麻宮巳頌氏が運営するブログ・f.m.特撮課は特撮ヒーロー作品の
レビューをしているのだが作品の背景をキチンと知り、先人の功績
に多大なる敬意を払ったうえで斜めからの視点で突っ込んでいるの
が特徴だ。
その中で個人的に麻宮氏が指摘していたのがウルトラマンレオの
ババルウ星人編で使われていたウルトラサインについて。
このEPは年末年始をまたいでOAされた前後編ものの大作でウルト
ラの星のコントロールを司るウルトラキーをアストラに化けたババ
ルウ星人が盗み出したためウルトラの星が暴走して地球と衝突しそ
うになるという展開で、にせアストラを信じようとするレオとウル
トラキーを取り戻すためにはアストラを殺そうとするウルトラ兄弟
との間で板ばさみになって苦悩するモロボシ・ダンというのも見ど
ころ。
その中で「アストラがウルトラキーを盗み出して地球に逃走」と
いうウルトラサインにMACステーションのダンが気付く。
ウルトラサインとはウルトラマンA以降の第2期ウルトラシリー
ズでウルトラ兄弟が交信するサインで、少ない文字で多くの情報を
送信する事ができるだけでなくウルトラ兄弟以外はレオですら見る
事ができないという優れものだ。
このEPでもたった3~4文字で
1 ウルトラキーが盗まれて、盗んだ犯人はアストラである
2 ウトルラの星はコントロールを失い地球に迫ってきている
3 アストラと、それを追ってウルトラ兄弟たちも地球に向かっている
4 「レオを見張れ」という、ウルトラ兄弟からセブンへの伝言
5 「レオ兄弟に悪魔が乗り移った」という、ウルトラ兄弟達の見解
という5種類もの内容が含まれているわけだ。
実際に5文字以内で あらゆるメッセージを送信できるのだから凄い
とは思うし、当時の常識では考えられなかったわけだが最近ふと思っ
たのがリンク方式。
つまりウルトラサイン1文字がインターネットのリンクのように
なっているのではないかという事で、ウィキペディアのように1つの
文字の中に次々と文章がリンクでつながっているから数文字にも拘ら
ず長い文章を処理できるのだろうしリンク先の文章はウルトラ兄弟の
能力で読み取れるのではないか。
それにしてもウルトラサインを作り出したスタッフが後にインター
ネットのウィキペディアのようなものができるとは思ってなかった
だろうし、ウルトラ警備隊のビデオシーバーが最近実用化されたよ
うなものかもしれない。