北島康介は楽勝か？

　昨日行われた北京五輪アメリカ代表選考会の200m平泳ぎで、北島康介
の最大のライバルであるブレンダン・ハンセンは何と 4位に終わり200mの
出場権を獲得できなかった。
　それを受けて今日のゴシップ新聞では‘朗報届いた！’ ‘見えた連続2冠’
という文字が躍った。

 ‘五輪は魔物が住んでいる’と言われる。
　確かに持ちタイムを見れば北島とハンセンの一騎討ちという感が強く
‘ハンセンが200mの出場権を失う事で出場権を持っている100mの方でも
プレッシャーが かかり精神的に弱いハンセンは自滅するのでは？’という
予想も成り立たないわけではない。
　しかしライバルはハンセンだけだろうか？

　例えば4年前のアテネでも100mで北島に敗れたハンセンは、200mでは
3位に終わっている。
　2位に入ったのはハンガリーの新鋭・ジュルタだった。
　今シーズンの200m平泳ぎの世界ランキングではオーストラリアのリカード
が2位で4位にファルコ、5位にアテネ100mの銅メダリストのデュポスがいる。

　こうして見ても、敵はハンセンだけでは

 ないのだ！

　最も怖いのは‘ハンセン不在なら北島が楽勝’という理論。
　考えてみればアテネの野球で‘キューバに勝てば金’と大合唱していた。
　実際に予選リーグの3試合目で松坂大輔が登板してキューバに勝つが、
翌日オーストラリアに敗れる。
　1位通過したものの Sファイナルでもオーストラリアと再戦して敗れ3位に
終わった。
　優勝したのは日本が予選リーグで勝ったキューバだった。

 　こういう例は枚挙に暇がない！　

　まぁ懸命な北島康介の事だから油断はないだろうが、頭の不自由なマス
コミが楽勝ムードを醸し出して世間を油断させるマネだけは避けなければ
いけない。