カナダのサンクスギビングは10月前半にあり、アメリカは確か11月の半ばくらい??
日本ではサンクスギビングデーという祝日はないですよね。
私は単純にその年の作物収穫に対して感謝をし、家族で集まってお祝いをする。
そんな行事だと思っていました。
代表的な食べ物としては、ターキー(七面鳥)、その他ターキーのお腹に詰めるスタッフィング、スウィートポテトやマッシュポテト、豆系の料理。など。。。が、ダディ君の家族&親戚で集まると定番メニューでしょうか。
うちの子達がキンダーの頃は、ターキーのクラフトをしたり、Thanksgivingにちなんで、「何に感謝をするか」などをテーマにして一言書いたり。そんな活動をしていた記憶です。
そこに特に疑問も抱かなかったかな。 カナダでは そう言う習慣なんだなと思ったくらい。
実習先の学校では、サンクスギビングにもあまり触れる様子はなく、紅葉とかパンプキンとか、そんなクラフトをいくつかしました。
でも、カナダでは祝日だし、どんな日なのか。と説明したりしないのか 先生に聞いてみたんです。
そしたら。。。。えー!!!それは。。。言えませんねえ。。。と納得。
ご存知の方達もきっといらっしゃると思いますが
昔、ヨーロッパから船でアメリカ大陸へ渡ってきた人達が、初めての冬の厳しさに、食べ物もなく、寒さの中どう乗り越えて良いのかわからず、耐えられずに多くの命を落としたそうなんです。
そんな中、先住民族の方達が、作物を分けてくれたり、その作り方、釣りの仕方を夏に伝えたり、毛皮で暖をとる方法を伝えたりと、その土地での冬も含めた過ごし方を伝授したそうなんですね。
それにより、ヨーロッパから移住してきた人達も北米の地で生活ができるようになった。
そこで、収穫した作物と、それらを伝授してくれた先住民の方達への感謝なのかと思いきや。。。。そうではなく。。。。(ため息)
自分達で生活が出来る術を得た彼らは、先住民の方達から土地を奪い、ほぼ壊滅させた。。。という残虐な歴史があるそうなんです
つまり、この感謝祭は、ヨーロッパから移住してきた人達にとっては、新天地で生きていける収穫を得た祭り。なんですが、先住民の方達からしたら、とんでもない出来事だったわけです
学校現場には、もちろん、先住民の子達も通っているわけで。。。そうすると、学校でサンクスギビングの正しい説明。。。。できないし、先住民の方達みんなが同じように感じているかはわかりませんが、それでも中には決して「祝日」ではないと認識しているご家族達がいてもおかしくないわけです。
もしかしてもしかすると、その名前が将来変わって、祝日(単純に学校や仕事が休みな日は多くの人達が嬉しい)としては残るかも!?なんて日が来てもおかしくない 話だなとそれを聞いて思いました。
私の知る現代のカナダでの行事は、白人文化が中心なんだね。。。
バレンタイン、イースター、ビクトリアデー、カナダデー、サンクスギビング、ハロウィーン、そしてクリスマス。。
アメリカの方はよくわかりませんが、カナダは 多様性への理解、インクルーシブな視点は、先進国だと感じています。 それもあって、今 過去と現在との出来事をどう調整していくことが、多様性をお互いに理解し、受け入れ、尊重しあえる社会になるのか模索中なのかな。。。なんて感じる今日この頃です
アジアでも過去の歴史に蓋をしていたり、政治が絡んだり、閉鎖的な思考で洗脳せれたり、それが今も続いていたり、尾を引いていたり。先入観を捨てきれなかったり。あると思います。
個人的にはね、過去は過去で過ちは認め、大事なのは今を生きている私達が「なぜ、そのような事が起こってしまったのか。そこにはどういった偏見、誤解、傲慢さなどがあったのか。世代を超える憎しみを生まないようにするには、どういった考え方が大事なのか。それを受け入れられない深層心理には何があるのか。自分との違いに対し、何を恐れているのか。
こう言った事をオープンに話せる事、教育環境でも議論できる事で、誤解や偏見も減っていくと思うんですよね。もちろん、乱暴や誹謗中傷はなしで、あくまでも冷静に、分析するような議論ができると もっとお互いを理解できるように思うんだけどな。。
そうすると、戦争で日常が奪われたり、憎しみあうことも減るように思うのだけど。。簡単にできないのが人間の心理なのかしら。
教育、特に「人権」に関する教育は大事ですね