める。
 気になるのは、当時は熊本でも、馬肉を牛肉のまがい物のように扱って格下に置いていることだ。
 馬刺しなど、今や高級食品となったことを知る身としては、隔世の感がある

            

と、まーあ、長い引用になったが、面白くてほろ苦がい漱石の原文。
学生とは、S高だろうか、K高生だろか? 要らぬ下世話の興味が沸くが。

それは兎も角、馬肉の話なら、そんな三四郎時代まで戻らずとも ・・・
昭和30年代、或る日のヒゲのウチ。
母親  「 幸一、今夜はすき焼きバイ 」   
ヒ ゲ  「 やった、バンザイ 」
母親  「 ばってん、今日はお金のなかけん、牛じゃなか。 馬肉ばい。
     そっだけん (そう云う訳だから) 近所の人達には、黙っとかなんバイ 」
ヒ ゲ  「 ウン、分かった 」

それでもその当時、肉と言えば、唯一学校給食でたまに出るゲイカツ(鯨のフライ) ぐらいなモン。
馬肉 ・ 玉子! ・ 砂糖! を使うスキヤキなぞ、天上の喰い物でした。
しかし、母親の様子で、馬肉は牛肉よりオロヨカ(格下)物らしい事は、
子供ごころにも理解出来たのです。

さて今日は、我が家では、鳥のスキヤキ。
鳥と言っても、成鶏!
噛みご耐えのあるこの肉は、今やビーフより高価なぐらい。
ブラジルものの若鶏では出ない味わいだ。

サア、ずいぶん声も出る様になったし、今度の第三火曜日 (21日) は、
海王丸へリハビリに出向こう。
皆んな遊んで呉れるだろうか?


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