教える側として、日本の教育はちゃんと学んでいないので、誤解があるかもしれませんが、自分が受けてきた教育環境や、現場で働く友達の話などから感じることは
「作成されたカリキュラムに、子供の成長を合わせていく」のが日本式なのかなと感じます。
幼稚園だと、年長さんだからこれをできるようにさせないと。親も先生もプレッシャーになってしまうことありませんか。
でも、発達は個人差があるから、そこにスムーズに追いつける子もいれば、時間がかかる子もいる。
私はカナダの0歳から12歳に関われる幼少期の教育分野に関わる事を学んでいる所ですが、その中で良い考え方だなと感じた事は
「子供の発達や興味に合わせて、カリキュラムを作成する」という考え方です。
そのために、大人には何が一番必要か。
それは「観察力」
その子は、何に興味を持っているのか
何に困っているのか。
なので、カリキュラムは変動して良いのです。
マニュアルに子供を合わせて進める必要はないのです。
カナダの幼少期の教育方針には フレーベル、モンテッソーリ、レッジョ エミリア、シュタイナーなど、子育て経験のある方は名前くらいは聞いたことがあるかな〜という方も多いと思いますが、それらの教育方針が基盤になっているようです。
そして、これらの教育に共通しているのが「観察」
ぼーっと見るのではないですよ。
その子が何に興味を持っているのか、何をしたい/したかったのか。
何に困っているのか。
つまずいた原因はどこにあったか。その子の中にあるのか。環境にあるのか。伝え方にあったのか。
などを客観的に見ることです。
そして、子供に対応する時に まず心得て置くと良いのが
「共感力」
また発達とは、言葉や認知力だけでなく、身体的な発達、社会性や情緒の発達 全てが大切な事。でも人によって、分野毎によっても得意不得意、発達の速度は異なるので、〜歳だから全てバランス良くこのカリキュラムができるはず。
というわけには行かないのが現実ではないでしょうか
だから、大人が周りと比較して優劣をつけるのも可笑しな話。
また、育った文化や環境によって、重視される習慣や事柄も異なる為、生活スキルや学力も、必ずしも自分が受けてきた教育や習慣が常識とか、できて当然の事と思ってしまうと、多様性への理解も乏しく、視野が狭くなってしまいます。
複数のお子さんを見る場合は、それぞれのお子さんを理解するために、発達や文化背景の予備知識も必要になりますが、親御さんがお家でできる事としては、お子さんをよく観察をすることで、その子が得意とすること、苦手とすること、またそれぞれの発達段階を少し知っていると、いわゆる大人的にはトラブルに感じる事も、実は成長段階で大切な過程であり、周りの大人がその事をどう導いてあげるかによって、その子が今 困っている事に対しても、成長と共に自分で解決できる力を育てることができるんですね。
なので、普段の遊びや、お友達との関わりも、よく観察してみると、その子にとって、どんな遊びが興味を伸ばし、困っていることの成長を促進させるか見えてくるし、創造力のある方なら、その子の興味や発達に合う遊びを考えて お子さんの成長を応援することが可能になります
子供って、本当にすごいです。
言葉の表現力は大人程なくても
一人の人間として、考えてること、感じていることもきちんとあります
でも、大人のように要領よくはできないし、視野も狭いし
まだ未発達な事も沢山だから、1つの事にしか集中できなかったり
忘れてしまう事もあるし、勘違い暴走する事もよくあります
時間はかかるけれど
大人になるまでに(かなりの長期戦です)
自分自身の存在に自信が持てて
自分でベストな策を考えて、解決/判断できる力
周囲の状況や気持ちも考えられる力
が、育ってくれたら嬉しいですよね
そんな大人達が作る社会は素敵な世界になるように思います
こういう人材を育てられるのに、それぞれのご家庭と、学校や預け先の環境で、個人の成長に寄り添える存在がいる事は大きいですよね
私もそういう存在の一人でいられるように、これからも日々精進しようと思います