☆My Everyday Life in Canada☆

カナダに来て18年。2人の子供達の成長記録やカナダの幼児教育など梅ちゃんからの日常エピソード色々☆

子供の不適切な言動にどう向き合い、対応するか

2024-11-24 | 子供の発達関連
今お預かりのお子さん達は2、3歳が中心のため、我が家でも日々お友達との関わりの中で お子さん達は様々な感情に直面しています。よく言うと、子供達は今その瞬間を一生懸命に生き、持っている数少ない対応策にて 自分の気持ちや感情を伝えようとしている。でも、その方法は時に不適切であったりもする

うちでの子供達のやり取りを聞いていても、その言い方やトーンはきついな。相手はそんなつもりないのに何でそんな風に言うのかな?そんな風に言われたら私なら傷つくなあ。と感じる発言を聞きます。
また、年齢的にも自分視点なので、ああ。。勘違いしてる。。とか、自分の感覚で相手のやりたい事までコントロールするような発言などが、子供同士のやり取りの中で見られる場面にも遭遇します

そんな中 私自身は、必要に応じて関わる様にしていますが、鉄則として その子が自分自身、相手、物を傷つけるという状況では、まず行動を止めます。 

それ以外の状況では 何か困っている状況になってそうな時は「〜ちゃん大丈夫? どうかした?」「どうしてそう思うの?」など声をかけています。そんな中で、例えば、お友達が自分が持っているおもちゃを取ると思って(本人の勘違いも含み)叩こうとしたり、その他の不適切な行動に出ようとした場合、手が届く場合は、叩く前に手を持って止める場合もあるし、「叩くのはよくない」理解している子に対しては その子の名前を呼んで「あれ?叩くのはいいんだっけ?」と問いかけます。そこでハッと気がついて手を止める子もいます。 それでも叩こうとしたら、手を持って止めて「叩くのはダメ」と止めています。

この状況だと叩こうとした子の話をまだ聞けていないので、叩こうとした子は、感情を崩し、泣いたり、ひっくり返ったりする場合も見られますが、その場合は落ち着いた後にアプローチ。もし自分で上手に行動を止められた場合は、その時に「叩かないでくれてありがとう」と伝え「このおもちゃを取られると思ったの?」などと聞いています。それに対して うなずいたら「そしたら、これ今私が使ってるから取らないで」とか「今使ってるから終わるまで待ってと伝えたらいいよ」というような提案をしています。 相手の子には「これでAちゃんも遊びたいの? でも今はBちゃんが使ってるから、Bちゃんの番。使いたい時は 使ってもいい?って聞いてみるといいよ」と言うと、子供達は大抵私の提案を聞き入れて そう相手に伝えようとする姿が見られます。 


その上でBちゃんが「ダメ。今私が使ってるから」と言ったら、私はBちゃんに 「これAちゃんも使いたいから、Bちゃんが使い終わったら Aちゃんに はいって貸してくれる?」と伝えると、「わかった」と言う時もあるし、それでも「嫌だ」と言う時もありますが、「終わったらAちゃんの番」と念押ししておくと、ほとんどの場合 終わった後に「はい」と自分から渡している姿を何度も目にします。またAちゃんにも「今はBちゃんが使っているから、Bちゃんの番。Aちゃんも使いたいけど、今は待つ」と伝えて、別の遊びを提案したりしています

また、例えばBちゃんが「これ今私が使ってるから取らないで」とか「今使ってるから終わるまで待って」と上手にAちゃんに伝えられても、相手の子が「はいそうですか。わかりました」と素直に応じるパターンは年齢的にも難しく(Aちゃんの頭の中は、私も使いたい=今は私が使う番)、気持ちを上手に伝えたBちゃんにしてみたら「私の気持ち伝えたのに、わかってくれない!!」で、さらに ぎゅーっと取られそうになっちゃうから、どうしていいかわからずに手が出てたり、噛みついちゃったり。。そんな場面もあります

この状況で大人がやってしまいがちなことは、手を出してしまった子の行動のみに焦点が集中してしまこと。「Bちゃん、叩くのはだめでしょ。口で伝えて」という感じに。

でも、状況をよく把握すれば 最初に使っていたのはBちゃんで、それをAちゃんが取ろうとした。そこで「Bちゃんは 私が今使っているから取らないで」と口でも伝えていました。伝えたのに相手は引き下がらず、私の手から取ろうとする。。。
これ以上どうしていいかわからない。。だから不適切な方法で 対応してしまった。 この背景を関わる大人達が知っていたかそうでないかで、Bちゃん、Aちゃんに対する声掛けも変わってきます

こう言った場合も、私がすぐに入れる時は、引っ張り合いをひとまず止めて、「どちらもこれが使いたいのはわかるけど、今はBが使っている番で、Aは待つ番」と、「誰が使える順番かを明確に伝えます」

また、Bちゃんにっとては我慢の限界での状況でも「噛みつくのはいいんだっけ?」と直前で止められそうな段階の時は声をかけて止める様にしています
間に合わなかった時は、それぞれの使いたかった気持ち。伝えたのに伝わらなかった気持ち。でも、叩いたり、噛み付くのはダメだった事。気持ち伝えたのに伝わらなくて困った時は私(大人)の助けを求めていいこと。そして、噛んでしまった事や叩いてしまった事に対しては謝罪。その上で、誰が使う番なのか。待つ番なのか。そういった対応をしています

ここで大事な声掛けの1つが、「終わった後に、貸してくれたタイミング」に、「Bちゃん、Aちゃんに〜を貸してくれてありがとう」と伝えます。
また、貸してもらえたAちゃんにも「Aちゃん待てたね。Bちゃんがこれ、はいって貸してくれたね。こう言う時 何て言うか知ってる?」  「ありがとう って言うんだよ」と伝えると、自分で言える子は「ありがとう」も言えるようになります。言えない場合はAちゃんの前でBちゃんに ありがとうを私から伝えています

このポジティブフィードバックの積み重ねも、子供達が行動を適切な方へ変えていくモチベーションにもなります
即効性はありませんが、効果はあります

また、感情や行動を抑えられず叩いてしまったり、叩かれてしまった場合は「叩かれて痛かった。嫌だった」そう言った気持ちを 言葉で表現する手伝いをし、これらの経験値を積むことで子供達は言葉で気持ちを伝える事ができるようになり、なぜ叩くのがいけないのか「相手が痛い。嫌だ」という気持ちになる。だからよくない。と少しずつ理解していきます。 

ここでも、もし行動を自分から止めることができたら、これも褒めるタイミング。「叩くのやめられたね。〜ちゃんも痛くて嫌な気持ちにならなかたよ。叩かないでくれてありがとう」と、ポジティブフィードバックを伝えることで、子供達は適切な行いをすると褒められる経験値を上げることができます

感情を言葉で理解し、表現として使える様になることは コミュニケーション力、感情や行動のコントロールを育むことにとても大切なプロセスなんです

そして、どんなことも「できた」「がんばった」ことは、その言動をそのまま認める形で「〜できたね」。我慢により状況が悪化しなかった場合は「ありがとう」そんな声掛けは子供達の行動を適切な方へ導く力になります

そして、何歳からでも始められるけれど、できるだけ低年齢から 周りの大人達に丁寧に向き合ってもらえる経験が積み重なる事で、子供達はより早くそのスキルを習得できる様に思います。

行動や感情のコントロールが苦手なお子さん達は、思っている以上に時間がかかるかもしれません。それでも他の子の成長と比べて落ち込まずに その子を理解しながら、その子にとっての苦手に丁寧に向き合うことで、数ヶ月前、数年前を振り返ると、すこーーーーしずつ、すこーーーーしずつ学び成長している様子を実感できると思います

物の貸し借りについて余談ですが、「かして」と言われたから すぐに「はい どうぞ」と渡す。というのは、特に日本のコミュニティーの中では多く見られる傾向かなと、我が子達が小さい頃のプレイデイトなどでも親御さん同士での そういった促しを何度も目にしました。他人に優しく、親切に。そんな概念が背景にあるかもしれません。でも、これも私は無理があるのではと感じていました。

やっぱりある程度納得いくまで 今それに夢中になっているお子さん達は遊びたいのです。 だから「終わったら貸してあげる。相手もそれまで待つ。それまでは別の遊びをする。 もしくは可能なら一緒に使う。」そう言った事が2歳前後でも少しずつわかってくると、私は肌で感じているので、親御さん同士でも自分のお子さんにも、他人のお子さんにも共通認識として 同じ様なアプローチができると、子供達は社会性の学びとスキルを得られやすい様に感じます

また、うちでお預かり中も、待つタイミングの為に、別の遊びに移動したらそこで夢中になっていて、これで遊びたかったこと忘れてるかな?と思う場面があります。そんな時も、キリのよいところで私は一応声をかけます。「Aちゃん、これ今Aちゃんが使える番だけど遊ぶ?」と。すると大抵 「やる!」と言って遊び始めます
もう興味がない場合は、「やらない」と言います。そしたら次に待っている子の番にしています


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子供達が適切な言動を学ぶために必要なサポート

2024-11-23 | 子供の発達関連
小さなお子さん達が家族以外のコミュニティーで人と関わる経験は社会性や感情、行動のコントロールを育む絶好の機会
でも感情や行動のコントロールは大人でも時に難しい。
大人でも、日々の人との関わりなどで、消化しきれない気持ちに遭遇することがありますよね


最初は親御さん達の腕の中、安全なベッドの中で1日の大半を過ごしていた赤ちゃんも、少しずつ世界を広げ、1歳、2歳と歳を重ねるに連れ、関わる人のコミュニティーが広がります。そうすると子供達も日々様々な感情に直面します

他のお子さん達と遊ぶ機会が増えることは、ソーシャルスキルを育てるためにも とても良いことであり 我が子が他の子達と遊ぶ姿を見るのは喜ばしい出来事でもあると思います。また、それと同時に 大人目線で見た子供達の言動に なんでそんな事を言う/するの?? と、感情が揺さぶられる事もあるのではないでしょうか。

周囲や相手の親御さん達の反応も気になり、自分の子に、相手の子にどう声掛けをしたらいいか。 また周囲の声掛けや対応にモヤモヤが生じることも珍しくないのではないでしょうか

私は正直ありました。そういった場面がきっかけで、もっと子供の行動やその心理を理解したい。時に目の当たりにする子供達の不適切な言動にどう向き合い、対応することが、子供達の自尊心を傷つけず、適切な言動を身につけさせられるのか。そこは長年私の中での大きな課題でした

とにかく子供達は大人と比べると、語彙力も表現力も経験値もまだまだ乏しい。また、発達の速度や得意不得意は子供によってみんな違うので「トラブルは学びのチャンス!」と思って、周りの大人達がどの子に対しても 共感と適切な表現やトーンで その子が自分の気持ちや考えを相手に伝えていく方法を伝え続けていくことが、子供達のコミュニケーション力や気持ちを理解する、適切な言動を習得する学びになります

なぜ共感が必要かというと、仮に大人目線では不適切であったとしても、何かそこに子供なりの意思や考えがある場合が多いからです。結果的に不適切な言動であったとしても、本人はそうなる結果を予想/想像できていなかったり、望んでいなかった。でも失敗しちゃった。

声掛けをする際は、不適切な言動に対してだけでなく、そこに隠れていた気持ちにも共感を示すことで、仮にその後にそれは不適切で、こうした方がよいとアドバイスを受け取るにしても「自分がやろうとした事もわかってもらえた」そんな段階があることで、子供達の心が整いやすくなるからです

何か伝えたい気持ちや考えがある。でも小さな子供達は、その気持ちが何なのか。どうしたらいいのかがわからず、泣いたり、癇癪を起こしたり、叫んだり、物を投げたり、人を叩いたり、押したり、乗っかったり、噛みついたり。。。また、徐々に使える様になってきた数少ない言葉と表現方法を様々な状況で使うため、時に子供同士のやり取りの中で、大人がストレートに聞いて受け止めると ナイフのようにグサッと刺さる言い方や態度を見聞きすることがあります。その言葉が持っている負のエネルギー量を大人のようには理解せずに使っているから仕方がないのです。 

だからと言って、そのうち察して学ぶだろうと放っておいては子供達は適切な方法をなかなか身につける事ができず、そのまま大人になってしまうことも。。。

ではどう対応するか。これも全ての子供達や状況に万能なマニュアルがあるわけではなく、その状況や子供の思考や気質、発達に寄り添い どう導くと良いか試行錯誤が必要になります。それでも、私の経験からは不適切な行動への動機やきっかけに共感を示した上で、適切な表現方法を伝える事で多くの場面、年齢層で対応ができると感じています。

年齢が大きい子達は、自分で考える力が育っているので、「〜するのは良い事?〜するとどうなる?」また、小学生以上であれば「〜すると相手はどう感じる?これは良い方法だったかな」と言う問いかけにも自分で考えて、答えを出すことも可能です

そこへ持っていくためにも「今自分が感じた気持ちや考え/相手が感じているであろう気持ちや考え」について言葉で対話できることは、コミュニケーション力を育てる上でも大切だと感じています
なぜなら、言葉の意味を理解していない事を周りから何度も伝えられても 理解が難しいからです

私達もあまりよく知らない言語で伝えられても、何言いたいんだろう??って思いますよね。なので声掛けが響かない時は、その子はこの言葉の意味を知っているだろうか、理解しているだろうか。そんな視点も必要になります

なので私も日々、その子は何を理解していて、何が原因で、何がしたくて、どんなアプローチが効果的かどうかを常に試行錯誤です
ここでは観察力も必要になります

我が家でお預かりのお子さん達とのやり取りで、物の貸し借りで生じる状況や「お友達を叩く」などの不適切な行動に対する例を次のブログで書きます

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気持ち(感情)を知る:感情コントロールの続き

2024-11-20 | 子供の発達関連
長すぎてしまったので、1つ前の続き

ちなみにですが、子供自身が相手の表情から何かを察してアクションを起こす。と言うのは実は難易度が高いことです。

中には、そういった事に才能があるというか、敏感さを持っているお子さんは割と小さいうちから 相手の気持ちを理解しているような言動を目にする機会があるかもしれませんが、「お母さん大変そうだから手伝おうかな」とか「お友達もこのおもちゃ使いたいだろうから、私は我慢して譲ってあげようかな」とか「お友達一人で寂しそうだから声かけてみようかな」なんて「相手の視点に立って子供自身が自ら気を回せる」のは小学校後半以降だと思って、幼稚園生以下には期待しない方が良い事です。低学年でもまだまだピンと来てない子達がいてもおかしなことではないです。

わかっているようで、伝わっているようで、実は伝わっていなかった。。応用がきかない。また同じ事を繰り返す。。。大人は何度同じことを言えば。。あんなに何度も言ってるのに。。とイライラするかもしれません。

子供の言動が自分勝手、自分都合優先に感じるかもしれませんが、それはそういう思考の発達段階や脳機能の発達スピード関係していると考えれられます

だからと言って放っておけば、勝手に身につくか。。と言えば、それも難しい。だからこそ、大人からのガイドが必要であり、それは大人の出番でもある。

子供が感情を理解するプロセスや、その感情を言葉にして伝えること、誰かや何かを傷つける方法ではない表現方法や伝え方の提案、声掛けアプローチを続けることは 学びプロセスとしてとても大切です。

子供を虐待してしまう原因の1つは、こう言ったことを大人自身が知らない、または学ぶ機会が無かった事によって、「言うことを聞かない身勝手な子」「大人を馬鹿にしている」「このままでは自分勝手な大人になってしまう。そんな大人になってほしくない」「何とかしないと周りの目が。。」というような大人が抱く負の感情が高まり、大人自身がその気持ちを適切に消化しきれず、虐待という不適切な対応をしてしまうのかもしれません。

だからこそ、子供達が小さい頃から、感情を知り、適切な感情との向き合い方を身につける事は、生涯を通じて役に立つ大切なスキルを身につける事でもあります

子供達と関わる大人達みんなが、どの子に対しても 同じようなスタンスでアプローチできると、子供達は周囲の人達と関わりながら、上手に感情コントロールスキルを学べると思っています

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気持ち(感情)を知る:感情コントロールの第一歩

2024-11-19 | 子供の発達関連
低年齢のお子さん達が感情コントロールを身につける為の大切な第一歩として「感情表現や感じている気持ちを知る」という過程があります

嬉しい、楽しい、悲しい、寂しい、怒っている、つまらない、わくわくする、驚く、眠い、つかれた、痛い、何かに嫌だと感じる、。。。ect..

その言葉と実際の気持ちが合致するまでに、顔の表情の違いや それが何を表現するかなどを理解する段階があります

久しぶりに使ってみたこちらのツール


嬉しい、悲しい、わくわくする、イライラする(どうしていいかわからない)、怖い、怒ってるの6つの感情の写真があります
クルクル回せるように作ったので、それで子供達の気を引きやすいという点もありますが
回しながら、写真の子がどう言う気持ちかを子供達に聞いてみます

泣いてる=悲しい happy=嬉しい=わらってる 怒ってる などは 子供達の方から意見が出ました

こちらの絵本も「読んで」と持ってきてくれる絵本の1つ


様々な表情があり、1年以上読んでいるかなと思いますが、少しずつ顔の表情と言葉が一致してきてる子達がいるのを感じます

特に「嬉しい」「悲しい」「怒ってる」は、子供達の中では説明はできないんだけど、他の絵本を読む時も時々そこに出てくる登場人物の気持ちを聞いていますが、上記の3つは 言葉と感情がその絵本の表情から理解できているように感じます

嬉しい: 目が細くなっていて お口が大きく開き 柔らかい優しい表情

悲しい/泣いている: 目に涙が出ている。悲しくて泣いている時は目尻が少し下がっている。

怒っている: 顔の中心にエネルギーが集まっていて、目や眉毛が吊り上がっている

ワクワクする: 目も口も大きく開いている

どうしていいかわからない(イライラする): お口が閉じてるけど何か言いたい。この後怒っちゃうかも

怖い: ぎゅっと縮まった感じで肩も少し上がってる

そんな説明と共に実際にみんなで表情作りをやってみたりしました

また、「どんな時に嬉しい?/悲しい?」という質問をしてみましたが、これに対しては説明するのが難しい様子だったので
聞き方を変えてみました

ママやパパと遊ぶ: 「楽しい」

もっとママやパパといたかったのに私をここ(我が家)においてお家や仕事に行っちゃった 
:「寂しい 悲しい」


ママとパパが「おうちに帰るよ」と、迎えに来た時は「悲しい?嬉しい?」:「嬉しい」😀 

葉っぱで遊んでいる時: 楽しい

大切なおもちゃ壊れちゃった :悲しい

本が破れちゃった :悲しい

お友達にブロックのタワーを壊されちゃった: 悲しい

最近兄弟が生まれたお子さんに、初めて赤ちゃんに会った時はどういう気持ちだった?と聞いてみたら:
 「わくわくした」 

おばけがいたら?:「怖い」

もしブルドーザーがここにきたら ワクワク?怖い?:「怖い」
どうして怖い?:「大きい音が怖い」

ゴミ収集車がきたら ワクワク? 怖い? :「怖い」
これは私的には意外な答えでしたが、ブルードーザーと同様に 今日のメンバー達は大きな音が怖いと言ってました

どんな時涙がでるかな?

転んで涙が出てきた。どうして?: 痛い

ほんの数分の会話ですが、色々な気持ちを理解していることがわかりました。


ちなみにですが、1年前、1歳だった子達は当時 朝パパやママが車で行ってしまうと泣いてしまう際に 「パパが行っちゃって嬉しい?」「パパが行っちゃて寂しい?」「パパが行っちゃって悲しい?」のどれにも「うん」とうなづいていました。

「うれしい」「さみしい」「かなしい」と何となく「〜しい」と、音が似ているから おそらく「寂しい」か「悲しい」が適切ですが「嬉しい」も子供達の中では同様でした

でも1年後の今は、2、3歳の子達は「うれしい」と「寂しい/かなしい」の違いを理解しています😀 


まだ言葉で上手に伝えられない発達段階のお子さん達にも 転んでしまって「いたかったね」「びっくりしたね」 お友達に叩かれて「いたかったね」「いやだったね」 ママが迎えにきてくれて「嬉しいね」 おともだちが優しくしてくれて「嬉しいね」 寝る時間の前に あくびをしていたら「ねむたいね」「疲れたね」など 今その子が抱える気持ちを言葉にして伝えることで 感情を言葉で知る。理解するという学びを得ることができます

また、言葉で話せる子には 感情に触れる状況になった時に「どう言う気持ちか」を聞いてみると(怒っている時は落ち着いた後に)、その子自身も自分の気持ちを知る/理解する 事につながります。そして、感情や意思に共感して、必要な状況であれば代案プロセスに進めます。

自分が今どういう気持ちなのかを知ることで、次の何がそういう気持ちにさせているのかに向き合う一歩になります。

これは、大人も同様に使えます
自分が何にイライラしているのか、その背景には何が関係して、どういった気持ちが隠れていたのか。自分の感情に向き合う事で、自分自身の感情コントロール力を鍛える事ができます


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子供の成長を感じた嬉しい出来事

2024-11-03 | 子供の発達関連
先週、次男の成長を感じる とても嬉しい出来事がありました

負の感情のスイッチが入る事は、日常の様々な場面で訪れますが今回のケースは

平日に学校がお休みだった日があり、次男が私のデイケアを少し手伝ってくれて
お預かりのお子さん達と遊んでくれた時に見られた成長でした

次男は少し年上の一緒に遊んでくれるお兄ちゃん的な存在で、家にいると子供達もいつも喜んでくれるのだけど
彼らの気持ちがエキサイトしてくると、嬉しさに手加減がわからなくなってくるのが2、3歳児

相手が「やめて」と言った事はしない。というのはデイケアでも家庭でも鉄則で、そこは私も「やめてって言ってるから〜しないよ」などと伝えますが、すぐに「はい」とやめてくれる子達ばかりではないお年頃。

2、3歳児達にしてみると お家でパパやママと遊ぶ感覚? でも次男はまだ小学生で、大人ではない上に、彼は感情のコントロールに課題を抱えている。なので、「嫌だ。やめて」と伝えた事をやめてくれない事に、感情のスイッチが入って「やめろって何度も言ってるだろ!!!」と怒ってしまったり。。

子供達が喜ぶだろうと思って作った物を、故意ではなくても手加減がわからない事で、壊されてしまい、それが何度か続くと限界が来て「なんで何度も壊すんだよ!せっかく作ったのに!」と怒ってしまう。。という事が過去にありました

でも大きな声で感情ぶつけても残念ながら子供達には伝わらない。
そこで、過去にこれらの事を一緒に「再評価」をした事があります

なぜ怒りの感情が湧いたのか。そこは、上記にも書いてあるように、次男は子供達を楽しませよう、喜ばせたいと思って 働きかけてくれた。でも、。自分が嫌だと思うことをされたり、作った物を何度も壊された。それにより、自分の気持ちを踏み躙られたような、やめてくれない=尊重されていない、馬鹿にされているような気持ちが生じて、それが「怒り」という感情につながった。そして、その気持ちが大きくなり消化できずに、感情を爆発させた。

でも残念ながら、「遊んでいた気持ち」の2、3歳児にとっては、次男が感情を爆発させたところで、なぜ怒ったのかは伝わっていない
中には気にせず続ける子達もいる。そうすると、彼はますます尊重されていない気持ちが膨らみ怒りも増す。 私が次男を呼ぶ声は完全に届かない状態。。
次男は子供達が自分に嫌がらせをしていると勘違いしてしまう。

でも、次男と遊べる事に子供達は喜んでおり、学校から帰ってくる姿を見て喜ぶように、次男の事は嫌いではなく「好き」な存在である。のは見ていてわかる。

なので、私はその時、デイケアの子達には 次男が何故怒ったのか。何が嫌だったのか。やめてと言われた事はやめる。それらを簡単に伝えました

そして次男には、彼が2、3歳児達を喜ばせようと思って取り組んでくれた事への理解。だけど、子供達の行動の一部は、彼の許容を超えていて嫌だっ事。また、やめてと言ったのにそれが伝わらない事で、自分が尊重されていないと感じ嫌な気持ちになった事。子供達はやめなくてはならなかったけど、遊んでくれた事が嬉しかった事。まだ「やめて」と言われてもすぐに辞める事が難しいこと。

また、こういう時は、これからも「やめて」と伝える事や、「これをされると嫌だ」という事は子供達に伝えていい。でも、そこで怒りの感情を爆発させても 残念ながら子供達に次男の本当の気持ちは伝わらないから、困った時は私の助けを求める事や、その場を立ち去る事。を方法として提案しました

ブロックで作った物に関しても、次男を嫌な気持ちにさせようと思って壊すのではなく、年齢によっては形ある物を崩す事が楽しいと思う子もいるし、どれくらいの力で触ると壊れてしまうのか、どこを触ると壊れてしまうのか、まだ次男のようにはわからないこと。

だから、次男を困らせたり悪気があって壊しているのではないこと。 そういう時は、気を付けるポイントを伝えてあげたり、壊れちゃってもわざとじゃないと思って作り直す。壊すのをどうしてもやめない事で怒りの気持ちが湧いてきたら、私がその子を別の遊びに誘うから、助けを求める事。そんな話をしました

そしたら、先週の金曜日はそれを上手に実行してくれて、子供達の前で一度も感情を爆発させなかったのです。
一度、ブロックで作ったマーブルランを何度か壊されてしまった際に、静かにその場から立ち去って、部屋に行った時があり(気持ちのクールダウン)、でも「我慢したんだな」と思っていたら、少しして私のところへ来て「あの時本当は叫びたいくらい嫌だった」と静かな声で話してくれたんです

「うん、そうかなって思ってたよ。楽しませようと思って一生懸命作った物が わざとじゃなくても何度も壊されて嫌だったよね。怒るの我慢してたのもわかったよ。爆発せずに感情コントロールできたね!頑張った!」と言ってハグをしたら、また子供達との空間に戻って、マーブルランを作り直してくれました

この場面は、私自身ここ数年の取り組みがむくわれたような気持ちにもなり、この先も一進一退あるのはわかっているけれど、本当に嬉しい成長を感じた瞬間でした。 もちろん、ダディくんと長男にもその話をし、次男は彼らからも褒められ、とても良い経験を積める1日となりました。

さらに、翌日はいつも頑なに拒否する部屋の片付けまで自らしてくれて!!!!😊 

時々こっちが泣きたくなるくらい エネルギーぶつけられてしんどい時もあるんだけど、気持ちへの理解と共感、適切な気持ちの表現方法と対処、そして それができた時に認めて、褒めてあげること。 この地道な繰り返しは確実に子供の心と感情、言動を成長させ、変えていけると感じました

低年齢で癇癪で訴えるお子さん達にも、「〜がしたいから」というのがわかった時は 「そしたら〜と言えばいいよ」と伝えると、3、4歳くらいの子達でも、そう伝えようと試みてくれます。
先日キンダークラスでも着替えがうまくできずに癇癪で訴えてきた子に、「ブーツが履けないから手伝って」と言ったら良いことを伝えると、そのように私に伝えてきました。なので「いいよ」とこたえて履かせる手伝いをしたら、別の場面でも「手伝って」が言えました。
ちょうど放課後クラスのお迎えでご家族に会う機会があり、その話を伝えたら とても感謝されました。その子も親御さんの前で褒められて嬉しそうでしたよ😊 

実はこのストラテジーは大人社会でも適応されると思うんですよね
そう、子育てや子供とポジティブに関わる経験値は、一筋縄では行かない事も多いけれど、大人社会での良きリーダー気質の育成とも繋がると思いませんか
そんなトレーニングを日々行えると思うのもポジティブかも!?



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子供の感情コントロール

2024-11-03 | 子供の発達関連
子供の苦手と関わる時は、大人自身も頭、エネルギー、忍耐を使いますよね。
苦手分野は人それぞれ異なり、それを本人が困ったり、ストレスを感じないレベルに成長するにも、得意な人と比べるとさらに何年もかかることもある

感情のコントロールも人によって得意不得意があり、何十年と生きている大人でも難しい人はたくさんいると思います。
子供達は表現力、知識、経験、気持ちの回復力が全て未発達で乏しいので、これらが特に苦手な子達にとっては 感情や言動のコントロールはとっても大変なこと。
時に子供が抱えた膨大な負の気持ちのエネルギーをストレートにぶつけられると、大人も疲労困憊。

我が家も次男が感情コントロールがとても苦手のため、もう何年も親子で向き合っています。波があるので、その波と重なると 誰か助けて。。。。って心の中で叫んだ事が何度もあります

一度、心理の専門家に相談した事が4年前くらい?にありましたが、お金(約$500)と時間、個人情報の損失で、フィードバックゼロだった事があり、たまたまその人と合わなかったのかもしれませんが、セカンドオピニオンに再び費用と時間を費やす気持ちになれずに、自分自身が学んだ心理学や発達心理の知識と、それらの勉強をきっかけに知り得た専門家の方達が発信している情報を元に、今も試行錯誤の繰り返しです

一進一退、山あり谷ありの成長で、負の波がやってくると、私達もああ。。助けて。。。やっぱりダメなのだろうか。。と思う事もありますが、時々、「成長した場面に遭遇」する事があり、その積み重ねが方向性は間違えてないのだろうと感じる嬉しい瞬間です
その経験は困難を抱える本人にとっても、できた事として嬉しいし、自信につながっていると感じます

私は、子供達が大人になるまでに、困難や感情の波がやってきた時に 気持ちを落ち着かせ、自分が思い描いていたように事が進まなかった事に、一呼吸できて 気持ちを立て直し、ポジティブな気持ちで感情が消化できるスキルを身につけて欲しいと心から願っています

長男は割とこの分野は得意のようで、小さい頃から気持ちの立て直しも上手

同じように子供からの負の言動に 気持ちが振り回され、疲れてしまう親御さん達がいたら、残念ながら即効性はないのだけど、一進一退あっても確実に少しずつ、もしかしたら10年かかる根気が必要かもしれないし、理解に乏しい周囲から心無い言葉に傷つく事もあるかもしれませんが、私自身が我が子と、仕事で関わってきた子達(0ー10歳くらい)と接する中で 確実に効果を感じている事を共有させてください

低年齢のうちから丁寧に働きかけるのがおすすめです

実行ポイント3つ
1 子供の言動に隠された背景への理解と共感力

2 不適切な言動の代わりになる 適切な言動の提案をする導き

3 できたことの受け止めとポジティブな評価

そして、これらを実行する上で助けとなったのが「再評価」という考え方

私が数年間 子供の感情コントロールと向き合い、悩む中で、出会った情報の1つが、アメリカで小児精神科医/脳神経科学者をされている「内田舞さん」というお医者さんの研究テーマの1つである「再評価:Reappraisal」です。

とってもおすすめの考え方なので、彼女の本を読んだり、You tubeなどで検索してみると
今日から使える考え方です


気持ちの容認。今、どういう気持ちなのか
なぜそのような気持ちや考えになったのか
では本当にその気持ちと考えに、起こった出来事とズレはないのか
何が本当の問題で、大切な事は何か
どうすれば気持ちを立て直せるか

そんなスキルを身につけられる方法です

彼女の本はこちら。(大人社会で直面する状況も色々書いてあります)


内田先生の経験が含まれる参考になるYou tubeはこちら。


私と次男の再評価エピソードは次のブログで





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Resilience 気持ちの回復力

2024-07-16 | 子供の発達関連
癇癪を起こす、泣き叫ぶ、物を投げる、ひっくり返って暴れる、黙り込む。。さまざまな方法で子供達は「うまくいかなかった事」「できる/やろうと思っていた事ができないとなった状況」などに、その気持ちを表す方法として、上記のような態度を見せる事があります。

どれもどちらかというと不適切と判断されてしまう表現方法。

これらも、子供個人に得意不得意があり、不得意な子にはより丁寧に、時間をかけて(子供によっては数年単位)接して続ける事で成長が期待できます

関わる大人側は、できるだけ子供が発する「負のエネルギー」に気持ちを揺さぶられないように踏ん張る。

そして、気持ちへの共感と、ポジティブな声掛け、状況によっては適切な言動の提案。は、子供達の気持ちの切り替えや、適切な感情表現を身につける学びにつながります。

これは1例ですが
形ある物を崩す事に楽しさを感じる段階に満足すると、今度は形あるものを作る事が楽しくなってきます。
でも、毎回うまく作れるわけではない。 何度かやってみても思い通りにいかない時もある。

こんな時、多くの子供達がフラストレーションを感じ、癇癪を起こしたり、使っていた物に当たったり、投げたり、足で蹴ってみたり。そんな姿を目にします。

「ブロックなどで物を積み上げる遊び」に関しては、崩れてしまった時に 明るいトーンで「もう1回🎵」と声かけをするのはおすすめです

なかなか実行できない場合は、私がやってみせる場合もあります。
そして、崩れたら「もう1回🎵」と言って作り直す。

今日はマグナタイルを使って、積み上げをしている子がいました
立たせるのも、少しコツが必要です

そして、この上に別のタイルを積んでいくの
やりたいことは伝わってくるんだけど、デザイン的に難易度高いし、遊んでいた子の力加減なども考えると割とすぐに崩れちゃうだろうな。。と観ていました

上手にね、この小さいタイルを2、3枚は積み上げていたんですが、やはり崩れちゃう。

そして、それが嫌で「わ〜!!」っと癇癪を起こしたのですが
私がそっと「もう1回🎵 もう1回作ってみたらいいんじゃない?」と声をかけました。

この子の場合は、自分で実行に移せたので、私は近くで見守っていました

この時点でひっくり返ったり気持ちの切り替えが難しい子には、「壊れちゃって嫌だったね。壊れたらまた作ったらいいよ」などと声をかけ、私が代わりに作って見せて、崩れちゃったら「もう1回🎵」と言って作り直す姿を見せたり、一緒に作って同じような働きかけをしています

今回の子は、やっぱり2、3枚乗せると崩れちゃう。でもしばらく近くで様子を見ていたので、毎回崩れたら「もう1回🎵」と明るいトーンで声をかけました

すると、癇癪を起こす事をやめ、何度か繰り返すうちに子供自ら「もう1回🎵」と言って作り直すようになりました

ここまで来たら、私の役割は終了。
できた作品を崩れる前に写真を撮って、ママとパパに送るね。と伝えました。

我が子&お預かりの子達、仕事で行ったキンダーやデイケアでも何度も試していますが おすすめの方法です

そして、小さい頃から「思い通りにいかなかった事や状況」に対して、ポジティブに気持ちの切り替えに導いてもらえる経験の積み重ねは、Resilienceを身につける練習になります。

日常の遊びや生活の中で出会う「そうじゃない〜」「違う〜!」「なんで〜」と感じたであろう子供達にとっての困難な出来事は、大人目線では大した事がなくても、目の前の事に一生懸命な子供達本人にとってはもちろん「重要」であり、決して些細な事ではないのだけど、気持ちの切り替えが難しい子達にとっても そんな状況こそ、心の回復力を鍛える良き練習の機会となります

特に切り替えが難しい子には 「〜したかったよね。」「〜で嫌だったよね」などの共感は効果があります。 でも、癇癪を起こしている最中、感情がたかぶっている最中は 残念ながら何を言っても「その子の名前を言っただけでも」さらに癇癪がひどくなる事もあるので、あまりに火がついたような癇癪の場合は、落ち着いてからのアプローチがおすすめです

成功率が100%じゃなくても、何度か繰り返すうちに少しずつ変わって行く姿が見られると思います

癇癪などの不適切な言動は特に幼少期のお子さん達にはよく見られる光景ですが、子供自身が適切な言動を学べないまま思春期になり、大人になると、本人の心、とてもしんどいと思うんですよね。 




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子供の不適切な言動に直面した時の対応

2024-06-04 | 子供の発達関連
低年齢のお子さん達が一緒に遊ぶプレイデイトなどに行くと、我が子が周りの子達とトラブルを起こさないかなど、ストレスを感じてしまう親御さん達、きっといますよね。

特に、物の取り合いや、手足が出たり、噛みついたり、癇癪を起こしたり。。

私の経験上、親達は周りの大人達の反応を気にしてしまったり、我が子をよく知らない大人達が可愛い我が子をネガティブにジャッジしてしまわないか。なんて心配がよぎってしまう方達もいるかなと思います


これは就学前のお子さんに限らず、幼稚園生、小学生、思春期の子達にも、きっと私達大人にとっても同じかなと思う事として

「なぜ不適切な言動をしたくなったのか」そこに理解を示すプロセスがあるかないかで、その後の素直さや態度が変わってくると思いませんか

実際、私はそれらの経験をいろいろな所で実感しました

噛み付く、叩く、物を投げる、押す、蹴る、唾を吐く、ひっかく、など身体的に自分や誰かが怪我をするリスクがある場合は、事前に予防できれば声かけや、手を止めるなどして その行為を止める事もできると思います

その時に、その言動が適切か、不適切か判断能力がある子に対しては「たたくのはいいの?」と声掛けするだけで、本人が手を止める場合もあります

それでも、気持ちや行動を抑えられず不適切な方法を使ってしまった場合

私の中での鉄則

1、子供が落ち着くのを待つ。または落ち着かせる。 (癇癪中、感情がたかぶっている時、周りの声掛けは残念ながら届きません)*もちろん安全環境は確保

2、何がしたかったかをたずねてみる。言葉で話せる子は その子の話を聞いてみる。
まだうまく話せない時は、予想を伝えてみる。「これを使ってみたかったの?」「自分が持っているこれを取られると思ったの?」「壊されてしまったのが嫌だったの?」「もっとやりたかったの?」など。ジェスチャーや頷きで答えてくれる事もある

*この時、子供の答えや反応をできるだけ待つ。 子供は大人のスピード感では応答できないのと、子供それぞれに考える時間も異なるので、考え中の可能性を考えて大人は子供から即答を期待しない。

3、その子の発言、考えに理解を示す。

そして、ここからが大人の役割!

4、理解を示した上で、「どうしたらよかったのか」適切な言動を伝える。

これ、本当に大事なんです。

例えば「この車を〜も使いたかったの?」に対して、そうだとの反応が得られた時は「私も使っていい?って聞いてみたらいいと思うよ」などの、提案をしてみます。

「〜しなさい」ではなく「こういう選択肢があるんだよ」と提案するような伝え方です

気持ちが落ち着いた後の子達は、大抵そうすれば良いのかと、そう伝えてくれます。

5、相手の気持ちについて一緒に考えてみる。自分が不適切な対応をしてしまった相手の子に対し、急に叩かれて、噛みつかれて 嬉しかったかな?痛かったかな?悲しかったかな? 

わかる場合は、自分で「ごめんね」が言えます。

わからない場合は「叩かれて痛かったんだよ。」そういう時は「ごめんね」って言うんだよ。

と導いであげると、子供達素直に対応します

子供達は、学んでいる最中。自分のその瞬間の気持ちや欲求で不適切な言動を選択してしまった時は、それが不適切であることを伝え、その代わりに こういう適切な言動があるという事を伝えていくと、子供達少しずつ、少しずつ 適切な方法を学んでいきます

誰かが怪我をするのは避けたいけれど、子供同士の日常トラブルは、実は声掛けや導き方によっては子供達が社会性を学ぶ絶好のチャンス!

気持ちや行動のコントロールが特に苦手な子は、年単位で時間がかかる事ですが、兄弟がいる家庭は、ご家庭でも同じように対応すると(家庭内では素直になれない時もあるかもしれませんが)、少しずつ、少しずつ適切な方へ変わっていきます。

ポジティブな声掛けも大切です。


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リスキープレイ

2024-04-12 | 子供の発達関連
子供達の安全が第一というのは 御もっともであり理解できる事なんですが、気をつけていても どんな事にも100%というのはありえない事で。。

また、子供の安全への配慮という名の 訴えられないようにする目的が隠れているようにも思えてならない事に、正直なところ疑問を抱きます
働く側の人権を守るという意味も含むのだと思いますが。。

例えば、近所の幼稚園の園庭にある雲梯から手を滑らせて落ちた子が、骨折をしてしまった。そういったケースが1年の間に2件以上発生したことにより、学校の時間帯での雲梯使用が禁止されてしまう。

「怪我防止」という安全配慮と言えるかもしれないけれど、むしろ、幼稚園から低学年用で高さがそれほどあるわけでなく、地面が土に敷かれたウッドチップという環境で骨折をしてしまう子達がいる現状に対して、その子が骨や関節に先天的な疾患がある場合を除き、逆にちょっと転んだだけでは骨折しないような身体的発達の促進や丈夫な体を作る食生活。そういったことにも目を向ける必要があると、私は個人的には思うのです

監視下の元、雲梯に挑戦したい子達に対しては、それに挑戦する時間をあえて作るとかね。

身体能力も、子供自身が持つ能力に個人差は確実にあると感じます。教えなくても自分でどんどん挑戦できる将来アスリート候補のような子もいれば、バランスの不安定さや高さの変化に慎重な子もいる。

でもそれ以上に、どの子達にも、様々な動かしたいと思う身体の発達段階(ハイハイ、転がる、歩く、走る、投げる、飛ぶ、登る、たたく、ぶら下がる、こぐetc)があり、そのタイミングに合わせてどんどんその動きを繰り返しできる環境を提供すること。そのために必要なサポートをすることは、身体能力の発達にとても重要だと、我が子達の成長を見ていても、仕事で関わるお子さん達を見ていても思います。

例えば、ハイハイができる0歳の赤ちゃんが、階段や公園の遊具を登ろうとしています。

この時に「落ちたりひっくり返ったら危ないから」とやめさせてしまう方も時々見かけます。
でも、これは実はとても勿体無い。

身体の使い方を覚え、その動きやバランスが安定するまでは、サポートが必要です。
少し高さがある場合は、もしバランスを崩した際に支えたり、受け止められる位置に大人がいる必要があります

例えば、ジャングルジムを登る時のリスクとして考えられることは、登りながら足元が滑って、バランスを崩し、落ちたりぶつけて怪我をする事が考えられます。

この場合、私はいつも子供の靴のかかかとを少し支えて足元を安定させ、その子が滑らないよう、安定してジャングルジムに立てるようにサポートします。
お子さんによっては腰のあたりの服も軽く掴んで支えてあげると、上手に登ります。
1段でも登れた時は「自分で登れたね〜!」と感動を伝えると、0歳、1歳児でもその感動が伝わり、「自分でできた!」という感覚がさらにやる気に火をつけます

しかし、もしここで、バランス感覚が不安定なまま、サポートが全くなく滑って怪我をしてしまったら、その時の痛みと恐怖心でその子はしばらく挑戦することをしないかもしれません

やってみたいけど、できるかなあ。。という不安が「できた!」という感覚になった時、子供達は何度も何度も繰り返します。

そして、何度も繰り返すうちに、身体がそのバランスと動かし方の感覚を習得します

うちの庭でよくやるのが、スロープの上り下り

これも、最初から躊躇することなく、スタスタと行けちゃう子もいます。
でも大抵は最初はゆ〜っくり慎重です。

この時、慣れるまでは必ず様子を見て、足が止まったら「お手伝いする?」と聞いて手を差しのべ、可能な限り最後まで歩かせます。
手をつないだまま下りられたとしても、「下りられたね!」とできたことを伝えます。

お子さんによっては、やる前に手を伸ばして「手伝ってほしい」と伝えてくる子達もいます。その時は、何度でも手伝います。

そして見ていると、ある日ふとね、「自分でやってみよう!」と、挑戦する姿を見かけます。
この時は本人もとても慎重で真剣。私も声をかけず、見守ります。
そしてついに地面に足がついた時「自分で下りられたね!」というと、大抵安堵と共に、満足そうな表情かニコニコです。 そして、何度もまた繰り返します。

リスキーな遊びは、怪我と紙一重ですが、雲梯だったら、ぶら下がりやジャンプ、そういった活動レベルもみてから、取り入れて挑戦させることで、腕の力も、体幹も鍛えられるとても良い遊具だと思うんですけどね

でも学校で骨折などしてしまうと、見えないような小さな傷でも気にする親御さんもたまにいるから、責任問題とかを考えると
怪我や訴訟リスクを減らす=やらせない
そんな発想になってしまうのかな。。。

わからなくはないけれど、なんか違うと思うんだな。。
私はその発想は、子供への安全配慮といいつつ、発達する機会を奪ってしまう判断とも言えると思うんですね。

こういった事は、教育者側だけでなく、家庭とも発達に必要な要素についての情報や、リスキープレイのメリットを共有する事で、可能な限り相互理解を得る事。その上で、子供達にも 必要であれば上達のコツやサポートをする事で、「できた体験」を積み重ね、自信と身体能力の発達を促進できると思うんですけどね。





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順番この練習に

2024-02-29 | 子供の発達関連
低年齢のお子さん達の成長過程の1つに、物の共有があると思います

他のお子さん達とトラブルにならないように。。。とストレスを感じてしまう親御さんも珍しくないかもしれません。

0歳の赤ちゃんは、よほど驚かされたり、恐怖を感じるような状況でなければ、持っていたものを誰かが取ってしまっても キョトンとしていて、あまり気にする様子が見られず別の物を渡すとそれで満足する様子が見られます

「ちょうだい」に対しても快く「はい」と渡してくれたり。

でもだんだんと「私の」「私が使っている」「私が使いたい」という気持ちが芽生え 強くなり、最初は無言だけど、ぎゅーっと握って離さなかったり、どうにか試行錯誤でそれを手にしようと態度で示すようになり

言葉で伝えられるようになっても、癇癪で訴える子もいれば、使える片言で「自分が使う」と主張する姿が見られます

中には、適切な方法ではありませんが、手足を出したり、噛みついたりという態度で主張する姿も見られます

英語だとこういった物の取り合いによる絡み合いはconflictも言われ、2歳前後の子達は「Mine!」「My turn!」と主張する姿を目にします

見ている周りは喧嘩をしているような感じもして、ヒヤヒヤするかもしれませんが、「自分が使いたい」「自分の番」「今私が使っている」という意思を主張できることは、意地悪でもなく、実は情緒の成長過程でもとても大切で、健全な発達

でもそれによって、自分、他の子、物が傷つく状況は不適切なので、そうならない方法を何度も伝え、子供達に身につけてもらうのが望ましい。

私がお子さん達と関わっていて感じること。

例えば、ボール遊びを見ていると、「キャッチボール」というのは かなりハードルが高いのだなと感じます。

自分が持っていたいボールを相手に転がしたり、投げたり、蹴ったりしてパスする=とられる と感じているように見受けられます。

なぜなら、私には渡してくれるからです

きっと、子供達の中で、「私に渡してもまた自分へ戻ってくる」でも「あの子に渡すと、そのまま持っていかれちゃう」そんな感覚的な心理があるように感じます。

なので私が一緒に入れる時は、どちらにもパスをし「別の子に渡っても、自分にまた戻ってくる」という感覚を経験を通して積み重ねてほしいなと思って関わっています

子供同士でパスできるのは、3歳以降が多いかな。。。と感じます

この絵本は、歯磨きの絵本です。

おもちゃ用にしている歯ブラシを使って、絵本に出てくるキャラクターの歯磨きをしてみせると、100%「自分もやりたい!」と歯ブラシを取りにきます

この時も、見てると最初は「自分だけが使う」と主張する子がほとんどです。

でも1つのページに、やりたい子が3人いたら、 「次は〜の番」と終わったら隣の子に 最初は私が手伝って渡し、必ずまた自分の順番が回ってくる経験を繰り返します

こういった遊びを日々繰り返していると、自分の番が終わると 隣の子に「はい」と渡せるようになるんですね。

この絵本の場合はお話も短いので、順番が回ってくる待ち時間が短いのもよいのかもしれません

そしてこういった積み重ねから少しずつ「自分が終わったら、待ってる子に譲る」という事を理解するようになります

そうすると、ブランコや他のおもちゃも、「終わったら〜の番ね。〜にはいしてね」と伝えておくと、ある程度自分が満足すると自分から「はい」と譲ってる姿も見られるようになります

自分が使いたい という主張ができることも大切だし、今使っている子がいる場合は、その子の気持ちや意思も尊重してあげることも大切待つ経験)

その上で、順番を理解できると、子供自ら満足した後は「はい」と別の子に譲ることができるようになる

即効性はもちろんありませんが、日々の遊びを通して お友達と関わりながら学び成長していく姿に、私は何度も感動しています

自我芽生え、「わたしの」の主張が強くなってきたら、日々の遊びを通して、順番や自分以外の人と共有する経験を積ませることはとてもおすすめです





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遊びの中に文字の認識を取り入れる方法の1つ

2024-01-02 | 子供の発達関連
キンダーガーデンのクラスに行った時に、生き物の人形が大量に箱に入っていたんだけど、あまりこれを活用している様子が見られず

子供達がどんな風に遊ぶかな。。。と、実験的に試してみた遊び
最初は、トレーのそれぞれの部分に、一匹ずつ、異なる種類の動物を置いて、それ以外は、箱に入れたまま、近くにトングをいくつか置いておきました

朝、子供達が教室に入ってくると、それぞれ 遊びたい物を見つけて活動を始めますが、最初は3−4人だったと思います。
テーブルに集まっていて、動物の名前を言ったり、箱の中に沢山ある動物人形を見て、仕分け作業を自発的に始めました

私の目論見通りの展開😁 

仕分けをしながら、この動物は何だと名前をお互いに話しています。

そこで、1つ思いついた事がありました

最近特にキンダー2年目のSK (Senior kindergarten)の子達が、スペルに興味を示していて、ごっこ遊びで図書館やお店を作ると「図書館ってどう書くの?」「店が閉まってるってどう書くの?」。手紙やカードを作ると「お母さん、お父さん、大好き」ってどう書くの?などと聞いてくる子達が多いので、動物の単語を書いてみたんです

そして、子供達に例えば「どっちが猫だと思う?」と聞いて「Cats /Pigs」の2択で見せてみたんです

すると、ほとんどの子達が「Cat」を選びました。

そこで、ただ、「正解」というのではなく

少し驚いた表情を見せて 「どうしてこっちがCatだと思ったの?」

と、聞いてみるんですね。

ちなみに、こういうタイプの質問は、必ずしも答えは1つである必要はなく、自分がそう思った事を伝えられたら、花丸です。

すると「Cat はC(発音)だから!」と教えてくれるではありませんか!」


クラスのサークルタイムではA,B,Cの歌のように、アルファベットのレターとしての読み方を学ぶ他に、単語の例を出して「音」も学ぶんですね。

なので、「C」だから 「Catが猫!」という答えが返ってきたわけです

結構感動でしたよ😊 

中には 同じように「どうしてこっちがCatだと思ったの?」と聞くと
「え〜。正解って知らなかったけど、なんとなくこっちかなーと思ったから!」なんて答えもあります。

その時も「いい選択だったね!」とか褒めてあげると、子供達継続してニコニコ参加してくれます。

そして、側で「C」だから 「Catが猫!」とクラスメイトが発言してる事から学べる場合もあるんですね。

もし、わからない様子の場合は、私だったら「こっちが猫だよ。C A Tで猫だよ」と、スペルを1つ1つ指さしながら さらりと伝えるだけにします

そして、ちょっとひっかけで 「猫(cats)と牛(cows)を見せて」 どっちが猫だと思う?と聞くと

う。。。。。。。ん。。。。と、迷う子達も多かったです。

他の動物でも同じように問いかけてみると、やはり、同じように最初の音と文字で選ぶ様子が見られました

この子達は、単語の最初の文字と、音で単語のスペル認識しているんだな。と言うことがわかりました。

でも、これがわかっているだけでも大した物です。

この遊びから
トングという小道具を上手に使う手先の運動
物を同じカテゴリー別に分ける認識と力
動物の名前の認識
名前と単語スペルの認識
文字と音の認識
クラスメイトと一緒に活動する力
大人の質問に対して答えられる(自分の考えや意見を述べる)力

などを育むことができます

日本語でも他の言語でも応用できる遊びだと思います

日本の幼稚園で、ひらがなやカタカナの文字の導入をする際に
こう言った遊びも楽しく取り組めると思います

24名いたクラスで、半分ちょっとの子達が興味を持って自分から取り組んでいました。

全員ではないけれど、それはそれで、その子のその時の興味と発達段階があるので、強要する必要はないし、これに興味を示さなかった子が興味を持っている別の遊びの中に、文字や言葉の導入をすると、別の形で学べます

大人はそんな環境づくりができると、子供達は自発的に様々な事を学ぶことができます



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お留守番、一人歩き、チャイルドシートなどの基準

2023-10-11 | 子供の発達関連
10歳未満の子供のお留守番や、公園で子供だけで遊ぶ事が不適切という日本のニュースを見ました

様々な意見が出て、議論することは課題が見えてきて とても良いことですよね。
この話題、車のシートベルト&チャイルドシート着用義務の議論を思い出しました。
そして、お留守番や独り歩きに関して反対意見多数の日本は治安が良い国なんだなあと改めて感じます

私が子供の頃は、チャイルドシートを使った事がなく、後部座席でゴロゴロしたり、走行中も動き回っていました。(今思うと楽しかったけど恐ろしい〜)

幼稚園の頃には近所の友達宅まで歩いて遊びに行ったり、一緒に公園に出かけたりもしていたような。。。でも少し暗い道は小学生の時でもドキドキしました。

小学校は1年生から大人の付き添いなしに歩いて登下校(きっと日本の小学生達みんなそう??)

周りもみんな同様だったので、そこに特に疑問は抱かなかったです。

ただ、私自身は鍵っ子ではなかったです。家に帰れば必ず誰かがいました。近所の人達も同じ通りの方達とは顔見知り。


シートベルトやチャイルドシートが義務付けられたのは、交通事故に遭遇した場合に、その装着の有無で命を守れるかどうかが変わってくる事が実験やデータでもわかっており、自分自身がいくら運転に気をつけていても どんな事故に遭遇するかは予期できず、その「万が一の時」に 子供と自分自身を 命の危険リスクから守る手段の1つとして有効であるから 着用が義務付けられている。

特に子供は危機管理能力が未発達なので、大人ができるだけ安全な環境を整えてあげる必要がある
チャイルドシートにきちんと座らせていなかったことで、もしも不運にも交通事故に巻き込まれ、その衝撃で外に投げ出されて大事な我が子が亡くなってしまったら。。。エアバッグに挟まれて窒息してしまったら。。
誰の責任? あの時チャイルドシートにちゃんと乗せておけば。。と後悔しても命は戻ってこない。

カナダでは生まれたその日から、チャイルドシートを使うため、子供達はそれが「当たり前の習慣」として身についており、逆に座らせたけど、ベルトをうっかり忘れてしまいそうな時も、子供から教えてくれたりなんて事もたまにあったくらい、子供達にとっても ないことの方が違和感があること。


お留守番に関しては、州によって規定が異なると思うのですが、私の肌感覚でも幼稚園生以下の子が一人、または子供同士でお留守番は危険リスクがとても高いと感じます。

確かオンタリオ州は10歳以上なら短時間であれば、一人でお留守番ができたはず。
でもこれは、10歳だからOKということではなくて、あくまでも 最低限の危機管理能力があり、本人が承諾した時のみです。

本人が不安がっているのに、大人の都合で一人で留守番をさせるのは、これは精神的な虐待だと言われてもおかしくない。

長男が10歳の頃に、「一人でお留守番コース」が市のプログラムであり、お留守番をする際の注意事項を教えてくれるコースがありました。
でも1日中とか、夜通し。。。。というのは 子供が10歳でも私も不安だし、子供も不安だし、通報されると思います。

高校生くらいになって、本人にある程度の危機判断能力があり、気持ちも本人が大丈夫なら、よいかな。というのが私の感覚。

お留守番において大事な基準は「子供自身が安全に不安なく一人で過ごせるのか」

滅多にないことだけど、可能性があるリスクに対して 子供自身がどう感じ、どういった判断と行動を起こすか。

例えば留守番中にもし
  • 地震が来た場合
  • 近隣で火災が発生した場合
  • 急な雷雨で、落雷があった場合
  • 静かな家の中で、物音を感じた場合
  • ピンポーンと誰かがドアベルを鳴らした場合
  • 近所の人が留守だと知り、心配を装って家に入ってこようとした場合(もしかしたら良い人と思っていたご近所さんが性犯罪者かもしれません)
  • 水を飲もうとしたら、コップを落として割ってしまい、血が出てしまった場合
  • 家の中の思わぬ場所で転倒してしまった場合
  • 急に停電になり真っ暗になった場合

    他にも不安要素は考えられますが
    こういった状況にもし子供が一人で、もしくは低年齢の子達が子供だけで留守番をしていたら、どんな心情になるでしょう。
    恐怖や不安に怯えることなく、パニックになることなく、適切な対応が自分の判断でできるでしょうか。

    これらが無理だと思われる場合は、年齢に関係なく一人でお留守番はリスクが高い。

    子供自身にこれらのリスクを伝えた際に、不安や恐怖を感じるのであれば、その気持ちは尊重される必要があり
    それを無視して大人の都合で一人にさせるのであれば、これは虐待だと私は認識します

これらのリスクを理解できない発達段階のお子さんは、危機管理能力がまだないので、一人で留守番は絶対に避けた方が良いです

でも、必ずしも両親のどちらかが、子供に常に付き添う必要もないと思うんですよね。
頼れる家族がいなければ、預かる事が可能な信頼できるお友達やご近所さん、専門の預け先にお願いをする

それこそ定期的に留守番が必要な家庭は 預け先を利用するのが理想ですよね
きっと今回の議論で問題になってることの1つは 急に虐待だ、条例だという報道がされ、じゃあ そういう状況に直面する可能性がある場合に、どこかで預かってもらえますか。という所で、預ける人や場所が身近にない人達が そんなの現実的に無理だと声をあげているのかなと感じました

それと同時に、カナダの生活では小さな子供だけで留守番をさせる感覚がなかったので、こんなに大騒ぎになるほど留守番をしている子供達がいるんだ。。。。という驚きも正直ありました。

でも、それにより、預け先の需要も思っている以上に必要なのではないでしょうか。そこを整えていくのは行政のお仕事ですよね

子供だけで公園で遊ばせる。 これも、10歳の次男一人で歩いては今もやや不安。。大通りを渡らない場所で、自転車で行って待ち合わせなら。。。まあ。
近所の友達数人とか、お兄ちゃん達が一緒ならOK出すかな。

近所の友達から公園や広場へ誘われた時も、大抵相手の親が付き添ってくれてます。うちが誘う時は私かダディくんが付き添っています

14歳の長男が友達と出かけてくる。とバスに乗って市内へ出かけて行くのは
彼は高校への通学でもバスを使っているし、ある程度の危機管理能力も備わっていて、携帯も持っているから誰とどこへいくのかわかっているならOKかな。

もし幼稚園生以下の子が子供だけで住宅街歩いてたら、私はまず周りに大人がいるかどうか確認しますね。
いなかったら声かけて「親か付き添いの大人はどこか」と聞いて(ここで私が不審者に思われてしまう可能性も出てきちゃうけど(笑)、大人が近くにいなかったら私は通報すると思います。

そんなに治安が悪い場所ではありませんが、それでもどんな人が住んでいるかわからないから怖いもん。

もし悪い事考えてる人やドラッグで判断力おかしくなってる人に家の中に連れ込まれたら。。。 
車で近寄ってきて連れ込まれたら。。。

アウトです。 

そのもしものリスクに対して、子供自身が適切な行動を取れないと思うなら、私は一人で外を歩かせないですね。 



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少しすっきりした長年のモヤモヤ

2023-09-25 | 子供の発達関連
長年感じていた事が少しすっきり。 

子供と関わる大人達の子供とのやりとりで、ずーーーーーーっとね、なんか違和感があったことがありまして、でもうまく言葉で説明できない何かだったんです。

それがふと、今日 閃くように、これか!と自分の中でようやくわかった事がありました。

この違和感とは。

英語での大人と子供のやり取りで時々見聞きする事が多いかな。

一見、子供をしつけているように 見え、聞こえるのですが、なんかね、違うの。
変な言い方をすると、ズレてるというか、安っぽいというか。。。

それは、私自身が心がけているアプローチとその方達との注目する視点の違いにあるように感じました。

例えば、片付けの時間に「自分でやろうとしていたこと」を「別の子がやってしまった」

この状況に対して自分でやろうとしていたAが代わりにやってしまったBの事を叩いたり、押してしまい、Bが泣いてしまった。

この場合、Aにとっては 「自分でこれを片付けようと思っていた」事があった。

BはAがそう思っているとは知らず、目の前にあったそれを片付けの時間だから片付けようとした

二人とも片付けようとしていたんです。
どちらかに相手を傷つけようとする悪意もない。

でも不適切と判断される点は「AがBを叩いたり、押してしまった事」


この状況が起こった場合、私ならまず状況を可能な限り把握する事を努めます。

お話ができる年齢であれば「どうしたのか。何が起こったのか。何がしたかったのか」双方に聞くと思います

でこの場合 Aに対し「自分でこれを片付けたかったんだね」とその子がやろうとしたポジティブな行為と考えに共感を示します。

その上で「そういう時は、Bに『これは僕が自分で片付けたい』と伝えたらいいと思うよ」と、叩く、押す以外で、相手に自分の気持ちや意見を伝える方法を伝えます。

そして、そのAの考えや気持ちはBにも伝えます。その上で「でもBも片付けようと思っていただけだし、叩かれたり、押されたのは嫌だったよね。痛かったよね。ごめんね。」と伝えると思います。

そして、Aが叩いてしまったという行為に対して、自分でも謝れるようであれば そこは「ごめんね」が言えるととても良い。

それで双方納得すれば(大抵納得する)、おしまい。


私が違和感を抱く接し方は

まず、状況をきちんと把握しようとせずに、不適切な行為のみに注目し、それについて不適切な行為をしたと見られる子のみに「叩くのはよくない。押すのはよくない。なぜなら。。。。」と、グダグダ説教を始める接し方だと感じました。

子供自身も「あ!しまった。。。」って気がついてる事が多く、特に同じような事で何度も注意をされている子達は「また注意される。。。」とネガティブな気持ちが膨らむ様子が表情からも感じられます。

この後者のアプローチは、一見 不適切な行為を指導しているように見聞きできるのですが、私が抱いた違和感は「一方的な指導」で、そこに「その背景にある、子供の気持ちや考え」が尊重されていないからなんだ。と、急にすっきり解決。

先週から近所のキンダーガーテンに実習に行っていて、今回はとても尊敬できる先生方に恵まれ、最後の実習をここでさせてもらえることがありがたい。と感じています。子供達との接し方も自分にも近く、とても共感できるし、私が感じた事もすんなり相手に伝わり、この方達と一緒に仕事できたらいい環境つくれるだろうなーと感じる先生方に恵まれました。

が、先週一度だけ、代行の先生が入った日があり、代行の先生だからというわけではなく、その方の クラスメイトとトラブルを起こしやすい子への接し方に すごく嫌な感じを受け、あ。。。でも知ってるこの感じ。。。 私が時々出会う違和感。    

で、今日になり、なんとなくそのアプローチや、その時の子供の表情などを思い出していて、急にすっきり。 

ネガティブな部分のみ注目して、繰り返し同じような事言われたら、くどいよね。 私も嫌になっちゃうなー。そんな風に言われたら。

その時トラブルになっていた子もね、いいところもたくさんあるの。親切にしたい気持ちも行為に出てる事もあるし。優しいところもあるし。そこをね、あえて見つけて本人に伝えるようにしています。嬉しそうな表情見せてくれるし、担任の先生達も同様にその子の良い部分もきちんと把握されているのを感じます。

不適切な言動を注意する前に、状況や気持ち、考えを把握しようとしたり、理解を示すことは、小さい子達だけでなく、中高生相手でも大切だと私は思っています。



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改めて性犯罪や虐待に対して思う事

2023-09-08 | 子供の発達関連
ジャニーズの性犯罪のニュースが話題になっていますね。
私はこれは事務所や業界内など他人事の問題ではなく、社会全体で「性犯罪とは、虐待とは何なのか。どうしたらそれを防げるのか」を考え、認識を高めるきっかけとなって欲しいと願っています

以前のブログにも書きましたが、性犯罪の加害者は老若男女。 そして被害者の90%以上は加害者は本人がよく知る人物であった。というデータがあります。

信じ難いかもしれませんが、家族や親戚が加害者であることもあるんです

そして、ジャニーズ関係の被害者達が発言しているように
「おかしいと思っていても周りに言えない」
「大人に助けを求めても 信じてもらえない」
「親を心配させてしまうと思うから言えない」

そして、「何十年経っても心の傷が癒えない」 

心に大きなトラウマを残す重罪であり、それがきっかけで命を落とす選択をする人もいるんです。

これまでにも勇気を出して告白を試みた人達がいた。でもそれを世間は真剣に受け止めてこなかった。
この心理背景に想像できる社会からの裏切りへの失望。計り知れない負の心情を生み出したことでしょう。

「大人に助けを求めても 信じてもらえない」これは、大人自身が「性犯罪や虐待への知識」「子供の人権」に対する認識が低く、教育が必要であることを示しています。

カナダの大黒歴史である カトリック教徒達による先住民の子供達への寄宿舎での想像を絶する虐待が長期に渡り表沙汰にならなかった原因の1つは「子供が言ってることだから」「まさかそんなこと。。。」と、少なからずあった「子供達からの訴えに対し、大人達が真剣に受け止めなかったこと」があります

「人権」「子供の人権」について 大人達ももっと関心を持って勉強してほしい。特に、いわゆる権力のある人達が それについて正しい認識を持っていないと、組織も汚染されます。国の権力者達はどういう認識を持っているのでしょうね。

また、そもそも今後の賠償や失った信頼を考えると、会社自体が存続するのかどうか疑問ですが
社名変えない。。。というところに、どこか犯罪者である当人が持つカリスマ性や恩義を捨てきれない心情があるように思えてなりません。

でもこれは、家庭内暴力(DV)をする加害者が100%悪いのに、被害者は「でも暴力振るってない時のパートナーはとても優しいから。よくしてくれるから。自分が我慢すれば良いこと」と勘違いしてしまう心理と同じ。

そう考えると 所属タレント達も、表には見せなくても心の中で抱える大きな葛藤があることが想像できます。

ブラック企業に勤めていると、おかしいと思っても「その会社や業界の中では 仕方のないこと。多少は当たり前」的な勘違いに洗脳されてしまうんだよね。
特に権力者や先輩がそういう発言を当たり前かのようにしてしまうと 発言したくてもできない人達をが出てきますよね。 

このジャニーズの犯罪をきっかけに、性犯罪や虐待への認識が社会全体に高まって欲しいです。

子供自身には「自分の体は自分の物であること」を教え

「家族や医師であっても 適切な理由無くして体に触れることは許されることではないこと」」
「服を着ていない写真や動画を撮ることはあってはならないこと」

これらの行為を見聞きした時は、信頼できる大人に話して良いこと。
被害に遭ってしまっても悪いのはあなたではないこと。

を、徹底して教え込むことで、子供達自身が犯罪への知識と、そこから身を守る術を習得できます。

さらに大事なのは「大人自身の教育」

子供達から相談をされた時に そこにきちんとアンテナを合わせて真摯に向き合えるか。
その為には大人自身も勉強し直す必要があります。

また、虐待問題で盲点となりがちなのが「抵抗ができない障がい者達への虐待」

犯罪者は相手の脆弱性を利用します。
もしかすると、ジャニーK氏は、若者達の世話をしつつ、そういうった気質を見極めていたかもしれません。

抵抗できない/しなそうな立場の人への犯罪や虐待は、なかなかニュースで見ないかもしれませんが
実はこれもかなりあると言われています。

でも当人達に訴える力がないので、それこそもみ消されてしまう。。
虐待認識の低い社会では、学校現場でもあり得る話です

こういう事が実際に自分の身の回りでも、自分の子供にも起こるリスクが潜んでいる事。ジャニーズの犯罪をきかっけに ただ事務所の関係者のどうこうを話題にするのではなく、同じような犯罪を日常や社会から防ぐ為に必要な情報を報道して欲しいです。

大人一人一人が認識を高め、子供達が正しく教育される事で、社会から犯罪や虐待が減っていく事を願っています。


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私色。私好み。多様性を考える

2023-07-09 | 子供の発達関連
もしかしたら将来、「boy:男の子」「girl:女の子」という表現は、生まれた時に生物学的にどちらかを区別するために使われる程度の言葉になる日が来るのではないか。。。。と、思ったりしています

だけどもし日本にずっと住んでいたら こんな考え方は今も持っていなかっただろうな。

だいぶ前に、内容としては面白いおもちゃだったのですが、捨てたものがあります。
そして最近新たに処分した絵本も。

そこには「boy」「girl」という単語を学べる内容がありました

その絵の何をみて「boy」か「girl」を判断するのか。
多様性を勉強するうちに、ここに私自身が大きな疑問を抱くようになりました

スカート履いてるから?
ピンクの服着てるから?
ショートパンツだから?
髪の毛短いから?
青いキャップ被ってるから?
ピンクの着てるから?
髪の毛長いから?
車を持ってるから?

この理由を使って、子供達に この絵は「boy」か「girl」かを説明できますか

私は正直できないと思いました。

今の時代には合わないと感じました

あえて使える絵とすれば、裸の絵であり あくまでも「生物学的にどちらか」という説明につかえるくらい。
でも、子供用のおもちゃや絵本に使われていたのは
そういった絵ではありませんでした

なので、捨てました。

ドレス着てみたい男の子いるよ
ピンクが好きな男の子いるよ
ショートパンツ履いてる女の子いるよ
髪の毛が短い女の子いるよ
髪の毛が長い男の子もいるよ
青いキャップ被ってる女の子いるよ
車が好きな女の子もいるよ


こういったステレオタイプの見た目や好みで性別を判断するというのは、自分が「女の子はこう・男の子はこう」という先入観を持っているから。

でも実際は、その先入観通りでない子達も珍しくない。
逆に、先入観通りの服装や色、遊びを好む子もいる。
それはそれで いいと思う。その子がそのスタイルを好むのだから。

最近ね、カナダで売られている子供向け製品やキャラクターも、その辺り少し気にするようになったように思います
以前は、男の子色、女の子色。的なコマーシャル製品をカナダでも多く見かけました
特にキャラクター系は多いですね。

でもね、子供の好みをじっくり観察してみてください。

選ぶ色も、スタイルもみんなそれぞれだから。
また、その好みも変化していくから

何色、どんなスタイルを選ぶかな?
まだまだ固定観念がない、小さなお子さん達に 可能な物は選ばせてみてください

自分の好みと違うと、心がざわつくかもしれません(私は何度もざわつきました)
でも意外と、似合うこともあったりね。


お話できる年齢のお子さんは「なんでそれがいいと思ったのか」聞いてみると
その子の考えや感覚を理解するのに役立ちます

もし失敗しちゃった時、やっぱり嫌だった時も、「どうしてそう思ったのか」聞いてみることで
その理由をもとに、次回のより良い選択につながっていきます

周りの大人達が 固定観念に縛られて決めつけてることに気がつかないと、知らないうちに 好みを押し付けたり、価値観を洗脳してしまい
子供達も偏見を生むことになってしまうんです


日本で多様性が本当に広く認知されて、理解されるまでには
相当な時間がかかると感じます

私自身も含め、カナダでも特に大人世代は、学び直す必要性がある人達がまだまだ沢山いると思いますが、微力ながらカナダから、この記事に触れてくださった方達に考えるきっかけを発信できたら。。。なんて 
おこがましいですけど、綴ってみました


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