グラスゴーの観客を敵に回した要素の1つに

井上尚弥 怒り心頭「絶対にぶっ倒してやろうと」 父が小突かれた騒動に触れ表情一変

 先日グラスゴーで行われたWBSSバンタム級準決勝でIBF王者
エマニュエル・ロドリゲスを2RTKOで破ったWBA王者・井上尚
弥の一戦を見ていたら、両者にとって中立地ながら会場の雰囲気
が完全に井上のホーム状態になっていた。

 試合前の公開練習で井上の父・真吾トレーナーが練習シーンを
スマホで撮影していてロドリゲス陣営のウイリアム・クルストレ
ーナーに小突かれた事件や、モンスターといわれる強打の井上の
人気だけでなくマスコミが報じてない意外な理由があると思われ
る。

 それは試合前の記者会見でロドリゲスがイギリス国旗・ユニオン
ジャックデザインの帽子を被っていたというのが、細かい要素では
あるが絡んでいるのではないかと思ったりする。

 サッカーやラグビーを見ていると開催地のグラスゴーはスコット
ランドでイギリスの大部分を占めるイングランドから侵略されたと
いう歴史があるので、日本に対する韓国のような関係になっている
のだからユニオンジャックデザインの帽子は決して歓迎されるもの
ではない。

 だから仮にロドリゲスがスコットランド国旗デザインの帽子を被
っていたら、もう少し会場の雰囲気がロドリゲスにも好意的な反応
を示していたのかもしれない。

 中立地で行われる試合では現地のメディアや観客をいかに味方に
付けるのかが有利・不利を分ける要素の一つになるし、最たる例が
74年10月にザイールの首都・キンシャサで行われたジョージ・フ
ォアマン-モハメド・アリ戦でアメリカの黒人同士の試合ながら両
者がキンシャサ入りした時から完全にアリのホーム状態だった。

 フォアマンがアリの仕掛けたロープ・ア・ドープ作戦にまんまと
嵌ったのも、理由の一つは場内の異常なアリ人気による雰囲気とも
言われている。

 日本絡みだと92年4月にメキシコで平中明信が王者エドウィン・
ロサリオに1RTKOで勝った時に場内の声援は平仲一色だったの
だが、もともとロサリオはプエルトリコ人でメキシコ人にとって
プ エルトリコは不倶戴天の敵だし平仲陣営が日章旗と沖縄県の旗に
メ キシコ国旗まで持ってリングインしたのも大きかったようだ。

 今月は日本人選手が出場する世界タイトルマッチが8試合組まれ
ているのだが、そのうち6試合が海外の試合で井上戦と来週行われ
る木村翔の試合は中立地という事になっている。

 そういう意味で海外で試合を行う場合に現地の観客に応援しても
らうには先述したような配慮が必要だし、それ次第で観客から応援
されたりブーイングをもらったりする事になる事を忘れてはいけな
いだろう。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« ゴジラ キング... キックベース... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。