宇宙戦艦ヤマト2の発端は太陽系外周艦隊として辺境警備の任務を
終えて帰還中に謎の宇宙船の攻撃を受けるのと同時に、謎の強力な
エネルギーを伴ったメッセージを受信したたところから始まる。
当然ながら そのメッセージは妨害電波で邪魔されてところどころ
しか判明しないので、それを確かめるためにヤマトは防衛本部の命
令を無視して発進するのだが最初のヤマトでもイスカンダルのスター
シャからのメッセージを携えたサーシャの宇宙船が撃墜されるところ
からスタートする。
つまり謎のメッセージを受信したものの妨害されるというシチュ
エーションだが、これの元祖はウルトラセブンのセブン暗殺計画で
はないかと思う。
宇宙戦艦ヤマトシリーズのメインライターは藤川桂介だがセブン
暗殺計画も氏の作品なのだ。
セブン暗殺計画は無敗の侵略者ガッツ星人が地球侵略のためには
地球人達の戦意を喪失させるため、守護神であるウルトラセブンを
公開処刑する事を画策。
怪獣アロンを使ってセブンの能力を徹底的に分析した末に戦いを
挑むとセブンをエネルギー切れに追い込んで捕獲し、夜明けと共に
処刑を宣言するのだが宇宙ステーションの回路を使った発信音を
ウルトラ警備隊本部が受信するものの妨害電波に邪魔される。
結果的に発信音の正体は囚われの身であるセブンからのメッセー
ジで、セブンを復活させるためのものだったため地球側の絶望感
溢れる展開から一気に希望が見えてくる形だ。
宇宙戦艦ヤマトの世界ではガミラスの遊星爆弾による放射能汚染
で人類滅亡までのカウントダウンが始まっている中で、イスカンダ
ルからのメッセージだからパターン的には同じである。
クリエーター達の作風はデビュー作がベースになっているといわ
れるが、藤川桂介の作風も氏が手掛けた第1期ウルトラシリーズが
ベースになっているという事だろう。