田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

ハモ物語~人間VSマシン

2017-11-23 14:51:19 | ヒゲの毒舌
以前のブログ “板前丼”以来、
 ( http://blog.goo.ne.jp/tonkatu_2008/s/%E6%9D%BF%E5%89%8D%E4%B8%BC )
ヒゲが賄い料理をするハメになりました。
と言っても予算はなく、残り物で工夫するしかありません。
店では使われない部分や、切り出しのヘタを集めて、なんとか(?)するのがヒゲの仕事。
幸い、ここには大型冷凍庫が在りました。
暇な時、賄い料理を作って冷凍しておき、忙しい時にソレを出して使う。

そんな在る日、H安閣の玄関側にレストラン部を設置する事になった。
だから、賄い料理を三人分余分に作ってくれと云う話しだ。
そして、事件が起きた!

レストラン部のT川料理長が、ヒゲ達の調理場にやって来た。
配膳台に茶わん蒸しの器を叩きつけながら、
   「 この茶わん蒸しを作ったのは誰ヤ? 」 と言い放った。
ヒゲ 「 ハイ、私ですが ・・・ 」
T川 「 お前か! オマエ、板場辞めヤ。何や、この辛い辛い茶わん蒸しは? 」

すると、ヒゲの前に、上司のK堂さんとT本さんが飛び出して来た。
K堂さん 「 あんた! なに言うてんや? 」
以前の、味噌汁にたくあんだけの賄いに比べ、やっとこさ豊かになった食卓です。
T本さん 「 そうや、ちょっと位しんみりしてても、飯のアテやさかい文句あらへんがな! 」
残り物で献立を苦心しているヒゲを見ている二人です。
黙っては居られません。
当時の、このT川と云う料理人ですが ・・・
例えば、桜葉を使う時、ひとり分に五枚を使用します。
束ねてある桜葉を末広状に拡げて使うのです。
そんな原価率無視のやり方は、当時の京都では“ケレン仕事”言うて歓迎されませんでした。

それから10数年後、テレビを見ていたヒゲがわめきます。
   「 コレたい、こやつタイ! 」
カァちゃんものぞき込みますが、誰だか思いあたりません。

TV画面では、『 ハモの骨切り対決 』 と煽る企画があってます。
天草でも使い始めたばかりの骨切りマシンが登場です。
機械を見るのは初めてのヒゲは、興味津々です。
「 へーえ? こんな特殊な機械が造られたのか? 」
で、その優秀性を証明する為、人間と勝負しようとなったのです。
その人間代表で登場したのが、あの茶碗蒸しトラブルの主(悪)役・T川だったのでした!
京都の料亭で、ハモの骨切り名人と云う触れ込み役で登場したのです。
   
さて、その勝負は、10匹目のハモの時、人間側が力尽きギブアップして終了。
以後、熊本でも、マシンが切ったハモの上身が、冷凍パック等で流通する様になったのです。
益々、ゆとりチャン職人が幅を効かせる時代に ・・・ (嘆)  

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コメント (2)
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