7月4日から平日の19:00過ぎからWOWOWで昭和ガメラシリーズが
OAされており、今日のガメラ対深海怪獣ジグラで事実上7作品全部を
見終わった。
我々が子供の頃は夏休みや冬休み、ナイター中継の中止の場合に
怪獣映画がよくOAされていたのだがガメラ対バルゴンやギャオスは
度々OAされていたもののバイラス以降はなかなか見る機会がなかっ
たので こういう企画は嬉しいものがある。
とはいえバイラス以降は一気に低予算作品になっただけでなく、
子供を主役とした子供向け作品に成り下がってしまうなど劣化が
酷いというのが特徴だ。
大映は羅生門などの文芸作品を得意としていたからかバルゴンや
ギャオスまではその流れを保持し、ギャオスではガメラの子供好き
という特徴をより鮮明にした形で文芸路線と見事にミックスされて
ガメラシリーズを代表する作品になった。
ところがバイラス以降のガメラは子供向き路線を鮮明にするため
子供を物語の主役にするだけでなくギャオスまでの都市破壊シーン
を使用して予算の削減を図っていたのが見え見えで、特にバイラス
とジグラは子供のコンビが潜水艇に乗り込むなど似たようなシーン
ばかりになる。
ジャイガ―こそ大阪万博とのタイアップでオリジナルの都市破壊
シーンが見られ、複数の対決というギャオスまでの伝統が復活した
ように見えたがロウソクの火が燃え尽きる前の最後の輝きだったの
かジグラを最後に大映本社が倒産した事からシリーズが打ち切りに
なったわけだ。
ジグラが作られた71年といえば帰ってきたウルトラマンと仮面
ライダーがスタートしただけでなく、東宝もゴジラ対へドラが円谷
英二亡き後に初めてゴジラシリーズが制作されるなど怪獣映画復権
の流れだっただけにガメラシリーズにとって大映本社の倒産は本当
に残念な話だった。