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こーじ苑
世界陸上・女子マラソンの代表選考について
川内、野口ら8人を選出=女子代表は3人のみ―世界陸上マラソン代表(時事通信) - goo ニュース
1ヶ月前に先日8月にモスクワで行われる世界陸上の男女マラソンの日本代表
選手が発表されたのだが、女子は出場5人枠を下回る3人しか選出しなかった
事が話題を呼んでいる。
世界陸上は3人しか出場できない五輪と違い参加標準記録をクリアしていれば
最大5人まで出場できるので、勝負に行く選手だけでなく若手選手に経験を
積ませるという意義もある。
陸連の狙いは04アテネ以降低落傾向が強い女子を立て直すためのショック
療法という事のようで、実際 最近の低迷原因の1つに それぞれのレースで
日本人1位になると特に世界陸上は出場可能という傾向が強かっただけに全体
順位ではなく日本人1位に拘る選手が続出している事だろう。
これは低迷中だった日本の競泳陣が復活した理由の1つに日本選手権で2位
までに入ればOKだったのを それだけでなく五輪本番で決勝に残る事ができる
設定タイムをクリアしないとダメというシステムに変えた事がある。
つまり五輪本番で決勝に残れない選手は出場させないという選考基準を厳格
化したわけで、五輪は出場して満足するのではないという意識を結果的に植え
つけたわけだ。
個人的には‘少数精鋭にしても全体のレベルが上がらないと、その時だけよく
ても’と思っていたのだがアテネ以降の躍進ぶりは素晴らしいし、選手達に
厳しい選考会をクリアしたという自信が好成績を生んでいるのだろうと思う。
もっとも五輪の翌年にある世界選手権では選手層を厚くするために標準
タイムを少し緩くしてもいいのではと思うのだが・・・・
それを考えると陸連が水連の成功例を参考にしたと思えるし1つのチャレンジ
だと評価したいが、できれば選手層を厚くできる五輪翌年ではなく選考レースの
一環となる五輪前年に こういう措置を取って欲しかったという思いはある。
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今大会の女子は、代表3選手と落選した那須川とのタイム差があり過ぎます。
那須川は派遣標準記録よりも3分近くも遅いタイム(2012年横浜で2時間26分42秒)なのだから、いくら師匠の小出さんが陸連に抗議しても分が悪いです。
しかも、今の日本は期待された若手選手が全く伸びてません。
かつて栄光を築いた女子マラソンだが、とてもではないが特別扱い出来る状況ではないのが実情です。
それに予算は当然限りがあるので、「選択と集中」の論理で世界で勝てる見込みのある選手だけを派遣するのは当たり前のことです。
選手層が厚い競技団体が全体の底上げを図る為に、国際大会に経験の浅い若手選手を多めに連れて行くことは別に問題はないです。
しかし、陸上のように選手層が薄くてレベルが低い競技団体の場合、限りある予算を満遍なくあらゆる種目に投資したり、あるいは無闇に選手を多めに連れてきたとしても有効な強化には繋がらず、予算が減らされたあおりでかえって得意分野までダメになります。
競技人口を増やして全体の底上げを図る考え方が「ボトムアップ」です。
一方で、日本のサッカー界のエリート教育のように、才能ある少数の選手を集めて徹底的に鍛え上げ、世界に通じるレベルに引き上げることでその彼らが全体の目標となって選手層全体のレベルアップに繋がる「プルアップ」という考え方もあります。
資金力が無くて選手層の薄い競技団体は、後者の手法で強化を目指すべきだと思う。
http://www.jfa-academy.jp/elite01/
ちなみに、日本の競泳の五輪実施種目の国際大会の参加標準記録は、「日本選手権の決勝レースで五輪本番で決勝に残る事ができる設定タイムをクリアしないとダメ」は間違いで、正しくは「日本選手権の決勝レースで派遣標準記録Ⅱ(=準決勝進出ライン)を突破した上で、2位以内に入る」です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E9%81%B8%E6%89%8B%E6%A8%A9%E6%B0%B4%E6%B3%B3%E7%AB%B6%E6%8A%80%E5%A4%A7%E4%BC%9A#.E6.B4.BE.E9.81.A3.E6.A8.99.E6.BA.96.E8.A8.98.E9.8C.B2
なるほど、ボトムアップとプルアップですか。
たしかに陸上の場合は層は薄いですから、プルアップというやり方もアリでしょうね。