☆My Everyday Life in Canada☆

カナダに来て18年。2人の子供達の成長記録やカナダの幼児教育など梅ちゃんからの日常エピソード色々☆

子供同士の同意

2025-02-13 | 子供の発達関連
子供達の学びでとても大切なの事の1つが「他人との適切な関わり方」

特に低年齢ではよくあることですが、キンダーや小学生でも同じような事でトラブルになるケースは意外とある。

物の貸し借りや、自分がやりたい事と相手がやりたいことが異なる状況など。

経験値の浅い子供達は、その時に持っている表現力と対応力で相手に自分の気持ちや意思を伝えようとするので、それがうまく伝わらなかったり、適切な方法が身についていないと 相手を不快にさせたり、トラブルにつながったりしてしまう

この適切な方法は、勝手に身に付けるのは 低年齢の子達にはちょっと難しい。そこでガイド役として登場できるのが私達大人。

大人でも、自分が今使っているものをいきなり手から取られたり、叩かれたり、壊されたり、自分の領域にドカドカ踏み込まれたら嫌な気持ちになります

また、大人でも一人の時間を大事にしたい時もあるし、ハグなどもされたくない時もある。そういうのが苦手な人もいる。

これは子供も同様。

私が子供達と関わる中で 割とうまく行っていて、子供達が身につけてきてると感じる事の例をあげると

最近の我が家だとジグソーパズルが流行っていて、これを自分一人で完成させたい時もあれば、友達と一緒に完成させても良いと思っている時もある。

これを同意なしに いきなり参加すると 取り組んでいた子は不快感を示すケースが多く見られます

そこで「私も一緒にパズルしてもいい?」とまず聞いてごらん。と伝えます

そうすると2、3歳の子達は相手に聞く事ができて 「ダメ・いや。自分でやるの」という返事の場合は、その意見を尊重し「今は一人でやりたいみたいだから、終わるまで待つか、別のパズルをやったらどうかな」と伝えています

「いいよ」という返事が来たら「よかったね。〜ちゃんにありがとう。って言って一緒に作ったら?」と伝えると「ありがとう」が言えて、仲良く完成させている様子をよく見ます

「ハグ」も、一見フレンドリーで愛らしい光景ですが、これは性的な事も含め、「同意」は大事。
必ずしも、相手が「ハグされるのが好き」ではないからです

急にハグされた方は、不快感を露わにする子もいれば、困った様子を見せる子もいます。

なので、そう言った場面でも「〜とハグしたいの?」と聞き、そしたら「〜にハグしてもいい?」と聞いてごらん。と伝えています。

これで相手の子が「いいよ」という反応であれば、相手の子も心の準備ができており、お互いにニコニコでハグをする。

「いやだ」という事であれば「嫌だったら、やめてと伝えていいよ」というと、相手にそう伝えています。 拒否された方は少し悲しい気持ちになるかもしれませんが、必ずしも相手の子がその子を嫌いという事ではなく、ハグをしてほしくない。ということなので、そこは補足しています

以前、キンダーのクラスでは「友達が私(助けを求めてきた子供)に対して意地悪なことを言う」みたいな事を言ってきた来た子がいました。

私は代行で行ったクラスだったので、その子達の交友関係がわかりませんでしたが、どうやらいつもは遊んでいる関係らしい。

そこで相手の子に「この子が一緒に遊びたいって言ってるけど、あなたは遊びたくないの?」と聞くと「そうだ」とのこと。

もしかしたら子供同士では伝えきれていない部分があるのかな?と思い、相手の子に 「あなたは今一人で遊びたいの?」と聞くと「そうだ」とのこと。

そして、私に言ってきた子は「遊びたくない=嫌いと言われた」と勘違いしているのではないかな?と思ったので

「あのさ、あなたはこの子の事は好きで、また遊びたいけど、今は一人で遊びたい。のかな?」と聞いてみたら、「そう。今は一人でこれをやりたいの」と教えてくれました

そこで、私に助けを求めてきた子にも「この子はあなたとお友達で、あなたのことが好きだよ。でもね、今はこれを一人でやりたいんだって。だから、また遊びたいなと思うまで、別のお友達を探して遊ぶか、あなたも何か一人でできることして遊ぶ?」と聞いていたら、「私はこれをする」と言って、そのお友達の近くで、その子が一人でできる遊びを始めました

「I don't want to play with you」だけをストレートに受け止めると、確かに嫌われちゃったような拒絶されたような印象を受けるけど、「あなたと遊ぶのは好きだけど、今は一人で遊びたい」これが4、5歳児が自分の判断で言えるようになるには、経験が必要だし、そこに導けるのは大人の役割だよなと感じた事でした

うまく意思疎通ができないことで、癇癪を起こす子もいますが、この時も その子の困った事を理解し、共感した上で「そう言う時は〜と言ってみるといいよ」と、提案するように伝えると 段々と習得してくれる様子を感じます

これは、小学生にも同様に対応できます


ハグの同意で補足ですが
特に家族でない大人が、子供に対して その大人自身の気持ちを癒す目的で「ハグして欲しい」とか「ハグしたい」と言う場合は、これはグルーミングに入ります。性犯罪の入り口です
子供側にはそれがグルーミングだと判断できる力はないので、大人側が境界線を設けなくてはなりません

日本のニュースでも性犯罪のニュースみます。日本での法律がわかりませんが、高校生以下の子達に大人が「性的同意を得た」などと言う事は 大人側の勘違いでしかなく、その年齢の子達に状況を理解して自分から断るというのは難しい場合がほとんどであり、それは100%大人側に責任があり、犯罪行為にあたります

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

聞く力

2025-02-10 | 子供の発達関連
久しぶりに読み返して、良いなと思ったので

男の子に限らず、「何度言っても変わらない」「人の話聞いてない」「同じことの繰り返し」「時間管理苦手」 あら???大人でも。。。。いるよねえ。

この原因は「聞けない脳」だそうで、これを「聞ける脳」に変えていくことが鍵。

本の中では脳機能の仕組みについてなども わかりやすく書かれています

耳の機能として音が聞こえることと、誰かが言った事を聞いて理解することは異なること。

「耳から入ってきた情報(音や指示)」を理解し、記憶し、行動に移す過程で、必ず通るのが 耳、脳幹そして「聴覚系の脳番地」。ここを経由して、記憶系、理解系へと情報伝達が進むそうなので、この「聴覚系」がうまく発達できないと、理解や記憶との連動が難しく

「聞いたことすぐ忘れちゃう」「指示を理解できない」「言われたこと実行できない」という状況が生まれるそうです

また、子供の未発達な脳と感覚では、マルチタスクはかなり高度
特に「視覚情報優位」になっている状態の子に、耳から情報を入れても視覚情報に意識が向いているので、声がやっぱり届かない

この能力を鍛える遊びなどもいくか本の中で紹介されていますが

そうだ、そうだと 改めて思い出させてくれたこと。今日からできる。

大人の情報処理スピードを子供に求めてはならないこと

子供の情報処理スピードは、大人が思っているよりもとてもゆっくり

だから「待つ」ことの大切さ思い出させてくれました

何か問いかけをしたら、子供の反応を見て「私の問いかけは届いてるかな」、届いた後は子供自身が聞いて、それを受け止め、考え、発言するという工程が大人と比べてゆっくりなので、実はまだ考えている途中で せかされてしまったりすると、子供は頭が整理しきれなくなってしまう

大人は聴くを心がける。でも尋問しちゃダメ
そして、できるだけゆっくりと話しかけ、子供自身に考える時間を与え、子供が返答していることによく耳を傾ける。

低年齢から意識的に日々の会話で積み重ねができると、頭も柔軟なので効果を感じやすいそうですが、中学、高校生になっても大人になってからでも スピードはゆっくりでも成長は期待できるようです

私も今日から再び意識的に取り組んでいます

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トイレトレーニングについて考えてみる

2025-02-06 | 子供の発達関連
お預かりのお子さん達がこの1年間で続々とおむつを卒業しています
とても嬉しいことです。

お預かり6人全員がオムツの時は、オムツゴミが大量でね。。そして回収は2週間に一度なので、臭い問題もですがゴミ箱の重量も相当でした
臭い問題に関しては、コーヒーショップでお仕事している親御さんから、業務用のコーヒー豆バッグをいただけて、環境問題的には最悪ですが(恐らく形が残らなくなるのに1000年コース?)、それに詰め込んでテープで止めることでかなり改善。

でも今はほとんどの子達がトレーニングパンツやパンツになったので、ゴミの量も激減しました。

トイレトレーニングのハードルの1つは便座に抵抗なく座ること。
傾向として、抵抗なく座るタイミングは大いに活用したほうがいい。

あとは気持ち次第かな?という子達には おむつは濡れちゃったから外したけど、トイレに座ったタイミングの時などに わざとオムツなしでズボンを履かせてみました。

最近2名で試してみたんだけど、二人とも「あれ?オムツしてない」と、感覚で気がついて私に教えてくれて、私はすっとぼけて「あ、オムツ忘れちゃったね。いる? 無しにしてみる?」と聞いた時に「いらない」と行った子達にはオムツ無でズボンのみで過ごしてみて、「オムツ無しがよかったらお姉さん/お兄さんパンツで来てもいいよ」と伝え、そのまま上手く行く場合もあるし、使い捨てのおむつは布おむつと違って「濡れた」が感覚的にわかりにくいのかなと思って親御さん達の洗濯物は増えますが「濡れちゃった」が感覚でわかるのもトレーニングの一歩だなと感じます

そして、💩の方がね、これ子供にとって抵抗があるのだろうなと感じています。
「💩もトイレですると頭ではわかっている。したい感覚もある。でもいざトイレに座るとできない」

この気持ちを想像してみたのです

きっとね、子供達にとってみたら生まれた時から、したら100%お尻についている状態で今まで過ごしているんですね。べちゃっとするけど、確かにそこにある安心感?

トイレに座ってポトンと落とす。 これは子供達にとって、その感覚も距離感もわからない。

「こわい」んですね

この恐怖を何に例えられるかな。。。と、何気なくダディくんと話していて

「あのさ日本のボットン和式トイレで💩して。と言われたらできる?」

「できない。。。😱 😱 😱 😱 😱。わかるけど、できない。なんか怖い」でしょ!? 

私は子供の頃におばあちゃんちのトイレが怖かったです

一度してしまえば感覚的に大丈夫かもしれないけれど、あれ体験したことの無い人からしたら、恐怖じゃない? あの穴に落とすって。

小さな子供達にしてみたら、現代のトイレの便器も同じくらいの「大きな穴」に感じていて、そこに生まれてから常に出せばお尻にくっついていたものを大きな穴に落とすって、とても勇気がいるし、きっと恐怖だよねー。

これは「大丈夫!」という安心感が本人の体験と共に得られることが一番ストレスフリーかなと思います

トレーニング成功した子の1人は、偶然座った時に出ちゃったのよ。私もびっくり、本人もびっくり「できちゃったね〜!」ってな感じで、それ以降は自らトイレでしてくれるようになりました。

今💩をトイレに落とすことに格闘中の子も、偶然ついでに出ちゃってくれないかな〜と日々期待しています



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

得意を伸ばすタイミング

2025-01-12 | 子供の発達関連
我が子達は二人とも10代ですが、1、2、3歳の幼児期を振り返ると、長男は物作り、その仕組みの観察、自然への興味が その対象となる物は年齢によって移り変わって行ったけれども、根本が今の興味や得意に継続しているのを感じます。もちろん、新しい関心事も そこに加わっています

次男は数、パズル、空間やパターン認識、記憶力に長けていたところがあり、そこは今も継続中。 

そして長男はどちらかというと論理的思考、次男は感覚的なセンスで物事を捉えているように感じます(だから感情の波も冷静に状況を分析し言葉にして処理する事が苦手!?)。同じ親達から生まれても、性格も思考も異なり、それぞれに得意と不得意があるのを実感します

幼児期からの次男の興味や得意を見ていたダディ君は 彼はプログラミングのセンスがあるかもしれない。と常々言っていたにも関わらず、なかなかそこにどう 環境を整えていくか実行できずに時が経っていましたが

今日食事をしていた時に 学校の算数の時間にexponentialについて先生が教えてくれて、それが次男の中で1つの大きな衝撃だったようで「そう言う事か〜!!」と新しい世界に出会ったような感覚を得た話をダディ君にしていました

そこで「これはいいタイミングかも」と思ったダディが

0101=5
0011=3

と書いたものを次男に見せたら 説明不要にて意味を理解したようでして

1010= は? と書いて見せたら 5秒もたたずに「1010=10」
と解答しました

プログラミングされる人は瞬時にわかる事だと思いますが、2進法です。

私はトラウマ的に苦手意識のある分野で、意味わからず。。。

さらに
1111=15

011111111=255

も次男はあっという間に理解していて、何なの???

長男は謎解き状態で 自力で解を求めているし、私は意味わかんない状態。

私10分くらいかかりましたよ。理解するのに。。😁 

でも、それがわかったから何? それを何にどう使うわけ??
って、例で色の説明とかされたけど、その部分はわかったけど、絶対に自分自身では実用できない分野だと確信しました。
はい、私にとっては不得意分野。

ここに関しては私が適切な環境を提供するのは無理だな。。

でも、次男はパターン認識と数のセンスがあることは間違いなさそうです

この得意をどうやって伸ばし生かしていけるかは、ダディ君のアイディアに任せることにします

長男はこの後3進法も気になって解いていました。

次男はもう1つ、バスケットボールにも今興味があるので、市内の体育館がバスケ用の解放日に先週から車で送迎。 これは、私にもできるわ。

何事も興味を持ったタイミングが 自主的にスキルを伸ばせるタイミングでもありますね

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

子ども同士の盗撮について

2025-01-04 | 子供の発達関連
今始まった事ではないニュースだけど、ちょうど目に入ったので気になって読んでみました。容認できないんだよね、性犯罪。

記事の中でとても気になったのが「学校内での盗撮は『子どもがやったことだから』と内々に処理されてしまうことが多く、大事になってから発覚するケースが多い」という部分

性犯罪については以前も何度かブログ内で書いているけれど、加害者は老若男女。小学生の男女が加害者になっていても全くおかしくない犯罪。

でも大人と子供で1つ違うのが、「犯罪だ」という認識度かもしれません

発達の特性で相手の気持ちを理解するのが難しい事もあって遊びの延長気分で加害者なっていたり、支配力の強い生徒や、もしくは外部の人間から脅されるようにして加害してしまうケース。お小遣い欲しさに加害してしまうケース。
背景は色々あると思うけれど

でも立派な犯罪なんです

被害者の心には一生の傷とトラウマを作る重罪なんです

この事を大人達やメディアがしっかり認識して、子供達に特に下着や水着で隠す部分の写真やビデオを撮影する事、それらを他人と共有することは不適切な行為であり、まして本人の承諾も得ない盗撮というのは立派な犯罪であることを認識できるまで伝えることは加害者と被害者を増やさない為に必須な働き。

また被害者をこれ以上増やさない為にも、小さい頃から自分の身体を守る主導権は自分自身にあること。他人からはもちろん、友達からでも、家族からでも、下着や水着で隠す部分の写真やビデオを撮影する事や唇や体に触れること(子供が安心を求めて家族に抱っこを求めるのは別ですが)は不適切であり、「やめて!」「触らないで!」と言って良い事であり、それを無視するような人がいたら、信頼できる大人にすぐに伝えるのが良い事。報告を受けた大人はそれをきちんと受け止めて、話せる相手なら問題点を話し合う事もできるかもしれないけれど、危険を感じるようであれば、それは外部の専門機関に相談をする対応をすること。 そういう認識が広がる事で、子供自身が自分の身に起こりそうな事が「不適切である」事に気がつき、自分自身を守る事につながります

私も仕事柄 多くの子供達と関わりますが、抱っこや手をつなぐなども 子供が求めてきたら それを拒絶はしませんが、自分から必要以上にはしません

小中学生間の問題では、盗撮の他にも 年齢の大きい子が小さい子に対して「このキャラクターシーリーズ集めてるの?」「このカード集めてるの?」 
「私、これ持ってるからあげようか。その代わりに1枚だけ写真撮らせてもらっていい?」 

というような、信じ難いけれど、一見フレンドリーな優しいお兄さん、お姉さんのふりをして、シャツをめくらせた写真を撮影するなんてケースも聞いた事があります

この年齢の大きい子自身が興味を持っての行為である場合もあるし、逆にこの子も脅されていたりお小遣い欲しさに他人から頼まれてやっている場合もあります。

この状況でも低年齢だった子自身が「No!!」と拒絶でき、信頼できる大人に報告できることで被害を未然に防ぐ事にもつながるので、自分自身の身体を守る為には、どういった知識が必要になるかを認識できている事が大切。年齢に適した性教育というのは、こういう部分が含まれます

一生を左右する重罪なのに、発見が難しい犯罪だからこそ、一人一人の性犯罪に対する知識が高まる事が大切だと思っています

おまけ。以前も紹介したことがあるかもしれない こちらの絵本
3歳くらいのお子さんから理解できるんじゃないかな。

でも最近 その子と同居する家族から2歳のお子さんへの性犯罪ニュースを読んでしまったので、加害者はこの先ずっと刑務所にいてほしいですが、こんな低年齢の抵抗の仕方も何をされているかもわからない年齢の子達を守るには。。。。どうしたらいいのでしょうね。。。。😥 

絵本の中身紹介してしまうのは良くないのかもしれないけれど、この絵本の中にも
「身体の 特別 大事なところは 家族でも友達でも先生でも じろじろ見たり、勝手に触ったりしない。写真や動画を撮ったりしない」

これはもちろん、兄弟間であってもしてはならないこと。

また、右のページにあるように、医者であっても 理由があって身体に触れる際は、お医者さんはその理由をわかるように説明し、確認することも書いてあります

この絵本、日本語で性教育について一番大事な事を認識する為には、大人も一読おすすめです

絵本の最後のページより





人気ブログランキング
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

子供の不適切な言動にどう向き合い、対応するか

2024-11-24 | 子供の発達関連
今お預かりのお子さん達は2、3歳が中心のため、我が家でも日々お友達との関わりの中で お子さん達は様々な感情に直面しています。よく言うと、子供達は今その瞬間を一生懸命に生き、持っている数少ない対応策にて 自分の気持ちや感情を伝えようとしている。でも、その方法は時に不適切であったりもする

うちでの子供達のやり取りを聞いていても、その言い方やトーンはきついな。相手はそんなつもりないのに何でそんな風に言うのかな?そんな風に言われたら私なら傷つくなあ。と感じる発言を聞きます。
また、年齢的にも自分視点なので、ああ。。勘違いしてる。。とか、自分の感覚で相手のやりたい事までコントロールするような発言などが、子供同士のやり取りの中で見られる場面にも遭遇します

そんな中 私自身は、必要に応じて関わる様にしていますが、鉄則として その子が自分自身、相手、物を傷つけるという状況では、まず行動を止めます。 

それ以外の状況では 何か困っている状況になってそうな時は「〜ちゃん大丈夫? どうかした?」「どうしてそう思うの?」など声をかけています。そんな中で、例えば、お友達が自分が持っているおもちゃを取ると思って(本人の勘違いも含み)叩こうとしたり、その他の不適切な行動に出ようとした場合、手が届く場合は、叩く前に手を持って止める場合もあるし、「叩くのはよくない」理解している子に対しては その子の名前を呼んで「あれ?叩くのはいいんだっけ?」と問いかけます。そこでハッと気がついて手を止める子もいます。 それでも叩こうとしたら、手を持って止めて「叩くのはダメ」と止めています。

この状況だと叩こうとした子の話をまだ聞けていないので、叩こうとした子は、感情を崩し、泣いたり、ひっくり返ったりする場合も見られますが、その場合は落ち着いた後にアプローチ。もし自分で上手に行動を止められた場合は、その時に「叩かないでくれてありがとう」と伝え「このおもちゃを取られると思ったの?」などと聞いています。それに対して うなずいたら「そしたら、これ今私が使ってるから取らないで」とか「今使ってるから終わるまで待ってと伝えたらいいよ」というような提案をしています。 相手の子には「これでAちゃんも遊びたいの? でも今はBちゃんが使ってるから、Bちゃんの番。使いたい時は 使ってもいい?って聞いてみるといいよ」と言うと、子供達は大抵私の提案を聞き入れて そう相手に伝えようとする姿が見られます。 


その上でBちゃんが「ダメ。今私が使ってるから」と言ったら、私はBちゃんに 「これAちゃんも使いたいから、Bちゃんが使い終わったら Aちゃんに はいって貸してくれる?」と伝えると、「わかった」と言う時もあるし、それでも「嫌だ」と言う時もありますが、「終わったらAちゃんの番」と念押ししておくと、ほとんどの場合 終わった後に「はい」と自分から渡している姿を何度も目にします。またAちゃんにも「今はBちゃんが使っているから、Bちゃんの番。Aちゃんも使いたいけど、今は待つ」と伝えて、別の遊びを提案したりしています

また、例えばBちゃんが「これ今私が使ってるから取らないで」とか「今使ってるから終わるまで待って」と上手にAちゃんに伝えられても、相手の子が「はいそうですか。わかりました」と素直に応じるパターンは年齢的にも難しく(Aちゃんの頭の中は、私も使いたい=今は私が使う番)、気持ちを上手に伝えたBちゃんにしてみたら「私の気持ち伝えたのに、わかってくれない!!」で、さらに ぎゅーっと取られそうになっちゃうから、どうしていいかわからずに手が出てたり、噛みついちゃったり。。そんな場面もあります

この状況で大人がやってしまいがちなことは、手を出してしまった子の行動のみに焦点が集中してしまこと。「Bちゃん、叩くのはだめでしょ。口で伝えて」という感じに。

でも、状況をよく把握すれば 最初に使っていたのはBちゃんで、それをAちゃんが取ろうとした。そこで「Bちゃんは 私が今使っているから取らないで」と口でも伝えていました。伝えたのに相手は引き下がらず、私の手から取ろうとする。。。
これ以上どうしていいかわからない。。だから不適切な方法で 対応してしまった。 この背景を関わる大人達が知っていたかそうでないかで、Bちゃん、Aちゃんに対する声掛けも変わってきます

こう言った場合も、私がすぐに入れる時は、引っ張り合いをひとまず止めて、「どちらもこれが使いたいのはわかるけど、今はBが使っている番で、Aは待つ番」と、「誰が使える順番かを明確に伝えます」

また、Bちゃんにっとては我慢の限界での状況でも「噛みつくのはいいんだっけ?」と直前で止められそうな段階の時は声をかけて止める様にしています
間に合わなかった時は、それぞれの使いたかった気持ち。伝えたのに伝わらなかった気持ち。でも、叩いたり、噛み付くのはダメだった事。気持ち伝えたのに伝わらなくて困った時は私(大人)の助けを求めていいこと。そして、噛んでしまった事や叩いてしまった事に対しては謝罪。その上で、誰が使う番なのか。待つ番なのか。そういった対応をしています

ここで大事な声掛けの1つが、「終わった後に、貸してくれたタイミング」に、「Bちゃん、Aちゃんに〜を貸してくれてありがとう」と伝えます。
また、貸してもらえたAちゃんにも「Aちゃん待てたね。Bちゃんがこれ、はいって貸してくれたね。こう言う時 何て言うか知ってる?」  「ありがとう って言うんだよ」と伝えると、自分で言える子は「ありがとう」も言えるようになります。言えない場合はAちゃんの前でBちゃんに ありがとうを私から伝えています

このポジティブフィードバックの積み重ねも、子供達が行動を適切な方へ変えていくモチベーションにもなります
即効性はありませんが、効果はあります

また、感情や行動を抑えられず叩いてしまったり、叩かれてしまった場合は「叩かれて痛かった。嫌だった」そう言った気持ちを 言葉で表現する手伝いをし、これらの経験値を積むことで子供達は言葉で気持ちを伝える事ができるようになり、なぜ叩くのがいけないのか「相手が痛い。嫌だ」という気持ちになる。だからよくない。と少しずつ理解していきます。 

ここでも、もし行動を自分から止めることができたら、これも褒めるタイミング。「叩くのやめられたね。〜ちゃんも痛くて嫌な気持ちにならなかたよ。叩かないでくれてありがとう」と、ポジティブフィードバックを伝えることで、子供達は適切な行いをすると褒められる経験値を上げることができます

感情を言葉で理解し、表現として使える様になることは コミュニケーション力、感情や行動のコントロールを育むことにとても大切なプロセスなんです

そして、どんなことも「できた」「がんばった」ことは、その言動をそのまま認める形で「〜できたね」。我慢により状況が悪化しなかった場合は「ありがとう」そんな声掛けは子供達の行動を適切な方へ導く力になります

そして、何歳からでも始められるけれど、できるだけ低年齢から 周りの大人達に丁寧に向き合ってもらえる経験が積み重なる事で、子供達はより早くそのスキルを習得できる様に思います。

行動や感情のコントロールが苦手なお子さん達は、思っている以上に時間がかかるかもしれません。それでも他の子の成長と比べて落ち込まずに その子を理解しながら、その子にとっての苦手に丁寧に向き合うことで、数ヶ月前、数年前を振り返ると、すこーーーーしずつ、すこーーーーしずつ学び成長している様子を実感できると思います

物の貸し借りについて余談ですが、「かして」と言われたから すぐに「はい どうぞ」と渡す。というのは、特に日本のコミュニティーの中では多く見られる傾向かなと、我が子達が小さい頃のプレイデイトなどでも親御さん同士での そういった促しを何度も目にしました。他人に優しく、親切に。そんな概念が背景にあるかもしれません。でも、これも私は無理があるのではと感じていました。

やっぱりある程度納得いくまで 今それに夢中になっているお子さん達は遊びたいのです。 だから「終わったら貸してあげる。相手もそれまで待つ。それまでは別の遊びをする。 もしくは可能なら一緒に使う。」そう言った事が2歳前後でも少しずつわかってくると、私は肌で感じているので、親御さん同士でも自分のお子さんにも、他人のお子さんにも共通認識として 同じ様なアプローチができると、子供達は社会性の学びとスキルを得られやすい様に感じます

また、うちでお預かり中も、待つタイミングの為に、別の遊びに移動したらそこで夢中になっていて、これで遊びたかったこと忘れてるかな?と思う場面があります。そんな時も、キリのよいところで私は一応声をかけます。「Aちゃん、これ今Aちゃんが使える番だけど遊ぶ?」と。すると大抵 「やる!」と言って遊び始めます
もう興味がない場合は、「やらない」と言います。そしたら次に待っている子の番にしています


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

子供達が適切な言動を学ぶために必要なサポート

2024-11-23 | 子供の発達関連
小さなお子さん達が家族以外のコミュニティーで人と関わる経験は社会性や感情、行動のコントロールを育む絶好の機会
でも感情や行動のコントロールは大人でも時に難しい。
大人でも、日々の人との関わりなどで、消化しきれない気持ちに遭遇することがありますよね


最初は親御さん達の腕の中、安全なベッドの中で1日の大半を過ごしていた赤ちゃんも、少しずつ世界を広げ、1歳、2歳と歳を重ねるに連れ、関わる人のコミュニティーが広がります。そうすると子供達も日々様々な感情に直面します

他のお子さん達と遊ぶ機会が増えることは、ソーシャルスキルを育てるためにも とても良いことであり 我が子が他の子達と遊ぶ姿を見るのは喜ばしい出来事でもあると思います。また、それと同時に 大人目線で見た子供達の言動に なんでそんな事を言う/するの?? と、感情が揺さぶられる事もあるのではないでしょうか。

周囲や相手の親御さん達の反応も気になり、自分の子に、相手の子にどう声掛けをしたらいいか。 また周囲の声掛けや対応にモヤモヤが生じることも珍しくないのではないでしょうか

私は正直ありました。そういった場面がきっかけで、もっと子供の行動やその心理を理解したい。時に目の当たりにする子供達の不適切な言動にどう向き合い、対応することが、子供達の自尊心を傷つけず、適切な言動を身につけさせられるのか。そこは長年私の中での大きな課題でした

とにかく子供達は大人と比べると、語彙力も表現力も経験値もまだまだ乏しい。また、発達の速度や得意不得意は子供によってみんな違うので「トラブルは学びのチャンス!」と思って、周りの大人達がどの子に対しても 共感と適切な表現やトーンで その子が自分の気持ちや考えを相手に伝えていく方法を伝え続けていくことが、子供達のコミュニケーション力や気持ちを理解する、適切な言動を習得する学びになります

なぜ共感が必要かというと、仮に大人目線では不適切であったとしても、何かそこに子供なりの意思や考えがある場合が多いからです。結果的に不適切な言動であったとしても、本人はそうなる結果を予想/想像できていなかったり、望んでいなかった。でも失敗しちゃった。

声掛けをする際は、不適切な言動に対してだけでなく、そこに隠れていた気持ちにも共感を示すことで、仮にその後にそれは不適切で、こうした方がよいとアドバイスを受け取るにしても「自分がやろうとした事もわかってもらえた」そんな段階があることで、子供達の心が整いやすくなるからです

何か伝えたい気持ちや考えがある。でも小さな子供達は、その気持ちが何なのか。どうしたらいいのかがわからず、泣いたり、癇癪を起こしたり、叫んだり、物を投げたり、人を叩いたり、押したり、乗っかったり、噛みついたり。。。また、徐々に使える様になってきた数少ない言葉と表現方法を様々な状況で使うため、時に子供同士のやり取りの中で、大人がストレートに聞いて受け止めると ナイフのようにグサッと刺さる言い方や態度を見聞きすることがあります。その言葉が持っている負のエネルギー量を大人のようには理解せずに使っているから仕方がないのです。 

だからと言って、そのうち察して学ぶだろうと放っておいては子供達は適切な方法をなかなか身につける事ができず、そのまま大人になってしまうことも。。。

ではどう対応するか。これも全ての子供達や状況に万能なマニュアルがあるわけではなく、その状況や子供の思考や気質、発達に寄り添い どう導くと良いか試行錯誤が必要になります。それでも、私の経験からは不適切な行動への動機やきっかけに共感を示した上で、適切な表現方法を伝える事で多くの場面、年齢層で対応ができると感じています。

年齢が大きい子達は、自分で考える力が育っているので、「〜するのは良い事?〜するとどうなる?」また、小学生以上であれば「〜すると相手はどう感じる?これは良い方法だったかな」と言う問いかけにも自分で考えて、答えを出すことも可能です

そこへ持っていくためにも「今自分が感じた気持ちや考え/相手が感じているであろう気持ちや考え」について言葉で対話できることは、コミュニケーション力を育てる上でも大切だと感じています
なぜなら、言葉の意味を理解していない事を周りから何度も伝えられても 理解が難しいからです

私達もあまりよく知らない言語で伝えられても、何言いたいんだろう??って思いますよね。なので声掛けが響かない時は、その子はこの言葉の意味を知っているだろうか、理解しているだろうか。そんな視点も必要になります

なので私も日々、その子は何を理解していて、何が原因で、何がしたくて、どんなアプローチが効果的かどうかを常に試行錯誤です
ここでは観察力も必要になります

我が家でお預かりのお子さん達とのやり取りで、物の貸し借りで生じる状況や「お友達を叩く」などの不適切な行動に対する例を次のブログで書きます

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

気持ち(感情)を知る:感情コントロールの続き

2024-11-20 | 子供の発達関連
長すぎてしまったので、1つ前の続き

ちなみにですが、子供自身が相手の表情から何かを察してアクションを起こす。と言うのは実は難易度が高いことです。

中には、そういった事に才能があるというか、敏感さを持っているお子さんは割と小さいうちから 相手の気持ちを理解しているような言動を目にする機会があるかもしれませんが、「お母さん大変そうだから手伝おうかな」とか「お友達もこのおもちゃ使いたいだろうから、私は我慢して譲ってあげようかな」とか「お友達一人で寂しそうだから声かけてみようかな」なんて「相手の視点に立って子供自身が自ら気を回せる」のは小学校後半以降だと思って、幼稚園生以下には期待しない方が良い事です。低学年でもまだまだピンと来てない子達がいてもおかしなことではないです。

わかっているようで、伝わっているようで、実は伝わっていなかった。。応用がきかない。また同じ事を繰り返す。。。大人は何度同じことを言えば。。あんなに何度も言ってるのに。。とイライラするかもしれません。

子供の言動が自分勝手、自分都合優先に感じるかもしれませんが、それはそういう思考の発達段階や脳機能の発達スピード関係していると考えれられます

だからと言って放っておけば、勝手に身につくか。。と言えば、それも難しい。だからこそ、大人からのガイドが必要であり、それは大人の出番でもある。

子供が感情を理解するプロセスや、その感情を言葉にして伝えること、誰かや何かを傷つける方法ではない表現方法や伝え方の提案、声掛けアプローチを続けることは 学びプロセスとしてとても大切です。

子供を虐待してしまう原因の1つは、こう言ったことを大人自身が知らない、または学ぶ機会が無かった事によって、「言うことを聞かない身勝手な子」「大人を馬鹿にしている」「このままでは自分勝手な大人になってしまう。そんな大人になってほしくない」「何とかしないと周りの目が。。」というような大人が抱く負の感情が高まり、大人自身がその気持ちを適切に消化しきれず、虐待という不適切な対応をしてしまうのかもしれません。

だからこそ、子供達が小さい頃から、感情を知り、適切な感情との向き合い方を身につける事は、生涯を通じて役に立つ大切なスキルを身につける事でもあります

子供達と関わる大人達みんなが、どの子に対しても 同じようなスタンスでアプローチできると、子供達は周囲の人達と関わりながら、上手に感情コントロールスキルを学べると思っています

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

気持ち(感情)を知る:感情コントロールの第一歩

2024-11-19 | 子供の発達関連
低年齢のお子さん達が感情コントロールを身につける為の大切な第一歩として「感情表現や感じている気持ちを知る」という過程があります

嬉しい、楽しい、悲しい、寂しい、怒っている、つまらない、わくわくする、驚く、眠い、つかれた、痛い、何かに嫌だと感じる、。。。ect..

その言葉と実際の気持ちが合致するまでに、顔の表情の違いや それが何を表現するかなどを理解する段階があります

久しぶりに使ってみたこちらのツール


嬉しい、悲しい、わくわくする、イライラする(どうしていいかわからない)、怖い、怒ってるの6つの感情の写真があります
クルクル回せるように作ったので、それで子供達の気を引きやすいという点もありますが
回しながら、写真の子がどう言う気持ちかを子供達に聞いてみます

泣いてる=悲しい happy=嬉しい=わらってる 怒ってる などは 子供達の方から意見が出ました

こちらの絵本も「読んで」と持ってきてくれる絵本の1つ


様々な表情があり、1年以上読んでいるかなと思いますが、少しずつ顔の表情と言葉が一致してきてる子達がいるのを感じます

特に「嬉しい」「悲しい」「怒ってる」は、子供達の中では説明はできないんだけど、他の絵本を読む時も時々そこに出てくる登場人物の気持ちを聞いていますが、上記の3つは 言葉と感情がその絵本の表情から理解できているように感じます

嬉しい: 目が細くなっていて お口が大きく開き 柔らかい優しい表情

悲しい/泣いている: 目に涙が出ている。悲しくて泣いている時は目尻が少し下がっている。

怒っている: 顔の中心にエネルギーが集まっていて、目や眉毛が吊り上がっている

ワクワクする: 目も口も大きく開いている

どうしていいかわからない(イライラする): お口が閉じてるけど何か言いたい。この後怒っちゃうかも

怖い: ぎゅっと縮まった感じで肩も少し上がってる

そんな説明と共に実際にみんなで表情作りをやってみたりしました

また、「どんな時に嬉しい?/悲しい?」という質問をしてみましたが、これに対しては説明するのが難しい様子だったので
聞き方を変えてみました

ママやパパと遊ぶ: 「楽しい」

もっとママやパパといたかったのに私をここ(我が家)においてお家や仕事に行っちゃった 
:「寂しい 悲しい」


ママとパパが「おうちに帰るよ」と、迎えに来た時は「悲しい?嬉しい?」:「嬉しい」😀 

葉っぱで遊んでいる時: 楽しい

大切なおもちゃ壊れちゃった :悲しい

本が破れちゃった :悲しい

お友達にブロックのタワーを壊されちゃった: 悲しい

最近兄弟が生まれたお子さんに、初めて赤ちゃんに会った時はどういう気持ちだった?と聞いてみたら:
 「わくわくした」 

おばけがいたら?:「怖い」

もしブルドーザーがここにきたら ワクワク?怖い?:「怖い」
どうして怖い?:「大きい音が怖い」

ゴミ収集車がきたら ワクワク? 怖い? :「怖い」
これは私的には意外な答えでしたが、ブルードーザーと同様に 今日のメンバー達は大きな音が怖いと言ってました

どんな時涙がでるかな?

転んで涙が出てきた。どうして?: 痛い

ほんの数分の会話ですが、色々な気持ちを理解していることがわかりました。


ちなみにですが、1年前、1歳だった子達は当時 朝パパやママが車で行ってしまうと泣いてしまう際に 「パパが行っちゃって嬉しい?」「パパが行っちゃて寂しい?」「パパが行っちゃって悲しい?」のどれにも「うん」とうなづいていました。

「うれしい」「さみしい」「かなしい」と何となく「〜しい」と、音が似ているから おそらく「寂しい」か「悲しい」が適切ですが「嬉しい」も子供達の中では同様でした

でも1年後の今は、2、3歳の子達は「うれしい」と「寂しい/かなしい」の違いを理解しています😀 


まだ言葉で上手に伝えられない発達段階のお子さん達にも 転んでしまって「いたかったね」「びっくりしたね」 お友達に叩かれて「いたかったね」「いやだったね」 ママが迎えにきてくれて「嬉しいね」 おともだちが優しくしてくれて「嬉しいね」 寝る時間の前に あくびをしていたら「ねむたいね」「疲れたね」など 今その子が抱える気持ちを言葉にして伝えることで 感情を言葉で知る。理解するという学びを得ることができます

また、言葉で話せる子には 感情に触れる状況になった時に「どう言う気持ちか」を聞いてみると(怒っている時は落ち着いた後に)、その子自身も自分の気持ちを知る/理解する 事につながります。そして、感情や意思に共感して、必要な状況であれば代案プロセスに進めます。

自分が今どういう気持ちなのかを知ることで、次の何がそういう気持ちにさせているのかに向き合う一歩になります。

これは、大人も同様に使えます
自分が何にイライラしているのか、その背景には何が関係して、どういった気持ちが隠れていたのか。自分の感情に向き合う事で、自分自身の感情コントロール力を鍛える事ができます


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

子供の成長を感じた嬉しい出来事

2024-11-03 | 子供の発達関連
先週、次男の成長を感じる とても嬉しい出来事がありました

負の感情のスイッチが入る事は、日常の様々な場面で訪れますが今回のケースは

平日に学校がお休みだった日があり、次男が私のデイケアを少し手伝ってくれて
お預かりのお子さん達と遊んでくれた時に見られた成長でした

次男は少し年上の一緒に遊んでくれるお兄ちゃん的な存在で、家にいると子供達もいつも喜んでくれるのだけど
彼らの気持ちがエキサイトしてくると、嬉しさに手加減がわからなくなってくるのが2、3歳児

相手が「やめて」と言った事はしない。というのはデイケアでも家庭でも鉄則で、そこは私も「やめてって言ってるから〜しないよ」などと伝えますが、すぐに「はい」とやめてくれる子達ばかりではないお年頃。

2、3歳児達にしてみると お家でパパやママと遊ぶ感覚? でも次男はまだ小学生で、大人ではない上に、彼は感情のコントロールに課題を抱えている。なので、「嫌だ。やめて」と伝えた事をやめてくれない事に、感情のスイッチが入って「やめろって何度も言ってるだろ!!!」と怒ってしまったり。。

子供達が喜ぶだろうと思って作った物を、故意ではなくても手加減がわからない事で、壊されてしまい、それが何度か続くと限界が来て「なんで何度も壊すんだよ!せっかく作ったのに!」と怒ってしまう。。という事が過去にありました

でも大きな声で感情ぶつけても残念ながら子供達には伝わらない。
そこで、過去にこれらの事を一緒に「再評価」をした事があります

なぜ怒りの感情が湧いたのか。そこは、上記にも書いてあるように、次男は子供達を楽しませよう、喜ばせたいと思って 働きかけてくれた。でも、。自分が嫌だと思うことをされたり、作った物を何度も壊された。それにより、自分の気持ちを踏み躙られたような、やめてくれない=尊重されていない、馬鹿にされているような気持ちが生じて、それが「怒り」という感情につながった。そして、その気持ちが大きくなり消化できずに、感情を爆発させた。

でも残念ながら、「遊んでいた気持ち」の2、3歳児にとっては、次男が感情を爆発させたところで、なぜ怒ったのかは伝わっていない
中には気にせず続ける子達もいる。そうすると、彼はますます尊重されていない気持ちが膨らみ怒りも増す。 私が次男を呼ぶ声は完全に届かない状態。。
次男は子供達が自分に嫌がらせをしていると勘違いしてしまう。

でも、次男と遊べる事に子供達は喜んでおり、学校から帰ってくる姿を見て喜ぶように、次男の事は嫌いではなく「好き」な存在である。のは見ていてわかる。

なので、私はその時、デイケアの子達には 次男が何故怒ったのか。何が嫌だったのか。やめてと言われた事はやめる。それらを簡単に伝えました

そして次男には、彼が2、3歳児達を喜ばせようと思って取り組んでくれた事への理解。だけど、子供達の行動の一部は、彼の許容を超えていて嫌だっ事。また、やめてと言ったのにそれが伝わらない事で、自分が尊重されていないと感じ嫌な気持ちになった事。子供達はやめなくてはならなかったけど、遊んでくれた事が嬉しかった事。まだ「やめて」と言われてもすぐに辞める事が難しいこと。

また、こういう時は、これからも「やめて」と伝える事や、「これをされると嫌だ」という事は子供達に伝えていい。でも、そこで怒りの感情を爆発させても 残念ながら子供達に次男の本当の気持ちは伝わらないから、困った時は私の助けを求める事や、その場を立ち去る事。を方法として提案しました

ブロックで作った物に関しても、次男を嫌な気持ちにさせようと思って壊すのではなく、年齢によっては形ある物を崩す事が楽しいと思う子もいるし、どれくらいの力で触ると壊れてしまうのか、どこを触ると壊れてしまうのか、まだ次男のようにはわからないこと。

だから、次男を困らせたり悪気があって壊しているのではないこと。 そういう時は、気を付けるポイントを伝えてあげたり、壊れちゃってもわざとじゃないと思って作り直す。壊すのをどうしてもやめない事で怒りの気持ちが湧いてきたら、私がその子を別の遊びに誘うから、助けを求める事。そんな話をしました

そしたら、先週の金曜日はそれを上手に実行してくれて、子供達の前で一度も感情を爆発させなかったのです。
一度、ブロックで作ったマーブルランを何度か壊されてしまった際に、静かにその場から立ち去って、部屋に行った時があり(気持ちのクールダウン)、でも「我慢したんだな」と思っていたら、少しして私のところへ来て「あの時本当は叫びたいくらい嫌だった」と静かな声で話してくれたんです

「うん、そうかなって思ってたよ。楽しませようと思って一生懸命作った物が わざとじゃなくても何度も壊されて嫌だったよね。怒るの我慢してたのもわかったよ。爆発せずに感情コントロールできたね!頑張った!」と言ってハグをしたら、また子供達との空間に戻って、マーブルランを作り直してくれました

この場面は、私自身ここ数年の取り組みがむくわれたような気持ちにもなり、この先も一進一退あるのはわかっているけれど、本当に嬉しい成長を感じた瞬間でした。 もちろん、ダディくんと長男にもその話をし、次男は彼らからも褒められ、とても良い経験を積める1日となりました。

さらに、翌日はいつも頑なに拒否する部屋の片付けまで自らしてくれて!!!!😊 

時々こっちが泣きたくなるくらい エネルギーぶつけられてしんどい時もあるんだけど、気持ちへの理解と共感、適切な気持ちの表現方法と対処、そして それができた時に認めて、褒めてあげること。 この地道な繰り返しは確実に子供の心と感情、言動を成長させ、変えていけると感じました

低年齢で癇癪で訴えるお子さん達にも、「〜がしたいから」というのがわかった時は 「そしたら〜と言えばいいよ」と伝えると、3、4歳くらいの子達でも、そう伝えようと試みてくれます。
先日キンダークラスでも着替えがうまくできずに癇癪で訴えてきた子に、「ブーツが履けないから手伝って」と言ったら良いことを伝えると、そのように私に伝えてきました。なので「いいよ」とこたえて履かせる手伝いをしたら、別の場面でも「手伝って」が言えました。
ちょうど放課後クラスのお迎えでご家族に会う機会があり、その話を伝えたら とても感謝されました。その子も親御さんの前で褒められて嬉しそうでしたよ😊 

実はこのストラテジーは大人社会でも適応されると思うんですよね
そう、子育てや子供とポジティブに関わる経験値は、一筋縄では行かない事も多いけれど、大人社会での良きリーダー気質の育成とも繋がると思いませんか
そんなトレーニングを日々行えると思うのもポジティブかも!?



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

子供の感情コントロール

2024-11-03 | 子供の発達関連
子供の苦手と関わる時は、大人自身も頭、エネルギー、忍耐を使いますよね。
苦手分野は人それぞれ異なり、それを本人が困ったり、ストレスを感じないレベルに成長するにも、得意な人と比べるとさらに何年もかかることもある

感情のコントロールも人によって得意不得意があり、何十年と生きている大人でも難しい人はたくさんいると思います。
子供達は表現力、知識、経験、気持ちの回復力が全て未発達で乏しいので、これらが特に苦手な子達にとっては 感情や言動のコントロールはとっても大変なこと。
時に子供が抱えた膨大な負の気持ちのエネルギーをストレートにぶつけられると、大人も疲労困憊。

我が家も次男が感情コントロールがとても苦手のため、もう何年も親子で向き合っています。波があるので、その波と重なると 誰か助けて。。。。って心の中で叫んだ事が何度もあります

一度、心理の専門家に相談した事が4年前くらい?にありましたが、お金(約$500)と時間、個人情報の損失で、フィードバックゼロだった事があり、たまたまその人と合わなかったのかもしれませんが、セカンドオピニオンに再び費用と時間を費やす気持ちになれずに、自分自身が学んだ心理学や発達心理の知識と、それらの勉強をきっかけに知り得た専門家の方達が発信している情報を元に、今も試行錯誤の繰り返しです

一進一退、山あり谷ありの成長で、負の波がやってくると、私達もああ。。助けて。。。やっぱりダメなのだろうか。。と思う事もありますが、時々、「成長した場面に遭遇」する事があり、その積み重ねが方向性は間違えてないのだろうと感じる嬉しい瞬間です
その経験は困難を抱える本人にとっても、できた事として嬉しいし、自信につながっていると感じます

私は、子供達が大人になるまでに、困難や感情の波がやってきた時に 気持ちを落ち着かせ、自分が思い描いていたように事が進まなかった事に、一呼吸できて 気持ちを立て直し、ポジティブな気持ちで感情が消化できるスキルを身につけて欲しいと心から願っています

長男は割とこの分野は得意のようで、小さい頃から気持ちの立て直しも上手

同じように子供からの負の言動に 気持ちが振り回され、疲れてしまう親御さん達がいたら、残念ながら即効性はないのだけど、一進一退あっても確実に少しずつ、もしかしたら10年かかる根気が必要かもしれないし、理解に乏しい周囲から心無い言葉に傷つく事もあるかもしれませんが、私自身が我が子と、仕事で関わってきた子達(0ー10歳くらい)と接する中で 確実に効果を感じている事を共有させてください

低年齢のうちから丁寧に働きかけるのがおすすめです

実行ポイント3つ
1 子供の言動に隠された背景への理解と共感力

2 不適切な言動の代わりになる 適切な言動の提案をする導き

3 できたことの受け止めとポジティブな評価

そして、これらを実行する上で助けとなったのが「再評価」という考え方

私が数年間 子供の感情コントロールと向き合い、悩む中で、出会った情報の1つが、アメリカで小児精神科医/脳神経科学者をされている「内田舞さん」というお医者さんの研究テーマの1つである「再評価:Reappraisal」です。

とってもおすすめの考え方なので、彼女の本を読んだり、You tubeなどで検索してみると
今日から使える考え方です


気持ちの容認。今、どういう気持ちなのか
なぜそのような気持ちや考えになったのか
では本当にその気持ちと考えに、起こった出来事とズレはないのか
何が本当の問題で、大切な事は何か
どうすれば気持ちを立て直せるか

そんなスキルを身につけられる方法です

彼女の本はこちら。(大人社会で直面する状況も色々書いてあります)


内田先生の経験が含まれる参考になるYou tubeはこちら。


私と次男の再評価エピソードは次のブログで





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Resilience 気持ちの回復力

2024-07-16 | 子供の発達関連
癇癪を起こす、泣き叫ぶ、物を投げる、ひっくり返って暴れる、黙り込む。。さまざまな方法で子供達は「うまくいかなかった事」「できる/やろうと思っていた事ができないとなった状況」などに、その気持ちを表す方法として、上記のような態度を見せる事があります。

どれもどちらかというと不適切と判断されてしまう表現方法。

これらも、子供個人に得意不得意があり、不得意な子にはより丁寧に、時間をかけて(子供によっては数年単位)接して続ける事で成長が期待できます

関わる大人側は、できるだけ子供が発する「負のエネルギー」に気持ちを揺さぶられないように踏ん張る。

そして、気持ちへの共感と、ポジティブな声掛け、状況によっては適切な言動の提案。は、子供達の気持ちの切り替えや、適切な感情表現を身につける学びにつながります。

これは1例ですが
形ある物を崩す事に楽しさを感じる段階に満足すると、今度は形あるものを作る事が楽しくなってきます。
でも、毎回うまく作れるわけではない。 何度かやってみても思い通りにいかない時もある。

こんな時、多くの子供達がフラストレーションを感じ、癇癪を起こしたり、使っていた物に当たったり、投げたり、足で蹴ってみたり。そんな姿を目にします。

「ブロックなどで物を積み上げる遊び」に関しては、崩れてしまった時に 明るいトーンで「もう1回🎵」と声かけをするのはおすすめです

なかなか実行できない場合は、私がやってみせる場合もあります。
そして、崩れたら「もう1回🎵」と言って作り直す。

今日はマグナタイルを使って、積み上げをしている子がいました
立たせるのも、少しコツが必要です

そして、この上に別のタイルを積んでいくの
やりたいことは伝わってくるんだけど、デザイン的に難易度高いし、遊んでいた子の力加減なども考えると割とすぐに崩れちゃうだろうな。。と観ていました

上手にね、この小さいタイルを2、3枚は積み上げていたんですが、やはり崩れちゃう。

そして、それが嫌で「わ〜!!」っと癇癪を起こしたのですが
私がそっと「もう1回🎵 もう1回作ってみたらいいんじゃない?」と声をかけました。

この子の場合は、自分で実行に移せたので、私は近くで見守っていました

この時点でひっくり返ったり気持ちの切り替えが難しい子には、「壊れちゃって嫌だったね。壊れたらまた作ったらいいよ」などと声をかけ、私が代わりに作って見せて、崩れちゃったら「もう1回🎵」と言って作り直す姿を見せたり、一緒に作って同じような働きかけをしています

今回の子は、やっぱり2、3枚乗せると崩れちゃう。でもしばらく近くで様子を見ていたので、毎回崩れたら「もう1回🎵」と明るいトーンで声をかけました

すると、癇癪を起こす事をやめ、何度か繰り返すうちに子供自ら「もう1回🎵」と言って作り直すようになりました

ここまで来たら、私の役割は終了。
できた作品を崩れる前に写真を撮って、ママとパパに送るね。と伝えました。

我が子&お預かりの子達、仕事で行ったキンダーやデイケアでも何度も試していますが おすすめの方法です

そして、小さい頃から「思い通りにいかなかった事や状況」に対して、ポジティブに気持ちの切り替えに導いてもらえる経験の積み重ねは、Resilienceを身につける練習になります。

日常の遊びや生活の中で出会う「そうじゃない〜」「違う〜!」「なんで〜」と感じたであろう子供達にとっての困難な出来事は、大人目線では大した事がなくても、目の前の事に一生懸命な子供達本人にとってはもちろん「重要」であり、決して些細な事ではないのだけど、気持ちの切り替えが難しい子達にとっても そんな状況こそ、心の回復力を鍛える良き練習の機会となります

特に切り替えが難しい子には 「〜したかったよね。」「〜で嫌だったよね」などの共感は効果があります。 でも、癇癪を起こしている最中、感情がたかぶっている最中は 残念ながら何を言っても「その子の名前を言っただけでも」さらに癇癪がひどくなる事もあるので、あまりに火がついたような癇癪の場合は、落ち着いてからのアプローチがおすすめです

成功率が100%じゃなくても、何度か繰り返すうちに少しずつ変わって行く姿が見られると思います

癇癪などの不適切な言動は特に幼少期のお子さん達にはよく見られる光景ですが、子供自身が適切な言動を学べないまま思春期になり、大人になると、本人の心、とてもしんどいと思うんですよね。 




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

子供の不適切な言動に直面した時の対応

2024-06-04 | 子供の発達関連
低年齢のお子さん達が一緒に遊ぶプレイデイトなどに行くと、我が子が周りの子達とトラブルを起こさないかなど、ストレスを感じてしまう親御さん達、きっといますよね。

特に、物の取り合いや、手足が出たり、噛みついたり、癇癪を起こしたり。。

私の経験上、親達は周りの大人達の反応を気にしてしまったり、我が子をよく知らない大人達が可愛い我が子をネガティブにジャッジしてしまわないか。なんて心配がよぎってしまう方達もいるかなと思います


これは就学前のお子さんに限らず、幼稚園生、小学生、思春期の子達にも、きっと私達大人にとっても同じかなと思う事として

「なぜ不適切な言動をしたくなったのか」そこに理解を示すプロセスがあるかないかで、その後の素直さや態度が変わってくると思いませんか

実際、私はそれらの経験をいろいろな所で実感しました

噛み付く、叩く、物を投げる、押す、蹴る、唾を吐く、ひっかく、など身体的に自分や誰かが怪我をするリスクがある場合は、事前に予防できれば声かけや、手を止めるなどして その行為を止める事もできると思います

その時に、その言動が適切か、不適切か判断能力がある子に対しては「たたくのはいいの?」と声掛けするだけで、本人が手を止める場合もあります

それでも、気持ちや行動を抑えられず不適切な方法を使ってしまった場合

私の中での鉄則

1、子供が落ち着くのを待つ。または落ち着かせる。 (癇癪中、感情がたかぶっている時、周りの声掛けは残念ながら届きません)*もちろん安全環境は確保

2、何がしたかったかをたずねてみる。言葉で話せる子は その子の話を聞いてみる。
まだうまく話せない時は、予想を伝えてみる。「これを使ってみたかったの?」「自分が持っているこれを取られると思ったの?」「壊されてしまったのが嫌だったの?」「もっとやりたかったの?」など。ジェスチャーや頷きで答えてくれる事もある

*この時、子供の答えや反応をできるだけ待つ。 子供は大人のスピード感では応答できないのと、子供それぞれに考える時間も異なるので、考え中の可能性を考えて大人は子供から即答を期待しない。

3、その子の発言、考えに理解を示す。

そして、ここからが大人の役割!

4、理解を示した上で、「どうしたらよかったのか」適切な言動を伝える。

これ、本当に大事なんです。

例えば「この車を〜も使いたかったの?」に対して、そうだとの反応が得られた時は「私も使っていい?って聞いてみたらいいと思うよ」などの、提案をしてみます。

「〜しなさい」ではなく「こういう選択肢があるんだよ」と提案するような伝え方です

気持ちが落ち着いた後の子達は、大抵そうすれば良いのかと、そう伝えてくれます。

5、相手の気持ちについて一緒に考えてみる。自分が不適切な対応をしてしまった相手の子に対し、急に叩かれて、噛みつかれて 嬉しかったかな?痛かったかな?悲しかったかな? 

わかる場合は、自分で「ごめんね」が言えます。

わからない場合は「叩かれて痛かったんだよ。」そういう時は「ごめんね」って言うんだよ。

と導いであげると、子供達素直に対応します

子供達は、学んでいる最中。自分のその瞬間の気持ちや欲求で不適切な言動を選択してしまった時は、それが不適切であることを伝え、その代わりに こういう適切な言動があるという事を伝えていくと、子供達少しずつ、少しずつ 適切な方法を学んでいきます

誰かが怪我をするのは避けたいけれど、子供同士の日常トラブルは、実は声掛けや導き方によっては子供達が社会性を学ぶ絶好のチャンス!

気持ちや行動のコントロールが特に苦手な子は、年単位で時間がかかる事ですが、兄弟がいる家庭は、ご家庭でも同じように対応すると(家庭内では素直になれない時もあるかもしれませんが)、少しずつ、少しずつ適切な方へ変わっていきます。

ポジティブな声掛けも大切です。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リスキープレイ

2024-04-12 | 子供の発達関連
子供達の安全が第一というのは 御もっともであり理解できる事なんですが、気をつけていても どんな事にも100%というのはありえない事で。。

また、子供の安全への配慮という名の 訴えられないようにする目的が隠れているようにも思えてならない事に、正直なところ疑問を抱きます
働く側の人権を守るという意味も含むのだと思いますが。。

例えば、近所の幼稚園の園庭にある雲梯から手を滑らせて落ちた子が、骨折をしてしまった。そういったケースが1年の間に2件以上発生したことにより、学校の時間帯での雲梯使用が禁止されてしまう。

「怪我防止」という安全配慮と言えるかもしれないけれど、むしろ、幼稚園から低学年用で高さがそれほどあるわけでなく、地面が土に敷かれたウッドチップという環境で骨折をしてしまう子達がいる現状に対して、その子が骨や関節に先天的な疾患がある場合を除き、逆にちょっと転んだだけでは骨折しないような身体的発達の促進や丈夫な体を作る食生活。そういったことにも目を向ける必要があると、私は個人的には思うのです

監視下の元、雲梯に挑戦したい子達に対しては、それに挑戦する時間をあえて作るとかね。

身体能力も、子供自身が持つ能力に個人差は確実にあると感じます。教えなくても自分でどんどん挑戦できる将来アスリート候補のような子もいれば、バランスの不安定さや高さの変化に慎重な子もいる。

でもそれ以上に、どの子達にも、様々な動かしたいと思う身体の発達段階(ハイハイ、転がる、歩く、走る、投げる、飛ぶ、登る、たたく、ぶら下がる、こぐetc)があり、そのタイミングに合わせてどんどんその動きを繰り返しできる環境を提供すること。そのために必要なサポートをすることは、身体能力の発達にとても重要だと、我が子達の成長を見ていても、仕事で関わるお子さん達を見ていても思います。

例えば、ハイハイができる0歳の赤ちゃんが、階段や公園の遊具を登ろうとしています。

この時に「落ちたりひっくり返ったら危ないから」とやめさせてしまう方も時々見かけます。
でも、これは実はとても勿体無い。

身体の使い方を覚え、その動きやバランスが安定するまでは、サポートが必要です。
少し高さがある場合は、もしバランスを崩した際に支えたり、受け止められる位置に大人がいる必要があります

例えば、ジャングルジムを登る時のリスクとして考えられることは、登りながら足元が滑って、バランスを崩し、落ちたりぶつけて怪我をする事が考えられます。

この場合、私はいつも子供の靴のかかかとを少し支えて足元を安定させ、その子が滑らないよう、安定してジャングルジムに立てるようにサポートします。
お子さんによっては腰のあたりの服も軽く掴んで支えてあげると、上手に登ります。
1段でも登れた時は「自分で登れたね〜!」と感動を伝えると、0歳、1歳児でもその感動が伝わり、「自分でできた!」という感覚がさらにやる気に火をつけます

しかし、もしここで、バランス感覚が不安定なまま、サポートが全くなく滑って怪我をしてしまったら、その時の痛みと恐怖心でその子はしばらく挑戦することをしないかもしれません

やってみたいけど、できるかなあ。。という不安が「できた!」という感覚になった時、子供達は何度も何度も繰り返します。

そして、何度も繰り返すうちに、身体がそのバランスと動かし方の感覚を習得します

うちの庭でよくやるのが、スロープの上り下り

これも、最初から躊躇することなく、スタスタと行けちゃう子もいます。
でも大抵は最初はゆ〜っくり慎重です。

この時、慣れるまでは必ず様子を見て、足が止まったら「お手伝いする?」と聞いて手を差しのべ、可能な限り最後まで歩かせます。
手をつないだまま下りられたとしても、「下りられたね!」とできたことを伝えます。

お子さんによっては、やる前に手を伸ばして「手伝ってほしい」と伝えてくる子達もいます。その時は、何度でも手伝います。

そして見ていると、ある日ふとね、「自分でやってみよう!」と、挑戦する姿を見かけます。
この時は本人もとても慎重で真剣。私も声をかけず、見守ります。
そしてついに地面に足がついた時「自分で下りられたね!」というと、大抵安堵と共に、満足そうな表情かニコニコです。 そして、何度もまた繰り返します。

リスキーな遊びは、怪我と紙一重ですが、雲梯だったら、ぶら下がりやジャンプ、そういった活動レベルもみてから、取り入れて挑戦させることで、腕の力も、体幹も鍛えられるとても良い遊具だと思うんですけどね

でも学校で骨折などしてしまうと、見えないような小さな傷でも気にする親御さんもたまにいるから、責任問題とかを考えると
怪我や訴訟リスクを減らす=やらせない
そんな発想になってしまうのかな。。。

わからなくはないけれど、なんか違うと思うんだな。。
私はその発想は、子供への安全配慮といいつつ、発達する機会を奪ってしまう判断とも言えると思うんですね。

こういった事は、教育者側だけでなく、家庭とも発達に必要な要素についての情報や、リスキープレイのメリットを共有する事で、可能な限り相互理解を得る事。その上で、子供達にも 必要であれば上達のコツやサポートをする事で、「できた体験」を積み重ね、自信と身体能力の発達を促進できると思うんですけどね。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

順番この練習に

2024-02-29 | 子供の発達関連
低年齢のお子さん達の成長過程の1つに、物の共有があると思います

他のお子さん達とトラブルにならないように。。。とストレスを感じてしまう親御さんも珍しくないかもしれません。

0歳の赤ちゃんは、よほど驚かされたり、恐怖を感じるような状況でなければ、持っていたものを誰かが取ってしまっても キョトンとしていて、あまり気にする様子が見られず別の物を渡すとそれで満足する様子が見られます

「ちょうだい」に対しても快く「はい」と渡してくれたり。

でもだんだんと「私の」「私が使っている」「私が使いたい」という気持ちが芽生え 強くなり、最初は無言だけど、ぎゅーっと握って離さなかったり、どうにか試行錯誤でそれを手にしようと態度で示すようになり

言葉で伝えられるようになっても、癇癪で訴える子もいれば、使える片言で「自分が使う」と主張する姿が見られます

中には、適切な方法ではありませんが、手足を出したり、噛みついたりという態度で主張する姿も見られます

英語だとこういった物の取り合いによる絡み合いはconflictも言われ、2歳前後の子達は「Mine!」「My turn!」と主張する姿を目にします

見ている周りは喧嘩をしているような感じもして、ヒヤヒヤするかもしれませんが、「自分が使いたい」「自分の番」「今私が使っている」という意思を主張できることは、意地悪でもなく、実は情緒の成長過程でもとても大切で、健全な発達

でもそれによって、自分、他の子、物が傷つく状況は不適切なので、そうならない方法を何度も伝え、子供達に身につけてもらうのが望ましい。

私がお子さん達と関わっていて感じること。

例えば、ボール遊びを見ていると、「キャッチボール」というのは かなりハードルが高いのだなと感じます。

自分が持っていたいボールを相手に転がしたり、投げたり、蹴ったりしてパスする=とられる と感じているように見受けられます。

なぜなら、私には渡してくれるからです

きっと、子供達の中で、「私に渡してもまた自分へ戻ってくる」でも「あの子に渡すと、そのまま持っていかれちゃう」そんな感覚的な心理があるように感じます。

なので私が一緒に入れる時は、どちらにもパスをし「別の子に渡っても、自分にまた戻ってくる」という感覚を経験を通して積み重ねてほしいなと思って関わっています

子供同士でパスできるのは、3歳以降が多いかな。。。と感じます

この絵本は、歯磨きの絵本です。

おもちゃ用にしている歯ブラシを使って、絵本に出てくるキャラクターの歯磨きをしてみせると、100%「自分もやりたい!」と歯ブラシを取りにきます

この時も、見てると最初は「自分だけが使う」と主張する子がほとんどです。

でも1つのページに、やりたい子が3人いたら、 「次は〜の番」と終わったら隣の子に 最初は私が手伝って渡し、必ずまた自分の順番が回ってくる経験を繰り返します

こういった遊びを日々繰り返していると、自分の番が終わると 隣の子に「はい」と渡せるようになるんですね。

この絵本の場合はお話も短いので、順番が回ってくる待ち時間が短いのもよいのかもしれません

そしてこういった積み重ねから少しずつ「自分が終わったら、待ってる子に譲る」という事を理解するようになります

そうすると、ブランコや他のおもちゃも、「終わったら〜の番ね。〜にはいしてね」と伝えておくと、ある程度自分が満足すると自分から「はい」と譲ってる姿も見られるようになります

自分が使いたい という主張ができることも大切だし、今使っている子がいる場合は、その子の気持ちや意思も尊重してあげることも大切待つ経験)

その上で、順番を理解できると、子供自ら満足した後は「はい」と別の子に譲ることができるようになる

即効性はもちろんありませんが、日々の遊びを通して お友達と関わりながら学び成長していく姿に、私は何度も感動しています

自我芽生え、「わたしの」の主張が強くなってきたら、日々の遊びを通して、順番や自分以外の人と共有する経験を積ませることはとてもおすすめです





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする