日本で育った私の感覚だと15歳が中3で、16歳になる年に高校1年生。
という感覚ですが、カナダではちょっとその感覚がずれます。
G7,G8の2年間が中学生に相当し、G9-G12の4年間が高校生。
今長男は13歳ですが、今年の9月から高校1年生。
先月、今月は高校の説明会が中学校内であったり、オープンハウス(学校へ行ける説明会)がそれぞれの高校で開催されています
受験はなく、一部のプログラムを除いては、基本授業料も無料で(正しくは税金にて)
住まいの学区内にある公立高校には誰でも進学できます。
学校によっては、いくつかスペシャリティがあって、音楽、芸術、フレンチイマージョン、IB(International Baccalaureate)など そこの学校に行かないと深く学べない内容に関しては、学区外でも進学できる場合があるようです。
大学進学も受験はなく、基本高校の成績が重視され、大学にもよるようですが、特にG11以降の成績や、課外活動、趣味の活動、ボランティア活動など 学校の教科学習以外の部分の活動内容なんかも査定に含まれるようです。
義理の父は高校の先生をしていましたが、ぶっちゃけ、大学に行きたい場合も
G10以下(小学中学含む)の成績に一喜一憂する必要は全くないと随分前に言ってました。
私はね、この制度いいなと思っています。
カナダは税金高いけれど、高校までは義務教育で誰でも行ける。
私も少しだけカリキュラム受講経験がありますが、ちゃんと理解して考えて自分の意見をまとめる課題が多く、大変だけと身に付く勉強だと感じました。
日本では、今シーズン真っ只中で頑張っている学生達に水をさすようで申し訳ないけれど、
受験って本当に必要かなあ。
記憶力も、感性、思考力もとても豊かな10代の大半の時間を「受験勉強」に費やさなくてはならず、長期休みも家族と旅行ではなく塾に通い、それを休むとなんとなく もしこれが原因で。。。と、心配になる。。
カナダというものすごく遠い場所から客観視すると、夏休み1週間家族旅行に行ったからと言って、受験の合否が変わるなんて事はないと思うんだよね。
むしろ、いつもと違う日常に触れ、感性が磨かれ、体験から学び、問題集に向き合うよりも もっと身になる勉強ができる機会でもあるんじゃないかなって。
でも、自分もその渦中にいたら、きっと不安になると思うから気持ちもわかる。
今思うと、塾の先生やそれに洗脳されている周りの友達に 自分も心配を煽られていたように思うところがあります。
そのビジネスをしてる人からは嫌われそうですが、社会全体が受験ビジネスからマインドコントロールされてしまってないかな。。
でもきっと大きなビジネスだし何十年と続いてきた制度だから、誰かの一言で 受験という制度が急になくなる事はないでしょうね。。。
偏差値という数字で学校をレベル分けするのも、その数字からの印象で人を判断しがちですよね。中にはそれが原因で、自分自身に劣等感を捨てきれない大人達だっている。でも、人の才能は、受験勉強のテストの成績だけでは測れない事もたくさん。 みんなね何かしらの得意があるんだから、それをのばして、追求できる学習環境があったら、子供の頭は柔軟だから、興味から視野も思考も広げていけると思うんだけどな。
先生の大事な仕事は、一方通行で教えるというよりも、その道を切り開くガイド役。そのために、ヒントや知識を共有してくれて、子供自身が探究心をもって学べる。
私はそんな先生が自分の子供の担任だったらとても嬉しいです。
目標に向かって努力を積み上げていく事は、とても素晴らしいと思う。
それが、受験勉強のような問題集を解いていく勉強にやりがいを感じるなら、その子はそこに時間をたっぷり費やして、学問を追求するのも素晴らしい。
でも、子供本人は探りたい、追求したい、挑戦してみたい興味が別の所にあるのに、受験生だから 受験勉強のためにその時間を諦めなくてはならない。 そして受験に受からないと行きたい学校へ進学ができない。。。友達と同じ学校へいけない。時間もお金もとてももったいないと思ってしまうんです。
「今だからできること」「子供時代だからできること」日本の子供達、やらせてもらえてるのかな。。。。。
社会に出た大人達が、ブラック企業体制の中「おかしいな。。」と感じていても、周りがそれが普通という文化を作り上げているので、それに「おかしい」と声を上げようとする方が常識がないような扱いを受けてしまう。だからそうならないために周りに合わせてしまう。
でもそれは、離れてみればやっぱりおかしなことだった!
部活も近いものがあるけれど「受験」もそれに似てない?
まだ10年ちょっとしか生きていない子供達が、大人のような感覚を求められ 自分を抑えて我慢して頑張ってるように感じてしまうのは考えすぎでしょうか。
もっと自由に子供達が、好きなこと、興味のあることに没頭できる時間をたくさん作れる教育制度に移行できたら、日本の教育も明るくなるように感じる私です。
同じような視点で、実践されてる方達もいらっしゃいますよね。
そういう活動を見聞きすると、がんばって!!っとエールしかおくれないけれど、心から応援しています。