市川森一の2作目は‘裏切り’がテーマ

 今から50年前の今頃OAされたウルトラセブン24話・北へ還れは
北極圏に占有権を主張するオーロラ怪人・カナン星人が北極圏を飛行
する航空機などを衝突させる事故を誘発させるのに対し、モロボシ・
ダンが送り込んだウインダムがコントロール不能に陥りセブンと戦う
などのシーンが登場する。

 基本的にカプセル怪獣はダンが変身できない場合の助っ人として
使うわけで特にミクラスはウルトラアイを盗まれたエレキング編や、
零下140度の寒さの中でウルトラアイを落として変身できないガン
ダー編での活躍が印象深い。

 一方のウインダムは3回とも敵の戦力を探る目的で登場するケー
スが目立つわけで、最初はクール星人の小型円盤相手に奮闘し何機
か撃墜している。

 3体のカプセル怪獣の中で唯一光線兵器や電子頭脳を持っている
ので敵のデータを取るという意味では最適のようだから今回も起用
したのだろうが、星人の発射する光線は電子機器を狂わせる威力が
あるため完全にコントロール不能になるという事態になってしまう。

 このEPの脚本は13話・V3から来た男でウルトラデビューして
以来の市川森一の作品だが、市川氏は熱心なキリスト教徒という事
から‘裏切り’という要素が多々ある。

 代表的なのが盗まれたウルトラアイでダンからウルトラアイを奪
う事に成功したマゼラン星人のマヤが自らの星に裏切られ見殺しに
されかけるし、月世界の戦慄ではクラタの部下・シラハマがザンパ
星人に殺害されて入れ替わっていた事でクラタを裏切りプロテ星人
も一の宮が考案した電送移動機の完成に協力するが実は地球の侵略
用だったというもの。

 だから今回のウインダム対セブンは信頼していたカプセル怪獣が
裏切るという最初の裏切りネタになっており、これが帰ってきたウ
ルトラマンのプルーマ編で武器であるウルトラブレスレットから攻
撃されてピンチに陥るという展開の元祖ともいえるのだ。

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