日本、ロシアに惜敗=5勝6敗の6位で終える―バレーW杯男子
9月8日から始まったバレーボールのW杯男子が今日で全日程を終
えて日本はロシアとの最終戦で2-3で敗れ通算5勝6敗の勝ち点16の
6位となった。
女子同様2位までにリオ五輪の出場権が与えられるという事で
マスコミが煽っていたしスケジュールに恵まれた前半の6試合は
4勝2敗と健闘していたものの、格上チームと対戦する後半は格下の
ベネズエラに勝っただけの4連敗〆と想定内の結果に終わった。
結果的に勝った相手はエジプト・オーストラリア・カナダ・チュニ
ジアにベネズエラと地力的には互角の相手だったのに対し、最終戦
のロシア戦を除くと格上のアメリカやイタリアをはじめポーランド
には取れても1セットだけで勝ち点1を奪えるフルセットにまで持ち
込めなかった。
しかもアジア枠を争う最大のライバル・イランには2セット連取
から逆転負けを喫しているし、イランは日本と対戦した時点では2勝
5敗と負けが込んでいる状態だったのだ。
たしかに今大会では日本より下のランクの出場国はベネズエラの
みだから勝った相手のエジプトやオーストラリアなども格上だった
事になるし、4年前よりマシとは思うのだが自国開催の総当りリーグ
戦で試合開始時間が固定されスケジュール的にも好きな対戦順を選
べる恵まれた中で格上チームにフルセットまでに持ち込めたのは
出場権獲得に失敗したロシア戦だけというのは情けない。
更に6位と言っても五輪開催国のブラジルやWリーグ優勝のフラン
スが出場してない中でのものだけに、最近の大会に比べて健闘して
いるものの素直に喜べない。
初の外国人監督だったゲーリー・サトウ監督を任期半ばで解任し
南部体制を発足させた最大の理由は‘このままではリオ五輪の出場
が厳しい’というものだったが今回のW杯での戦いぶりを見ると、
若手の台頭で代表を覆っていた閉塞感を打ち破る事には成功したよ
うに見えるものの肝心のイラン戦での逆転負けというのはいただけ
ない。
確かに5年後の東京五輪でメダルを取るためにリオ五輪に出場し
ておかなければというのは理解できるのだが、今の状況ではリオに
出場する事ばかりに拘ったものの失敗し肝心の東京五輪への強化に
支障を来たすというのが目に見えている気がしてならない。