意味のない複数階級制覇

3階級制覇へ!大毅、来年はバンタム級/BOX(サンケイスポーツ) - goo ニュース

 今月2階級制覇を果たしたらしいIBF:Sフライ級王者の亀田大毅が先日 次の
試合をSフライ級では最後の試合にして一気にバンタム級以上に上げたいという
話が載っていた。


 たしかに亀田大毅は3兄弟の中でも大柄でフライ級時代から減量が厳しそう
だったのでSフライ級に上げても同じではないかと思っていたら、Sフライ級で
世界を取った直後に返上を語るのには首を傾げる。


 ボクサーの階級での適性体重は通常時より5㌔以内というのが健康管理上では
重要になると言われるが、おうおにしてボクサーは体格などのアドバンテージを
生かすため過酷な減量に励むケースが多い。


 ただし一般のボクサーは世界タイトルが虎の子という事から よほどの事でもない
限り返上して上の階級に行く事は難しく機会を狙っている間に負けてタイトルを失い、
それをきっかけに上の階級に上げるというのが複数階級制覇を目指すパターンに
なっている中で赤坂TVがOAしている亀田兄弟や井岡一翔&宮崎亮らは平気で
返上を口にするのだ。


 井岡の場合は最短キャリア世界王者を狙ってベストウェイトより下げてミニマムで
タイトルを奪取して強敵との指名試合や八重樫東との統一戦を勝って返上とい
うケースは悪くないが、本来のLフライ級に戻して本来なら対戦するべきローマン・
ゴンサレス戦を回避して格下としか思えない挑戦者相手に2度防衛しフライ級
転向宣言されても違和感がある。


 井岡は山中慎介や内山高志と並ぶ日本の若きエースだからこそロマゴン戦が
まとまらなくても他団体の王者と統一戦を行なってから返上しても遅くはないだろう。


 ろくに防衛戦を行なわずに複数階級制覇というのはシュガー・レイ・レナードあたり
からだろうがレナードやハーンズにフリオ・セサール・チャベス、オスカー・デラ・ホーヤ
らは同じ階級のライバルと戦って更なる強敵と戦うためにという大義名分があった。


 ところが赤坂TVが囲い込んでいる井岡らの複数階級制覇は強敵との対決を避ける
ためとしか思えないタイトルの‘つまみ食い’状態になるので複数階級制覇の価値を
貶める事に他ならない。

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