機関車の名前みたいですが、Thomas Gordonさんという臨床心理学博士が、Problem Ownership という考え方を元に、PET(Parent Effectiveness Training
_)唱えていて、I-messageという伝え方をおすすめしています
子供相手でも、大人相手でも夫婦間でも使えるテクニックです
子供がとても機嫌が悪くて、感情をおもいきりぶつけてきたり、乱暴してきたり、激しい兄弟喧嘩。。。 いくら子供が相手でも 大人もムッとしますよね。
特に、自分が疲れてる時、体調が悪い時、自分自身に考えなくてはならない事がある時に、側でギャーギャーぐずられると、しんどいですよね
イライラしてきますよね。わかります。
私の経験上この時に、自分がムッとした気持ちはひとまず置いておいて
「相手の感情に自分の感情を巻き込まれないように適度な距離をとること」ができると、だいぶ大人側のストレスが減ります
注意! でも、
決して、無関心や無視することではありません!!!
子供には きちんと向き合うんだけど、子供の感情が目の前で高ぶっている状況に、自分の感情を極力入れない。カウンセラーにでもなったつもりで、状況を冷静に理解しようと努める
もしそこで、自分のイライラや不満をを中に入れてしまうと、自分自身の主観や感情にスイッチが入りやすくなって、自分までイライラしたり、口調が強くなったりしてしまうなと、私は自分自身の経験から感じています。
そして、I-messageを使う前に大事なのが
子供(相手)の話をよく聞く事(この子は、何に困っているんだ?? 何に怒っているんだ?? 何に不満なんだ??)
状況をできる限り理解すること
「どうしたの?何かあった?」などと話しかけ(その子が感情を振り乱して話を聞ける状態でなければ、少し落ち着いてから)、何に怒ったり、困ったりしていたのかを聞いてみます
怒ったり、泣いていた事が、
子供側に原因があると判断した場合、とにかく
よく話を聞いて、具体的に何/誰が 何をした事によって、自分がどういう気持ちになっているのかを 聞いて 「その子を主語にして」問題に共感を示す
例えば、これが上手く作れなくて怒りたくなっちゃったんだ。
頑張って作ってたのに嫌だったよね。
今楽しく遊んでいたのに、A君に持っていかれちゃったのが
嫌だったんだね
これを見せたかったのに すぐに見てもらえなかったから
悲しかったんだね
このおもちゃが、かっこいいと思って
欲しくなっちゃったのか
という感じで、ひとまず聞いて「こうだったのか」と、共感してあげる。その内容に犯人探しや誰が悪いなどのジャッジは極力しない
意外と、話を聞いてもらった事で、すっきりしてまた元気に遊びに戻っていく事もあります。
友達同士、兄弟間など複数いる場合は、双方の話を同じように聞く。
でもこの時に、お互いの意思疎通がうまくいってないから、勘違いし合って喧嘩をしている事もあるため、一人が喋っている時に、もう一人が「そうじゃないよ!」などと傍から入ってくると、またそこで喧嘩になるので、両方の話を順番に最後まで聞くからと伝え、まず喋る時は一人に喋らせる。それが無理なら別の部屋で話を聞くのも方法だと思います
そして、その言動に改善を要すると感じた場合に
I-messageが使えます
例えば、頑張って作ったのが壊れちゃうと嫌だけど、壊れたらまた作ってみたらいいんじゃない?投げちゃったら おもちゃも痛いよね
(おもちゃの気持ち代弁)。お母さんできたところ見てみたいな
(私の気持ち)。難しくてお手伝いがいるようだったら教えてね
遊んでいたおもちゃ、持っていかれちゃったら嫌だよね。そしたら次は「ぼく今使ってるから 待って」って言ってみたらお母さんは良いと思うよ(
私の意見)。それでも困ったら、言いにきてね。
これを見て欲しかったんだね。すぐに見れなくてごめんね
(私側に必要な改善は謝罪)。でもね、噛まれたり叩かれると、お母さんも痛いんだよ
(私の気持ち)。お母さんは、叩いたり、噛むのはやめてほしいな
(私の意見)。
できるだけ丁寧に。冷静に。なかなか頭ではわかっていても、実行が難しい時もあるかもしれないし、大人側も子供と同様に練習が必要な人も多いと思います。
でも、それができた方が、お互い感情的になって怒ったりするより、きちんと状況も把握できるし、子供も気持ちに共感をしてもらった上で、こうした方がよかった。こういう言い方をすれば良かったのかと
「学べる」ので、長い目でみたら、とても良いやり方です。
子供の気質によっては、かなり長期戦になります
でも、子供が感情的になってる事が、私をイライラさせようとしているわけではなく、子供自身からの「自分で解決の仕方がわからなくて困ってるの〜!!」という訴えだと解釈すれば、少し見え方が変わりませんか。
複数で集まるプレイデイトでは、少し気遣いも必要です
例えば、お友達数人の中で自分の子供が叩かれた〜とか、おもちゃを取られた〜言って来た場合、まずは自分の子供の話を聞いて、共感する事と同時に、もしかしたら自分のお子さんが、相手のお子さんが使っていたものを取ってしまって、取り返された場合もあるし、それで相手の子が怒ったり大泣きしたり、叩いたりしている場合もあります。
ここで、自身は状況を見ていたわけではないのに、自分の子供の話だけに共感していると、多分相手の親御さんは、何だか自分の子供だけが悪いと言われているように感じてしまうかもしれません。まして、相手の子は「悪い子」「乱暴な子」というような発言は、子供の前でしない方が良いです。子供に間違った先入観を与えてしまうし、子供は状況から学べません。
共感は大事だけど、できれば、双方の子供の話を聞いた上で、客観的に「そういう時は、こう言えば良いと思うよ。こう言われたら こうできるといいね」と、親はあくまでも一歩引いた位置で、両方の子供達にガイド役をしてあげると、子供はお互いに学べて良いと思います。親御さん同士も同じような気持ちで子供達を見守れるとよいですが、主観がある程度強くなってしまうのも「我が子」だから、仕方ないかもしれませんけどね。
ここで逆に、相手の親御さんに気を遣いすぎて 状況をきちんと理解していないのに、「あなたが〜したからじゃない?」というような「あなたが主語」で話しても、子供は「わかってくれない!」って感じると思います。
ちなみにこのアプーロチは、大人同士でも効果的です
大人(例えば夫婦間で)「あなた」を主語にしyou-messageで伝えてしまうと、「あなたが、こうしたから、こうなったんでしょ!」「どうして あなたはいつもこうなの!」と、攻撃的な雰囲気が勃発。 されたら嫌ですね。。。。
我が家でも、「またこれ、出しっ放し。使いっぱなしだったよ!」と、ダディ君に何度言っても伝わらず、なんでこんな簡単な事に気が回らないんだ!!!と、イライラ、イライラしてくると「ねえ、また出しっ放しだよ。なんで使った後しまえないの?」と、だんだん口調もきつくなっていた私ですが、「あのさ、私は洗面台のカウンターはいつも綺麗に片付いている方が、気持ちがよくて好きなんだよね」と、冷静に伝えたら、なんとすんなり!
完璧ではないけれど、以前よりも大分気にしてくれるようになりました。
You-messageで300回同じ事を言っても、改善されなかった事が、I-messageで伝えた一言で 、改善された。
家族であっても、人の言動を変えるというのは、難しい事ですが、言い方の視点を少し変えるだけでも、相手の受け止め方が変わって、素直に「ああ、そうか」と言動を変えてくれるきっかけになる
揉め事やストレスも減るので、イラッときたら、少し立ち止まってI-messageで伝えてみると 色々変わると思います
子供の片付けにも使えるよ!