ウルトラマンの最終回でウルトラマンを倒したゼットンの強さは
当時としては衝撃的だった。
何せウルトラマンを力で圧倒するだけでなく2大武器である八つ
裂き光輪をバリアで防ぎ、スぺシウム光線を吸収してしまうのだか
らウルトラマンの敗北=地球側が侵略されてしまう事を意味してい
たのだ。
ウルトラマンがゼットンに倒されゾフィがウルトラマンとハヤタ
のために命を2つ持って迎えに来るという展開は、通常通りに考え
ればウルトラマンの上司であるゾフィがゼットンを倒すという流れ
になるはずだが何と岩本博士が開発した無重力弾で粉砕されてしま
うという意外な結末を迎える。
この新兵器・無重力弾は博士の上着の胸ポケットに入るぐらいの
サイズではあるものの最終的にはゼットンを粉砕するのだから凄い
兵器なわけで具体的にどんな原理だったのかはハッキリしないが、
スぺシウム光線すら吸収するゼットンに胸ポケットに入るサイズの
爆弾が通用するのかと思ってしまう。
この話については特撮系サイトなどを覗くと必ず登場するネタに
なるわけだが、個人的に最も支持できるのはゼットンが対ウルトラ
マン専用の生物兵器だったという事だろう。
ゼットンを地球に運んで来た謎の宇宙人はウルトラマンの技を徹
底的に研究して、対ウルトラマンの対策を訓練して挑ませ首尾よく
ウルトラマンを倒したまではよかった。
恐らく宇宙人はウルトラマンさえ倒せば科学特捜隊の装備もほぼ
破壊し尽くしているので侵略は成功したも同然と思ったのだろうが、
ここでゼットンに通用しなかった武器というのはマルス133やスぺ
シウム光線など光線兵器で八つ裂き光輪も光線兵器の1つだから
ゼットンの守備力は光線兵器に特化していたという事になる。
逆に無重力弾は実弾兵器なので八つ裂き光輪を跳ね返したバリア
ですら対光線用とすれば貫通できるし、ゼットンの体にめり込ませ
て浮上させ内側から爆破したという事になるのだろう。
それを考えると謎の宇宙人が本部に侵入して施設を破壊した事で
ジェットビートルを使えなくなっていたのは、ゼットンがミサイル
などの実弾兵器に対する弱点があった事を知っての行動ではないだ
ろうかと思ってしまう。