野長瀬三摩地監督に ついて

 先日レビューした‘必殺の0,1秒’をもって野長瀬三摩地監督はウルトラ
マン80まで円谷作品でブランクを作る。
 野長瀬監督は東宝の助監督からTV監督に転進していたが、ウルトラQ
で製作当初から参加していた東宝系の梶田興冶に代わって起用される。
 東宝の助監督時代に本多猪四郎監督の下で、モスラを手がけていた
ので特撮作品には馴染みがあったようだ。
 ウルトラQでの参加第1作は‘自らのゴジラを作りたかった’ という事で
ペギラ偏を監督している。
 南川竜というペンネームで脚本も担当していた。

 ウルトラQでは28話中7話。

 5ペギラが来た! 11バルンガ 14東京氷河期  16ガラモンの 逆襲

 18海底原人ラゴン 23南海の怒り 24ゴーガの像

 ウルトラマンでは39話中8話 

 4 大爆発5秒前 6沿岸警備命令 7バラージの青い石 9電光石火作戦

 18遊星からきた兄弟 19悪魔はふたたび 28人間標本5,6  29地底へ

の挑戦

 ウルトラセブンでは49話中7話

  2緑の恐怖 3湖のひみつ 19プロジェクトブルー 20地震源Xを倒せ
 23明日を捜せ 32散歩する惑星 36必殺の0,1秒

 こうしてみると正統派の作品が多いのが目に付く。
 海底原人ラゴンの生みの親でもあるし、アントラーが登場する EPでウル
トラマンを‘ノアの神’として扱ったり、にせウルトラマンを登場させ地底
戦車を最初に登場させた監督でもある。

 組んだ脚本家は

 山田正弘:8 金城哲夫:7 上原正三:3 山浦弘靖:2 自ら:8

 一方でラゴンやザラブ星人、ダダ、ワイアール星人、シャドー星人の登場
シーンなどホラー的な要素を取り入れるのが得意で、子供の頃に見ていて
これらのシーンが妙に怖かったのを覚えている。 

 怪獣が49話中12体しか登場しないセブンでもエレキング、ガブラ、ギラド
ラス、リッガーと3分の1の怪獣を登場させているしエレキング対ミクラスや
リッガー対アギラという怪獣同士の戦いを演出。
 特にミクラスがエレキングの尻尾を掴んで投げ飛ばすシーンは、キング
コングがゴジラの尻尾を掴んで投げ飛ばすシーンのオマージュだと思わ
れる。

 正統派の作品が多かった氏だが、実相寺昭雄監督がスカイドン偏で
ハヤタがスプーンで変身しようとしたシーンなどには激怒したらしい。 

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