八重樫 東、悲願の世界タイトル奪取

八重樫が王座奪取=ポンサワンにTKO勝ち―WBAミニマム級(時事通信) - goo ニュース

 今日 東京の後楽園ホールで行われたWBAミニマム級タイトルマッチは挑戦
者で4位の八重樫 東が王者のポンサワン・ポームラムックに10RTKOで勝ち
2度目の挑戦で世界タイトルを奪取した。

 八重樫は5戦目で東洋太平洋タイトルを奪取し4年前に7戦目で当時のWBC
王者のイーグル京和に挑戦したものの大差の判定負けで最短キャリアでのタイ
トル奪取に失敗しただけでなく、その試合であごの骨を骨折し1年以上のブラン
クを作っている。

 王者のポンサワンは今年の7月に敵地でモハメド・ラクマンに判定勝ちして5度
目の挑戦でタイトルを奪取したベテランで‘ターミネーター’と呼ばれるタフな戦い
方が持ち味でKOも23勝16KOとパンチ力もある。

 予想では判定ならスピードの差で八重樫だがKOなら王者と考えたのだが・・・

 試合は立ち上がりから八重樫が足を使って王者の前進を捌き左を面白いよう
にヒットする最高の立ち上がりで、王者はプレッシャーをかけるもののパンチは
当たらず3Rまでは圧勝ムードだった。

 ところが4Rぐらいから王者のプレッシャーが強まり打ち合いに巻き込まれる
展開になり、5Rあたりから八重樫の足が止まってロープに追い込まれる場面も
増え6Rには完全な王者のペースになっているムードだった。

 実は八重樫のトレーナーである松本好二は現役時代に3度の世界挑戦をして
いるのだが、朴永均・崔龍洙といった韓国人王者に敵地での挑戦でスピードで
上回りながら中盤からタフな打ち合いに巻き込まれてスピードを殺されて敗れて
いる。

 その松本トレーナーの世界戦と同じ展開になりかけたし、最初の挑戦で骨折した
アゴに王者の強烈な一撃を貰うとヤバイのではと思いながらハラハラしていた。

 しかも40年前の明日が東洋王者だった金沢和良が世界バンタム級王者の
ルーベン・オリバレスに挑戦し大激戦の末に14RKO負けした日になるのだが、
その日も月曜日で前半は金沢がスピードを生かして戦ったものの中盤からオリバ
レスに盛り返されて壮絶な打ち合いとなり力尽きていたので八重樫も金沢同様の
運命を辿るのかと思ってしまった。

 ところが7Rに足を止めて正面からの打ち合いになると意外にも八重樫の方が
打ち勝ち、8Rの中盤まで‘いつストップがかかるか’と思っていたら右のカウン
ターを貰ってグラつくなどヒヤヒヤの展開が続く。

 それでも9Rに盛り返して迎えた10Rの残り40秒過ぎに連打でロープに詰めて
放った右ストレートがヒットしグラついたところに連打を浴びせるとレフェリーが
ストップして待望の新王者誕生となった。

 試合前に王者は挑戦者に‘足を使って逃げずに打ち合え’と挑発していたので、
王者に付き合って正面から打ち合ったらマズイと考えていたのだが4Rぐらいから
足を止めて打ち合うとは・・・・と敗戦を覚悟した。

 しかし前半に与えたダメージが7R以降効いてきたのか八重樫が打ち勝ちタフな
王者が後退する場面が見られたのには驚いた。

 本来なら あそこまで足を止めて打ち合う事に対しては決して褒められたもの
ではないのだが、足で捌ききれないと思ったので打ち合ったのだろうか?

 先日のラスベガスでの西岡利晃の試合と比べればレベル的には厳しいものが
あるものの、こういう打ち合いの末の世界奪取は燃えるものがある。

 4年前の借りを返し師匠である大橋秀行会長がラストファイトでタイのチャナ・
ポーパオインに敗れて失ったタイトルをタイ人から取り返した事にもなった。

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