どうやら稀勢の里の前途は厳しいようで

横審 稀勢進退不問 春場所の全休も容認“完全復活”待つ

 先日終了した大相撲初場所を6日目から途中休場した横綱・稀勢
の里について横綱審議委員会は‘きちっとやれるという判断が持て
たときに出て来るように’的なコメントを出したわけだが、これは
コンディションが戻るまで休むべきで出場するからには途中休場は
許されないという事になるのだろう。

 同じ休場明けだった横綱・鶴竜のように2桁勝てばとりあえず合
格という事になるのだろうが、果たして稀勢の里のコンディション
がケガをする前と同じように戻るかどうかが最大の問題ではないか。

 というのも一説によれば昨年の春場所で負った左腕のケガは完治
が難しいという声もあり、そうなると稀勢の里が得意としていた左
を押っ付けて右上手を取るというスタイルでの取り口を根本的に変
える必要が出て来る。

 ここで問題になるのは稀勢の里が長年培ってきた取り口で先代の
師匠である隆の里が‘己の型さえ完璧にすれば百戦危うからず’的
な教えをしているので、現在の取り口を変えるというのは2か月後
の春場所はおろか4か月後の夏場所にも間に合う可能性は低いと言
わざるを得ない。

 つまり稀勢の里得意の型である右上手は左からの追っ付けあって
のもので、右上手だけを取っても以前のような威力は望めないとい
う事になる。

 こうなるとネックになるのが横綱昇進前から言われていた腰高で
重心が高く、力が上滑りしてしまうという稀勢の里の最大の弱点が
いっそう目立つわけで左の押っ付けを使えないだけでここまで力が
落ちるわけだ。

 初場所前に横審からの進言を無視して強行出場した理由として場
所前の稽古で嘉風相手に大きく勝ち越していたというのだが、稽古
場と本場所が同じ取り口の稀勢の里に対し他の力士は取り口を変え
て来るという事を頭に入れてないゆえの齟齬があったのだろうが次
の場所ではそういう事も頭に入れておく必要がある。

 1つの型を持つが故に何とか横綱まで上り詰めた稀勢の里だが、
それ故に再起という事を考えると厳しいものがあるので果たして
ケガをした左腕がよくなるか新たな型を作りだせない限り前途は
厳しいかもしれない。

 

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