世界ミスコン ～ ２

ある日の日曜日、ヒゲ達は北九州市の平嶋酒店さんの催しに出席して居りました。
その年の、新酒鑑評会入賞酒を味わう会です。
「　旨い、ウマい！　」　と言いながら、次々と利いていたヒゲ。
五杯目の金賞酒を頂いた後でした。
「　ママちゃん、何処かに普通の本醸造は、なかろうか？　」
「　ホントね～　私はビールでも善いけど　・・・　ウ、フッフ　」
この大酒呑みのヒゲをして、飲むのにブレーキが掛かるのです。　（笑）
どの酒も、　“　ＹＫ３５　”　の極上の物と云うのに！？

其れから暫くして、東京の同業者の所のメニューが手に入りました。
驚きました。
一から十迄、見事に鑑評会入賞酒を揃えてあるのです。
こんな店にウチの田園の客が行ったら、大酒呑みが多いから大変だなあ。
とんでもない値段になるゾーと、要らぬ心配しながら。
まあ、東京は地代が高いから、こんな高額な大吟醸で稼がないと仕方が無いのか？
しかし？　とヒゲは思いました。
こんなベネズエラ美人ばかりの酒でイイんだろうか？

　　　　　　　　

なるほど、ボインぼいんでスタイル良く、おしゃべりも上手で、文句なしですが。
何と云うか、もっとデカパイ、ペチャパイでも、味のある酒は無いのか？
規格品の美人酒ばかりでなく、日本酒の多様性を楽しめるような物。
例えば、田園にも用意してあった、大阪の　『　秋鹿　』　の山廃純吟。
漫画・美味しんぼ　『　大阪対決の巻　』　にも登場するのですが。

ここは、ヒゲが語るより、その蔵元を訪ねた海原雄山に言わしめさせて頂こう　・・・
「　私は、日本酒が駄目になった元凶のひとつが、国税庁の醸造研究所による
　　蔵元に対する過度の指導にあると思っている。
　　だから鑑評会で金賞を取るのは、どれもこれも同じような酒ばかりで、
　　面白くもなんともない。
　　金賞など関係ない。
　　このような、本当に味のある酒を造り続けていただきたい。　」

　　　

このセリフ、チャベス大統領にも贈るべきか。
アメリカの陰謀で癌が増えたと騒ぐ前に、自国のいびつなＹＫ３５美女造り工場に
ついて再考する事を。　（笑）

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