内村航平の途中棄権は世代交代への好機

内村棄権、V7ならず=白井は暫定で4位―世界体操

 モントリオールで開催されている体操の世界選手権は今日から
予選が始まったのだが、日本のエース・内村航平は2種目目の跳
馬の着地で左足首を負傷し3種目目の平行棒を終えた時点で棄権
となり09年から続いた五輪&世界選手権連覇と自身の連勝記録も
止まる事になった。

 大いに残念ではあるものの正直言って遅かれ早かれ連覇は止ま
ると思っていたし、得意の跳馬で難易度の高いリ・シャオペンに
挑んでのケガというのも内村らしいとは思う。

 内村航平の名前を最初に聞いたのは北京五輪でエースの富田洋
之が苦戦する中で個人総合の銀メダルを取ると、翌09年からは無
人の野を走るかの如く連勝が始まった。

 最近の体操は技が高度化してしまい選手の体には膨大な負担が
かかるようになっているのとメダル量産を考えて世界的にはスペ
シャリスト化が進み、以前のようなオールラウンダーが少なくな
っていたわけだが内村は その流れに逆らうように個人総合で連覇
を重ねながら種目別でもメダルを取り続けていた。

 内村が頑張る事により他の国にも個人総合で勝負する選手が増え
てきてロンドン五輪では2位に1,659もの大差を付けての金だった
のが、昨年のリオ五輪ではオレグ・ベルニャエフとの壮絶な死闘の
末に最後の鉄棒で辛うじて逆転したものの僅か0,099の差での連覇
だった。

 内村も28歳という年齢だけでなく8年もの間、世界のトップに
君臨し続けるというのは相当な疲労を溜め込む事を意味するので
今大会は団体戦がない事もあり1年ぐらい休養すればとも思って
いたし大会前には‘今回はベルニャエフに負けるのでは’と自ら
語るぐらいの状況だった。

 だからこそ予選から飛ばして行こうという事で跳馬でリ・シャ
オペンのような大技に挑んだのではないかと思われるし、これを
成功させなければ勝てないと踏んでの挑戦だったのではないか。

 確かに日本チームにとって内村の棄権は痛いだろうが東京五輪
で内村が万全な状態で臨めるのは現実的に難しいし、今こそ日本
体操界は富田に代わって内村が台頭したようにポスト内村の登場
が促進されて欲しいと思う。
 

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