箕島-星稜、延長18回の死闘から40年

 今から40年前の今日79年8月16日は夏の甲子園大会9日目で、
第4試合の箕島-星稜戦が夏の甲子園史上に残る延長18回の死闘
となった。

 試合の詳細は他のメディアで語られているので当時、高1だった
私の視点で語ってみたい。

 私が所属していた西田川の野球部は8月13日から15日までが盆
休みで16日から練習が再開されたわけで、当時のシステムとして
は9日目がベスト8以外は最後の4試合日。

 8:30からの練習を15:00過ぎに終え16:00前に高校近くの
友人宅に立ち寄ってTVを点けると目当てだった第3試合の中京-
池田戦が既に終わって勝利監督インタビューなどが行われていた。

 第4試合は選抜で優勝した箕島に対しベスト8に入った川之江に
1-3で敗れている星稜だから、この試合の興味は星稜がどこまで
食い下がるかというもので大した期待もなくプロ野球中継が始ま
る時間までの暇つぶしという感じで見始めた。

 もともと箕島のエース・石井毅がいいのは分っていたが星稜の
エース・堅田外司昭の調子もよく3回まで0-0で進み4回に星稜が
1アウトからクリーンアップの3連打で先制すると、その裏に箕島
も森川康弘がタイムリーを放ちあっさり追い付くのだが逆転まで
には至らず延々とイニングが進み途中で家に帰っても1-1のまま
延長に入る。

 延長に入ったぐらいから点灯試合となり12回に音重鎮と山下靖
が歩いて8番の石黒豊の2ゴロエラーで星稜が勝ち越し、その裏に
箕島が2アウトランナーなしになったものの1番の嶋田宗彦が同点
HRを放ち追い付く。

‘延長の試合がエラーで決着というのは気の毒だし、嶋田宗彦に回
ればHRぐらい打つのでは’と思っていたので想定の範囲内だったが、
14回に1アウト2塁でランナーの森川が3盗に成功した直後に隠し
球でアウトになり流れが星稜に。

 案の定16回に四球と内野安打で1・2塁から山下のタイムリーで
勝ち越し、その裏の箕島の攻撃が4番の北野敏史からで北野が長打
で出塁しないと厳しいと思っていたら2アウトランナーなしになっ
たので‘森川では…’と思っていたら例の1塁ファウルフライ落球直後
の同点HRが出たのだから驚いた。

 こうなるとプロ野球中継どころではなくなったわけで引き分け再
試合が見られるかと思って見ていたら18回に星稜は2アウト満塁の
チャンスを掴むが石井が踏ん張ったのに対し、その裏に箕島は2つ
の四球で1アウト1・2塁から5番の上野敬三がサヨナラタイムリー
を放ち決着が付いた。

 凄まじい試合だっただけに終了後もプロ野球にチャンネルを替え
られずTVの前で呆然としていたわけだが、同い年の星稜・音が堂
々とプレーしていたのには感心したものだ。

 中継終了後にプロ野球中継に替えるとコチラでも‘決着が付いた’
と言っていたので、いかに野球関係者達が注目したのか分かる。

 この試合を制した箕島は危なげなく決勝に進出し選抜準優勝の
浪商を2-0で完封した池田に4-3で逆転勝ちし、公立校唯一の
春夏連覇を果たすのだった。

 敗れた星稜だが以後も強豪として甲子園の常連になったのだった。

 

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