今日BSプレミアムでOAされたアナザーストーリーズ・運命の分岐
点ではタイガーマスクが扱われていた。
タイガーマスクについては ちょうど雑誌Numberの中で柳澤健氏の
連載ノンフィクション・1984年のUWFでも扱われていたので、その
なぞり的な番組構成だろうと思っていたしアントニオ猪木や新間寿
らが出ていたので1984年のUWFほど内実に迫る内容ではないと考え
て見ていたのだが終盤になって俄然TVに釘付けになったのはタイガー
マスクのデビュー戦の相手=最大のライバル・ダイナマイトキッド
の話が出た事だ。
ダイナマイトキッドといえばタイガーマスクのデビュー戦の相手
というイメージだったのだが、徐々に有名レスラーになっていった
わけで映像などを見ているとタイガーマスクの試合が面白かったの
もキッドの‘受け’がタイガーの技の魅力を引き出させていた事が
分かる。
番組ではキッドの消息を辿っていたが最後に重度の脳梗塞で施設
に入っている事が判明し、キッドを訪ねてタイガーマスク戦につい
てのインタビューまでが収録されていた。
そして最後は佐山聡からのビデオメッセージが流されるという
予想はしていたものの、やはりライバルを敬う姿勢が互いに垣間
見えてよかったと思う。
タイガーマスク-ダイナマイトキッド戦をリアルタイムで見て
いた時はプロレスを真剣勝負と見る者が多かった時代だったが、
ショーという事が世間に知れ渡った今でもタイガーマスク-ダイ
ナマイトキッド戦は互いに体を張った素晴らしいものだった事を
今さらながら実感した。
それにしてもNHKがプロレスを扱うなど昔では考えられない事
だったから、それだけタイガーマスクやダイナマイトキッドの
活躍は現在でも特筆すべきものなのだろう。