新・空と鷹と鉄の間に

ヒコーキ、ホークス、鉄道好きのブログです。

大井川のSLに乗る〜2

2019-01-26 20:43:31 | 旅行


指定されたのは4号車。またしてもレアな車両に乗りました。オハ35 149は1940年に鉄道省小倉工場(現JR九州小倉総合車両センター)製造の車両で、当時の溶接技術の向上により、窓上部の補強材が車体内側に取り付けられている特異な形態をしています。このような車両は複数存在しましたが、現在残っているのがこの1両のみとなっています。

車内は旧型客車らしくニス塗りの木製の壁、木枠の直角座席。くたびれた青いモケットの座席も古さを感じさせます。そして冬季の運行ということで、蒸気暖房を使っています。
蒸気暖房とはその名の通り、蒸気機関車で動力としている蒸気を客車に送り暖房とするものです。蒸気機関車牽引時には客車の暖房装置として定番でしたが、電気機関車やディーゼル機関車牽引になると暖房装置が使えなくなってしまいます。そこでEF58型電気機関車やDD51型ディーゼル機関車など一部の機関車に蒸気発生装置が搭載されてそこから暖房用の蒸気を供給していました。のちに東北地方を主体として客車側に電気暖房の設備が搭載されましたが、西日本では蒸気暖房がそのまま使われ、JR初期ごろまで四国や九州で走る50系客車で蒸気暖房を使用していました。大井川鐵道の他、JR東日本高崎車両センターの旧型客車、真岡鉄道のSL列車でも蒸気暖房を使っています。


正月3が日のSLかわね路号は新春開運号として運転されており、サボも七福神があしらわれた特別仕様になっています。

こちらは側線に停車していた車両についているサボです。
SL急行は定刻1152に新金谷駅を発車。指定された座席は並びの席でしたが、新金谷発車時点で前に乗ってこなかったので席を移動してボックスを2人で使います。

発車してから早速お弁当でお昼ご飯。選んだのは「川根路三色弁当」。静岡駅の駅弁当店東海軒の調製です。桜海老の佃煮やお茶の天ぷら、静岡黒はんぺんのフライ、わさび漬けなど静岡の名産を楽しむことができるお弁当です。美味しくいただきました。

何度か撮影に訪れ、車で行き来をしている大井川沿いの景色。すっかり見慣れた景色ですが、列車から見るのもまた違ったものに見えます。1時間ちょっとのSLの旅を楽しみ1309に終点の千頭駅に到着。千頭駅では日章旗とヘッドマークをつけたSLの前で撮影会が始まっていました。