我が子ではないのですが、ちょっと経験話。
その子は結構いろいろやらかしてくれる子だったのですが、毎回何か注意しようとすると、多分怒られると察するのか、自分が悪くならないように 話の論点をそらしたり、ごまかしたり、時に嘘をついたり、自分よりも他の人の方がもっと悪い。と、向き合うべき現実から目をそらそうとする所がありました。
そのあまりに自分都合な主張に、正直最初はイラッとした事もあるのですが
私は毎回「どうして それをしようと思ったの?」とできるだけ聞くようにして、その子の話を頭から否定せず、一度受け入れ、「だけど、これをしたら、こうなるよね。私はそれをされると嫌な気持ちになる。とか、A君はそれをされたら嫌だよね。だけどB君もこうされたのが嫌だったんだよね」と、いう感じで その子の発想や気持ちも受け止めながら、された側の気持ちも伝えるように会話を進めていくうちに、段々ごまかさずに、多少オーバーに言ってるかな?という部分はあっても、事実をきちんと話してくれるようになった経験があって。。。
大人もそうだと思うけど「話を聞いて、一度受け止める」この1クッション、結構大事なんじゃないかな〜と、子供達と接していて学んだ事です。
(もしかしたら、上司と部下の会話でも使えるのでは!?)
だからね、私は 子供の行動の一部だけを見て、その子を「問題児や悪い子」として扱ってしまう大人がいる事が、とても悲しい。
例えば衝動性が強い子は、乱暴者扱いされがちだけど、行動を観察してみたり、話を聞くと その子なりの「理由」や「こだわり」があるんだよね。
乱暴した子自身が「やめて欲しい」と感じた事に対しての対処法、「アテンションが欲しい」と感じた時のアプローチは、確かに間違えているんだけど、その衝動性につながる感情がどこから来たものなのか。そこにも目を向けてあげられる大人がもっと増えてくれたらいいのに。
それこそ、ちょっかいを出すのが好きな子は、さっきの我が子の歯ブラシの件のように本人は「面白い」と勘違いしてるだけのケースもあると思う。
その場合は、ちょっかいを出した子も「その子は面白いと思ったかもしれないけど、相手の子は そうは感じていない事」を、教えてあげたら、その子もきっと学べる。
他人のお子さんって注意しづらいと思うし、自分の子供が嫌な気持ちになってると、悲しくなる親の気持ちもよーくわかる。(私自身もそういう気持ちに何度もなった事があるから)。だけど その子も「学ぶ機会」に出会っているわけで、そこで無視したり、素行だけ見て疎外してしまうのは、何の解決にもならないと思う。
ここでもまずは「理由を聞くこと」そして、その子が取った行動が好ましくないようであれば、逆に「そういう時はこうしたらいいと思うよ/こういう風に伝えればいいんだよ。」と、教えてあげるのが、周りの大人の役目じゃないかと、私は思います。
影で、あの子は乱暴だから。。などと 言っても、何も変わらない。その子の為に何もならない。
私も余裕がないと、イライラしたり、感情爆発する事はあるけれど、大人とは違う視点や世界観を持ってる子供達の「思考や発想」を理解しようとできる大人でありたいな。と感じます。
お子さん達と関わる仕事を始めて10年経ちますが、少なくとも、私が今まで出会ったお子さん達の中に「悪い子」はいなかった。
熱く語ってしまった。。